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１．はじめに 実際にこの目で見るまでは信じられなかった。 マットで軒並み７０オーバーが出るなんて事は信じろったって 信じられるはずがない。それも１年１化で。 巨大オオクワをマットで作出させることでは世界一の実力の持ち主 である大塚氏にお会いしたのは去年のことだ。 所は群馬県伊勢崎市。からっ風とかかあ天下で有名なところ であるが、クワガタ飼育者の人口密度が非常に高いことでも良く 知られており、そのレベルの高さも凄いものがある。 出張の帰りに「ＩＳＯＢＥクワガタ掲示板」の大家であるまちかね氏 にお会いする為、伊勢崎に立ち寄り、クワガタが大好きで自宅の垣根 をクヌギにしてしまったと言うマスターが居るクワガタ仲間がいつも 集まっているお店で大塚氏と知り合った。 何度かそこに通い続けて何とか今回の驚異的な飼育法を知る事 となった訳だが、実際どれぐらい凄いかというと、今年はオス８０頭 の内７０ミリに達しなかったのはわずか１頭６８ミリのみで、そのほか は全て７０ミリから７４ミリと言う凄まじさ。 ７０ミリ以下の小さい？やつは実験により縮ませた仕方ないやつ なので実際の平均は７２ミリだと言うから開いた口が塞がらない。 大塚氏のお宅におじゃました後、家に帰って自分のクワガタを 見たくなくなる。情けなくって。 大塚氏はその未知なる謎の力をも感じさせる結果から「尊師」と も呼ばれている。 この大塚氏の飼育法の原点となったのは伊勢崎でオオクワを はじめて飼育し広めた矢内（やない）孝典氏であるが、この矢内氏 、弟子であるはずの大塚氏のオオクワが毎年このような事となって しまい仕方なく恥を忍んで大塚式マット飼育法を解析、実験を行った。 しかし、そこはやはり師匠である矢内氏、ここに来てほぼその方法が 確立されつつある所までこぎ着けたと言うからさすがである。 今回は、この両氏の「皆さんに７０オーバーを出してもらいたい」 と言うキリストと釈迦とサイババを足したような寛大なお心からその レシピを公開することに至った。 それでは本題に入ろう。 |