■美鈴編■
6日目【7月26日】


 
 
 それでも俺は行くことにした。

 彼女は俺に会いたがっているんだ。それに、俺も会いたい。
 つらい別れが待っているとしても、きちんと「さよなら」を言って別れたい。今まで話せなかった事、話したい事もたくさんある。
 それに美鈴の気持ち…そして、自分の気持ちをちゃんと確かめたい。

 たとえ別れる運命であっても、一晩限りで散ってしまう恋であっても、俺は美鈴の側にいてあげたい。ありのままの彼女を愛してあげたい。ただ、それだけだ。
 後悔する事になってもいい。今夜、彼女に会おう。