旧台コラム


第1話 :アーリーバード

私のスロとの出会いは、今から遡る事、1○年前、所謂風営法改正で、1号機がパチンコ屋に入り始めたとのとほぼ同時、大学浪人の頃でした。それまでは、「ベースボール1(王&長島)」、「ロボQ」で資金作りをして、ブラボー10とか、パニック3、スーパーコンビに注ぎ込む、といった至って有りがちなパターンを繰り返す毎日。そんなある日、予備校からの帰り道、神田神保町「人劇」店に見慣れない物体が...それが、「アーリーバード」というかスロとの出会いでした。取り敢えず、「スリーセブン(死語)になればイイ」というのは、直感的に分かりましたが、如何せん当時はスロ雑誌はおろか、パチンコ専門誌も皆無に等しい時代だったですから、胡散臭い事この上なかったですね。何せ、釘が無い1,000円で、コインが50枚しか借りられない。とはいうもの、サクサク投資してましたね。確か6本目でバケが入ったのが最初だったと記憶してます。当然、何が起こったか、全く理解できません。すかさず、店員のオジさんに教えてもらって事なきを得ましたが...勿論、バケ天井が7本ということも、知る由も有りませんでしたから、揃った時は「オレ、運イイじゃん♪」なんて、思ったりしてました。そして、程なく待望のスリーセブン(死語)。やっぱり、BIGチャンス自体がどういうものか、理解できませんでした。「オレはちゃんと出しているのか?」そんな、猜疑心にも似た感覚に苛まれ、BIGを消化していた記憶が有ります。アップライトの「1」〜「12」のランプが、JACヒットの表示である事が分かったのは、それから数週間後でした。

第2話:トロピカーナ7X
&ファイヤーバード7U
大学入学とほぼ時期を同じくして、新宿グリンピー南口ができました。当時は、まだ1階と2階だけで、当時はモーニングもあったから、朝の並びが辛い事...それでも打っていたのは、やっぱり5G目がアツかったから。それ以上にアツかったのは、シマの端についていた3連のパトランプ。そのシマの誰かがBIGを引くと中段の黄色が「ギン!」と言う音とともに、1周回るんですよ。勿論、トロピには「遅れ」があったから、「遅れ」てからパトがまわるであろうタイミングまでの「間」が激アツ、爆アツでしたね。勿論、ファイヤーだって、「ギン!」と鳴った瞬間、シマ全体のプレイヤーが一瞬凍るんですよ。で、隣の客同士目配せして、「オレじゃない。お前か?」なんて、全く知らない人同士でアイ・コンタクト...こんなコミュニケーションが1.5号機の時代は可能だったんだよね。
第3話:ハイアップターボ
トロピ&ファイヤーを打つ傍ら、好んで打っていたのがこの台。ご存知、吸込み方式が織り成すゲーム性。当時は、ニューペガの方が圧倒的人気を誇っていましたが、当時、貧乏学生の身分であった私には、怖くて手が出ませんでした。やっぱり、「11本入れれば取り敢えずボーナスが引ける」この台に軍配が上がります。長時間打つと肩が凝る右レバー、カタカナの「」を彷彿とさせる7、現在の“洗練”されたスロではおよそ考えられないディテールは、ある種アバンギャルドなセンスを感じます。で、通常時は、やっぱり右押し。ズルッと上段に7が来ると1確。バーまで滑るとバケ。ただソレだけなのに、天井が浅いので毎ゲーム期待でき、本当に飽きませんでしたね。「引ける楽しみ」を本当に味あわせてくれたこの機種。なくなる前に、小倉に行かねば、と思う今日この頃です。ちなみに、私が通っていた店は、実家に程近い亀戸M店。閉店する昨年末まで、チャレンジマンAZがありました。
第4話:フラッシュ
皆さん、「単チェ」と聞いて、どの機種を思い浮かべますか?スーバニ、アラジン、コンチ...色々有りますね。でも、私はこの機種を真っ先に思い出します。B級センス丸出しの甲冑のイラストが入ったフロントパネル、王冠の絵柄、全ての子役が同一フラグなのに、順押しでは絶対揃わなかった、プラム...このインチキさ加減が堪りませんでしたね。コントロール方式丸出しのリール制御もイカしてました。私が、好んで打っていたのは、新宿ボッ○ク前の、「MUSASHI」。とうの昔に潰れてしまって、今ではテレクラか何かになってましたが...一時期、グリンピーにも設置されたけど、珍しく、あっという間にハズされてしまいました。で、何がそんなに面白かったか。王冠(15枚役)狙いは確かにオイシかったですけど、そんなことより、この機種はチェリーとの複合役をわざとハズして単チェを作って遊べたんですよね。で、たまにモノホンの単チェだったりして...最近は複合役も復活したんで、そんな“遊び”方が出来る機種が欲しいと思う、今日この頃です。
第5話:トロピカーナA
1号機から打たれている方々にとっては、2号機の出現は、本当に衝撃でした。クレジット、フルーツの集中、シングルボーナスの集中...それらが絶妙のバランスで醸し出すゲーム性の妙。同時にカテゴリーもA・B・Cと3つに分けられ、多種多彩な機種の登場が期待されました。当時は、「Aタイプは、デジパチ、Bタイプはハネモノ、Cタイプは平台(オール10)」とパチンコに例えられていたと記憶しています。貧乏学生だった私としては、「平台気分で1日遊べるCタイプか、イイかも知れないなぁ」などと雑誌を読みながらリリースを楽しみにしていました...が、それはトンデモナイ間違いでした。新装間もない新宿○ッタクで、私は目を疑いました。ドル箱の、そして。中にはカチ盛り8箱とか有りましたモン。あの○ッタクが「出してる」という事実も驚きでしたが、ノーマルの機種が、さも平然と万枚オーバー...「何なんだ?こりゃ!」という鮮烈なイメージが今でも残っています。そんな機械ですから、設置は少なかったですね。客からしてみれば、やっぱりBIGが無いのは辛いですし(私はそうは思いませんでしたが)、店の方も「出玉の予想が全くつかない」機械でしたから。私自身は、即パンばかりで、ジャジャ漏れの経験は無かったのですが、シングル(スイカ/ブドウ)が連続で揃った時の緊張感...それだけで、十分でした。
 

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