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アメリカ横断バスな気分を。
白い豪華客船。
水の色は青の絵の具。
やはり地球は丸かった。

【第7章】「スター・オブ・ホノルル」出航!

 てさて、3日目の朝である。

 昨晩は気持ちが高ぶっているせいか寝付きが悪かった。
 7時前に起床し、準備を整え、ロビーに降りる。
 今日は「真珠湾クルーズ」である。

 迎えのバスが来るのは7時40分。10分ほど遅れてバスが来る。大きなバスだった。いかにもアメリカ本土の長距離バスみたいなシルバーのバス。例によって色々なホテルを回って観光客をひろう。乗客は日本人、韓国人、中国人、アメリカ人と混載のようだ。

 今回のガイドは日系の地元の女の子。けっこう可愛かったりする。
 20分程度バスに揺られてホノルル港へ到着。アロハタワーを横目で見ながら、クルーズ船の停泊地に到着。
 乗客は私たちだけではないらしく、似たようなバスが5、6台停まって客を降ろしていた。

 のクルーズ船は「スター・オブ・ホノルル」号で4階建ての豪華客船。真っ白でスマートな船である。

 船の隣には大きな帆船が停泊していた。これはアメリカ人がハワイにやって来たときに乗ってきた船を再現したものらしい。

 またその後ろには、小さな筏が停泊している。それは元々住んでいたハワイアン達がハワイを見つけた時に乗ってきた船。
 こんな小さな船で太平洋の荒波に立ち向かいながらも新天地を求め冒険した人々の勇気に思いを馳せる私であった。

 乗船後、記念撮影をして、1階にある指定の席につく。まずは朝食。バイキング形式でパンを中心にした食事である。周りのアメリカ人に合わせて調子に乗って取っていたら、結構な量になってしまった。
 それを何とか食べきると、カメラを持ってI氏と共に甲板に出る。

 
りあえず一番上の階に行くが、人が多くて移動。
 2階部分は乗客がほとんどおらず、そこに陣取る。

 船は出航後、真珠湾とは逆の方向……ダイアモンドヘッド沖へ向かう。天候は晴れときどき曇り。視界の先にはホノルルのビルの街並み。そして手前はワイキキビーチであろうか?

 深い場所でも海の色が違う。まるで青の水彩絵の具の付いた筆を水に浸したみたいな色だ。
 日本のどす黒い海の色とはまったく別物である。
 船はダイアモンドヘッドの沖で大きくUターン。ホテルの窓から見たダイアモンドヘッドの裏の部分を少し見れたのでよかった。

 景色は一転、今度は水平線を見渡せる大海原が目の前に広がる。それこそ陳腐な感想だが「地球は丸いんだね」という事を実感できる景色である。
 日本はこの遥か向こうだと思うとちょっぴり望郷の念にかられた。

 1週間ほど前は、高知で太平洋を見渡していた自分を思い返して苦笑する。
 高知ではまさか、一週間後、見ている海の向こう側から、こっち(日本)の方を見ているなんて想像も出来なかった。
 そう考えると妙なものである。
 


▲船はまずワイキキ沖を航行する


▲見よ!この海の青さ!


 
 
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