■直美編■
2日目【7月22日】


 
 
 「直美さんって彼氏とかいるの?」
 「な、何よ突然」

 少し驚いた表情で俺を見る直美さん。

 「だって、直美さんってなんだか親しみやすい人だから、彼氏いるのだろうな〜って」
 「ふ〜ん。あたしって彼氏いそうに見える訳だ」
 「活発で明るいし、魅力的だから、男なら放っておかないと思うからさ」
 「なぁに? まこと君、今日は私をナンパする気?」
 「い、いやそういう訳じゃないよ。ただ、なんとなく気になって…」

 「あのね、まこと君。あたしはこう見えても恋愛に関しては一途なの。もし、彼氏がいたら君を誘ってこんな所には来ないわよ」
 「って事はいない訳だ」
 「ま、まあね…。別にいいでしょ? そんなこと」

 少し怒ったようにそっぽを向くと、直美さんは誤魔化すようにその場を離れた。
 なにはともあれ、彼氏はいないみたいだぞ。