2004年11月12日(金)へっぽこ遠征in八重山諸島(1日目)
沖縄県石垣島 曇り時々雨 27℃



この石垣島遠征を行う際、メール交換にて“離島採集のスペシャリスト”爆走kozou.A氏より離島採集のアドバイスを頂く事が出来ました。おそらく、爆走kozou.A氏もヤエヤママルバネ採集の記事を、今回の「2004年下半期号」にて発表されると思います。
採集時期・場所は殆ど同じはずだと思いますが、特大個体を目標にされている爆走kozou.A氏とは、とても同じ場所での採集とは言えないほど、こちらの採集記と内容(志し)に差があると思います・・・。
“ゆるさ”が自慢のへっぽこ採集記です!どうぞ、内容を比べられない様(泣)宜しくお願い致します・・・。



外国です!
外国です!

先月の沖縄本島の遠征で今年の採集は終了したはずであった。
11月に入ったある日、何となくクワガタの本を見ていると、ヤエヤママルバネは11月下旬まで石垣島で確認出来ると記してある。「11月でも成虫を確認出来る場所があるのか・・・」と思った翌日には、幸か不幸か独身のなせる業なのか、石垣島のチケット予約を終えていた。

所で「石垣島ってどこだ?」と思い、島の場所を確認してみた。(上記参照)
・・・パスポートが必要なのかと思った。





ピカーッ!!
ピカーッ!!

羽田空港に着き搭乗手続きを行う。32歳になるまで、数える程しか飛行機に乗った事が無かったが、今年に入ってから既に長崎・奄美大島・沖縄本島、そして今回の石垣島という事になる。飛行機に乗り込もうとすると、やけに目立つ機体が目に飛び込んできた。
・・・石垣島では“ポケモンボール”で採集を行うらしい。






石垣島空港、到着
石垣島空港、到着

那覇空港から乗り継ぎ、約50分程度で石垣島に着いた。
今朝方、東京を出る頃は冷え込んでいたが、とても11月だとは思えないほど暑い。石垣島の気温は27℃であった。皆、半袖・短パン状態で、完全に夏である!






沖縄限定
沖縄限定

途中、腹ごしらえをする為、コンビニへ行くと沖縄地方限定の「ラ王・沖縄そば」を確認した。沖縄そばはラーメンなのだろうか?結論が出る前に腹の中へと消えていった。





高い山は少ない
高い山は少ない

レンタカーを入手した後、チェックインする為に宿へ向かった。その途中で山林を通ってみた。石垣島は、自然が多く残された素晴らしい島だと感じさせられる。自分が勝手に想像していた“沖縄のイメージ”は、沖縄本島よりも石垣島の方がそれに近い。因みに「涙そうそう」の夏川りみは石垣島出身。





崖崩れ
崖崩れ

林道を進んでいくと時折、この様な場所が現れる。どうやら台風の爪痕の様である。沖縄方面の台風は関東に比べ、激しさが違うと聞いているがそれを実感する瞬間であった。復旧するにしても離島という限られた条件の中、簡単に作業は進まないのかも知れない。
とりあえず場所を変えることにした。





樹液が出ている
樹液が出ている

別の林道を進んでいると、樹液の出ている樹木が確認出来た。ウラジロエノキだろうか?暫くチェックしたが虫らしいものは何も確認出来なかった。
一応夜に、サキシマヒラタが確認できればと思い再度足を運んでみたが、巨大なゴキブリ(5センチ程ある!)が美味しそうに樹液を吸っていたのみであった・・・。






不明幼虫
不明幼虫

林道を探索していくと、大きなスダジイらしき樹木が確認できる様になって来た。ふと思い出したのは、何かの書物で「マルバネの幼虫は良質のフレークに・・・」と見た覚えがあったので、確認できるものであればと思い探してみた。ただ“良質のフレーク”といっても、どれがその部分なのかイマイチ判らない。とりあえずスダジイの根元付近を適当に掘り返してみた。・・・すると、意外にアッサリとクワガタの幼虫が出てきた。
「これは何の幼虫だろうか?」・・・恥ずかしながら、自分はクワガタの幼虫を見ても♂♀の区別程度の認識しかなく、種類が違っても同じ大きさの幼虫を見ても、全て同じに見えてしまうほどの“へっぽこ”なのである。当然、この幼虫が何者なのかは判らない・・・。糞を出しまくり気の毒なので、元に戻す事した。






