まあ、いいか。俺も少し疲れてるし、このまま帰ろう。
「先輩、待って下さい」
呼び止められて振り返る俺。
「あの…ですね。良かったら午後から一緒に街の方に遊びに行きませんか?」
「え?」
「ごめんなさい。あたし、今もこうやってわがまま聞いてもらったのに、またわがまま言ってますよね。忘れて下さい」
少し寂しそうな表情をしてうつむく真澄ちゃん。俺は慌てて答えを返す。
「いいよ。俺もいまいち遊び足りないかなって思っていたんだ」
「ほ、本当ですか? ありがとうございます先輩。それじゃぁ、一時に駅前で待ってます」
「OK、OK〜必ず行くよ」
「それじゃぁ、失礼します」
なんだ。彼女の方ももの足りなかったんじゃないか。
俺の方から誘ってあげればよかったかな…なんて少し思いつつ俺は家に帰った。
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