まさか私が海外旅行に行く事になるとは…。
高知から帰ってきたまさにその翌日、旅行のレポートを制作していると、高校時代からの友人のI氏から電話がある。
「ハワイにいかないか?」
「は?」
「社員旅行でハワイ行くんだけど、同じ部署の奴がいないから一緒に来ん?」
I氏の勤め先は販売業。社員旅行だからと、店を閉める訳にもいかず、何人かづつ数回に分けて行くとの事。同行者に同じ部署の人間がいないので、一緒に来て欲しいという訳らしい。
高知旅行中に、
「海外にも旅行に行きたくなったなあ。でも一人で行くのは怖いし、一緒に行くような相手もいないしなあ」
なんて思っていたりしたので、この誘いにはすごく心を惹かれた。
しかし、格安と言っても金額が金額だけに、とりあえず即答は避る事にする。とにかく財布と相談。
翌日、参加すると決めて、そのむねをI氏に連絡。
ますは早急にパスポートを取る必要がある。
ネットで取り方を調べて、必要書類を揃えに町の役場へ向かう。
しかし「住民票」は取れたのだが、「戸籍抄本」は本籍のある大阪府八尾市の市役所に請求しなくてはならないらしい。
請求書を送って、速達で郵送してもらっても、とても間に合いそうにない。
なんとかならないかと、近場の飯塚総合庁舎にあるパスポートセンター出張所に行って問い合わせる。
やはり書類は全て揃わないといけないらしく、これに関してはよほど特別な場合を除いて救済措置はないらしい。
もし急に外国に行く用事が出来ても、少なくとも6日間(土日を挟めばそれ以上かかるので実質1週間以上かかる)余裕がないとアウトである。
所詮、お役所仕事なので融通は利きそうにない。
とにかく、「戸籍抄本」を受け取って、福岡天神にある「アクロス福岡」3階のパスポートセンターに申し込まなくてはいけない。
天神のパスポートセンターのほうが、飯塚のパスポートセンターより早く取れるからだ。
帰宅後、大阪にいる叔母に連絡。「戸籍抄本」を取ってきてもらい速達で郵送をお願いする。
翌日。早速、戸籍抄本が届く。
しかし、その日は土曜日でパスポートセンターはお休み。週明けまで待つ事に。
月曜の朝、車で1時間かけて天神のパスポートセンターへ向かう。
所内にある写真屋で写真を撮ってもらい、書類を書いて窓口へ。とりあえず申請は無事、完了する。
問題がなければ一週間後の月曜日(出発当日)の朝にパスポートをもらえるはずだ。
参考までにパスポート申請に必要な書類を書いておこう。
とりあえず、なんとかなりそうなのでI氏に連絡を入れる。
そして旅行の準備。海外旅行は初めてなので何も解らない。I氏は仕事が忙しいらしく、具体的な連絡はない。
私は本屋で参考になりそうな書籍を物色する。
「海外旅行、そんなことしちゃダメダメ」(ライフエキスパート編/河出書房新社)
「快適ハワイ!の過ごし方」(永田広美著/三笠書房王様文庫)
「個人旅行ハワイ」(昭文社)
を購入し、情報を仕入れる。
旅行用のスーツケースも購入。アロハシャツも一着新調して、旅行用の小物も揃えた。
少し不安だがとりあえず準備万端。
出発2日前、やっとI氏から旅行案内のファックスが届く。
出発は6月4日(月曜日)の夕方。
3泊5日の旅である。