巨大ヤシガニ
巨大ヤシガニ

山の天気なのか、晴れていたはずの天候が崩れ、雨が降り出した。しかも次第に雨足が強くなってきたので、車で食事を取りながら待機する事にした。
暫くしてようやく雨が止んだと思い、林道に降り立つと何やらうごめく物体の存在に気が付いた。恐る恐る懐中電灯をやると、足幅50センチ以上の巨大なヤシガニが現れた!!
石垣島ではヤシガニは、美味として名物になっているらしい。が、正体不明の奇妙な鳴き声のこだまする「漆黒の闇」の中での“物体”は、とても美味しそうには見えなかった・・・。





サソリモドキ
サソリモドキ

奄美大島に遠征した時にも居たのだが、ここ石垣島にもサソリモドキが存在する。本物の蠍ではないが、直接触ったり刺激を与えるとマズイらしい。
何より見た目があまり気持ちよいものではない。棒で突っつくと、スピードUPして逃げていった。





サキシマハブ
サキシマハブ

南国といえばハブの存在も忘れてはならない。奄美大島や沖縄本島に居る「本ハブ」は、世界3大猛毒ヘビ(コブラ・ガラガラヘビ・奄美の本ハブ)として、とても攻撃的な恐ろしい猛毒ヘビであるが、石垣島にも「サキシマハブ」という、本ハブに比べると若干おとなしく毒が弱いハブがいる。しかし危険なハブである事には変わりない。噛まれれば非常に深刻な事態に陥るだろう。
・・・画像を収めようと近づいて、気が付くと1メートルまで接近していた。とても美味しそうには見えなかった・・・。





発見!!
発見!!

サキシマハブに少々驚きながら、気を取り直して探索を続ける。
全てに“巨大な”が付くヒキガエルやゴキは、あちらこちらにて確認出来るが、肝心のヤエマルの姿は一向に現れない。すでに全身汗だく状態である。夜になると多少風もあり涼しくなるが、南国の11月は暑い!この周辺もある程度確認した感があったので、場所を移動しようかと思いはじめた瞬間、前方の木に黒っぽい甲虫の姿が見えた。
へっぽこ”ながらも直ぐにクワガタだと感じた。近づき、とにかく先にデジカメにて画像を押さえたい。クワガタは自然の姿が魅力的なのだ!・・・焦ってデジカメが取り出せない。そうこうしている内にマルバネが、こちらの存在に気が付き逃げ出した。それでも何とか“逃げ出している自然の姿?”をデジカメに画像を押さえた。





ヤエヤママルバネクワガタ♀ 45.5_
ヤエヤママルバネクワガタ♀ 45.5_

逃げていく個体を何とか手にした。ヤエヤママルバネクワガタ♀であった。初の“元気”なマルバネクワガタを採集する事が出来た。噂通り、光を当てるとワインレッドに輝くヤエマルのボディは、“マルバネ独特の丸み”として国産のクワガタらしからぬ、ボリューム満天の迫力である!オキマルで苦労したせいもあってか、この個体の感動はより大きい。

近くで大きな“サキシマハブ”が、ガサガサと蠢いているもお構い無しに、暫く自分の世界に浸ってしまった。





この後も探索を続けたが、結局この以外のヤエマルには出会えなかった。それでも通常、自分の採集は殆どがボ〜ズという結果なので、1頭とは言えヤエマルの確認は素直に嬉しい。一応の目標は達成できたので、明日は可能性があるのであればチャイロマルバネにもチャレンジしてみたい。

成績ヤエヤママルバネ♀×1

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