■直美編■
5日目【7月25日】


 
 
 「ちょっと待てよあんたら」
 「何だお前は!」

 突然の割り込みに連中は俺の方を振り向いた。直美さんも驚いた顔でお俺を見る。

 「聞いてりゃぁ、めんどくさいとかなんだとか、自分で遊んだことの後始末の出来ない人間に、海で楽しむ資格なんてない!」
 「ちょっと、ゴミくらいなによ! 私たちはこの海岸に遊びに来てやってるのよ! 後始末を強制させるほうが間違ってるじゃない」

 女が当然というような顔をして俺に言い訳をする。

 「あんたらは、この綺麗な海岸を自分たちの勝手で汚したまま帰ることになにも、何も感じないのか?」
 「感じねぇよ、ばーか。じゃあな!」
 「ちょっと待てよ! 片づけていけ」

 立ち去ろうとする連中に、俺は食ってかかった。男はあからさまに怒りの表情を浮かべて振り返る。

 「しつこいガキだな! おとなしくしてりゃぁ、つけあがりやがって」
 「まこと君やめて!」

 連中との間に割り込んで俺を止めよとする直美さん。

 「でも、直美さん」