■美鈴編■
3日目【7月23日】


 
 
 やっぱり脱げ出すのはまずい。
 やめておこう。

「ごめん、優紀さん。俺、連れもいるし、勝手に抜け出すのはまずいと思うんだ」
「そう。それは残念。無茶な事言ってごめんね」
「いえ、こちらこそすみません」
「じゃあ、もう少し、ここでお話するのはいいでしょう?」
「はい、それなら喜んで」

 そんな感じで、俺と優紀さんはベランダで肩を並べ、雑談して過ごした。