■美鈴編■
5日目【7月25日】


 
 
「あのなぁ、美鈴、子供だけで犬を飼うことが間違っているぜ。動物を飼うにはその動物に対して責任が…」
「わかっているわよ! そのくらい」
「ポリーもお前に拾われてなかったら長生きできたかもな」
「……」
「美鈴?」

 美鈴の奴、目に涙浮かべてる。
 不思議そうに美鈴の顔を見ている子犬から手を離すと、美鈴は立ち上がった。

「宇佐美のバカァ!! 人の気持ちも知らないで!!」

 そう叫ぶと美鈴は別荘の方へ駆けてってしまった。

 確かに俺の言った事は間違っていないんだろうけど、あえていう必要なんてなかったんじゃないか?
 美鈴は俺がいちいち言わなくったて解っていたんだ。それを俺はダメ押しのように言ってしまった。
 まずったなぁ、美鈴傷ついたろうなぁ…。