●第二幕を終えて..........
このひと言には会わないでいたかった。 まして自分で書きたくなかった。"ろくでなし" 閉幕。
渋谷から、ひとつのカルチャーセンターが消える。日本を構築している、様々なジャンルの知性と感性が
織りなされ渦巻いたサロンが消える。宮益坂上での第一幕、松涛入口での第二幕、会わせて19年。
「ろくでなしのお慶さん」は、本当に頑張った。集う"ろくでなし" たちを母性愛で暖かく包み込み、各々の持ち味を引き立て、人と人とを紡ぎ、明日に向かう力を与えてくれた。もし、この舞台での"ろくでなしたち語録" を収録していたら、それは昭和から平成への激動の時代史となったはずである。
ロマンを追い続ける心情と、座標軸のある話題と、あの温かな笑顔が北国へと帰って行く。われわれを見つめてきた地下室の壁の"ARCADIA" の思い出を残して。でもセンチメンタルになることはない。お慶さんとわれわれで、魂を込めて渋谷の一時代を創ったのだから。
お慶さん、ご苦労様。ありがとう、心からの拍手を送ります。歳さんともどもどうぞお元気で。又会いましょう。
そしてスタッフのみなさんにも感謝、再見。
1996年 春 発起人を代表して 谷 久光 ◆
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●ET IN ARCADIA EGO !
1996年4月26日を持ちまして、15年間の2幕の営業に幕が下がりました。
たくさんの方々にご利用いただき、そしてろくでなしの空間を共に楽しみました。
パンドラの箱にはみ出してしまいそうな思い出をだいて東京をあとにします。
これまでの御厚情に心から感謝申し上げます。これからは北の大地、北海道に移ります。
今まで積み重ねてきたことを土台にして、
さらに最後の幕へとゆっくりと汽車を走らせるつもりです。
再び出会うことが出来たらどんなにステキなことでしょう!
どうぞ健康であって下さい。そして、そして、ほんとうにありがとうございました。
ET IN ARCADIA EGO ! 百花繚欄の春に、 長崎慶子 ◆
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