■美和編■
4日目【7月24日】


 
 
「い、いや別に…」

 俺は動揺を隠そうと素っ気なく答えた。

「そう」

 小野寺さんはただそう言って会話をうち切った。なんとなく淋しそうな顔をしたのは気のせいだろうか?

 それから俺たちは雨が止むのを黙って待っていた。