97年04月 重賞回顧


red 天皇賞(春) (G1) 京都 芝 3200m

1着…マヤノトップガン
 1周目3角で掛かりぎみだったが、馬群の中ですぐに折り合いをつけることができた。これが勝因。とにかく折り合いに専念した感じで、それが直線での瞬発力につながったのだろう。完勝。それにしてもマヤノトップガンがあれだけ「切れる」末脚を使えるとは思いもしなかった。折り合いと騎手の仕掛け次第では、末脚の切れはどうにでもなるということなのだろうか?

2着◎サクラローレル
 ギリギリの仕上げ。小島太師の強めの仕上げが裏目に出たのか、道中はやや掛かりぎみであった。ただ、向正面で動いたのはいかにも早すぎた。ジョッキーのコメントによるとバテてくる馬から不利を避けるために動いて行ったようだが、このあたりは判断ミスではないだろうか? 8Rのバンフ騎乗時に直線で前を壁にしたことが伏線としてあったような気がする。自ら早めに動いて差されたことを「展開のアヤ」と鞍上が言っちゃいかんよ。馬の能力だけで2着した感。

3着○マーベラスサンデー
 昨秋の天皇賞、有馬記念に続き、サクラローレルには3連敗を喫した。道中も折り合いはついていたし、サクラローレルをマークしてレースを進めて、しかも直線では一旦交わしながら差し返されてしまった。何の不利も受けることなく、武JKが完璧に乗って負けたのだから、やはり能力の差としか言い様がない。サクラローレルとの真っ向勝負では今後も勝てる見込みは無さそうだが、安田記念あたりに出走してくればあっさり勝てそうだ。

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red ニュージーランドトロフィー4歳ステークス(G2) 東京 芝 1400m

1着◎シーキングザパール
 道中は後方3番手から。直線では一番最後に仕掛けて(馬群のせいで仕掛けられなかっただけかも知れないが)一気に差し切った。この馬を見たのは初めてだったのだが、パドックでも落ち着いていたし、折り合い面にも不安も見せなかった。着実に成長を見せているということだろうか。瞬発力に非凡なものを持っていることが分かったが、強いて言えば極端なハイペースになった場合にも対応できるかが課題。まぁ、NHKマイルCで今日以上のハイペースは考えられないけどね。

2着…ブレーブテンダー
 予想外の先行策。二の脚をきかせて好位に取り付くとは思いもしなかった時点で完敗だった。実はスピードにも非凡なものを持っていたのね。直線ではジックリ溜めてジンワリと抜け出してきたが、そこを一瞬にして交わされては為す術なし。

3着…パーソナリティワン
 中団から差す競馬をして3着。差す競馬をして結果を出せた点は今後につながりそう。…と思っていたのだが、次走がダービーではねえ。

5着△スーパーナカヤマ
 好位からの流れ込み。控えての競馬ではこんなものか。

9着○ワシントンカラー
 中団からの競馬で良いところなし。3着馬との着差は0.3秒で、そう負けたわけではないが、マイルになって良くなるということはなさそう。

その他の馬たち…
 グレートサクセスの▲はちょっと狙いすぎだった。反省。

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red 皐月賞(G1) 中山 芝 2000m

弥生賞ではこんなことを書いてたりするんだけど、二戦ほど早かったようで(泣)

>>◎サニーブライアン
>>「サニースイフトの仔だから」

#実際には若葉Sでも本命(こちらは心情抜き)だったのだが…

しかし、これまでのレース振りからは、皐月賞で先頭ゴールインするサニーブライアンはどうしても想像できなかった。
今回は展開の綾が大きいけれど、漸く予想で書いたような『行くだけ行って粘り込む』レースをしてくれたということにしておく。今後、貴重な逃げ馬として重賞を盛り上げて欲しい。

さて展開予想だが、前半はほぼ当たっていたのだが、後半は全く違った。今回の予想の根本には武JKのランニングゲイルの位置取りがあったのだが、これが全く予想外であった。3角で捲くり気味に進出するだろうと見ていたのだが、馬群の中で思うように前に行けず後方のまま…。鞍上が馬場の良い埒沿いに固執しすぎた気がしないでもないが(最内を追い込んで2着した山藤賞が伏線としてあったように思う)、実際にインを突いたシルクライトニングが差してきているので仕方ないか。

各馬の回顧は気が向いたら後程書きたい。

以下、心情(苦笑)

それにしてもサニーブライアンがG1を勝つとはね〜。この馬の母親は好きな馬だったし、サニーブライアンもずっと見てきたし応援もしてきたけど、とんでもないことをやってのけたな。種子島にいる叔父さんは史上最弱のダービー2着馬と言われていた筈だけど、こいつは史上最弱の皐月賞馬と呼ばれるようになってしまうのかなぁ…

1着…サニーブライアン
 

2着…シルクライトニング
 

3着…フジヤマビザン
 

4着○メジロブライト
 

6着◎ランニングゲイル
 

その他の馬たち…
 

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blue 桜花賞(G1) 阪神 芝 1600m

ハナを奪ったのはミニスカート。道悪でスピードを殺されたためか、思っていたほど先行争いは激化しなかった。それでもラップは以下の通りで、やや速めのペースとなった。

12.4-11.1-11.4-12.0-12.3-12.6-11.8-13.3
4F 50.0 3F 37.7
1着▲キョウエイマーチ
 1完歩目はダッシュがつかなかったが、そのあとはスピードが違った。あっさりミニスカートの2番手につけると、掛かりぎみのキョウエイマーチを松永幹JKが巧く抑え込んだ。この時点で予想で書いていた不利は無くなったわけだ。4角を回って埒に張り付くと、あとは楽だった。ラスト1Fの時計は掛かっているが、他馬も同じなので気にする必要も無いだろう。完勝!
予想ではスプリンターかもしれないと書いたが、あっさりと覆されてしまった。オークス前には距離延長を不安視する声が必ず出てくると思うが、最近の桜花賞上位組は必ずオークスでも好勝負しているということを忘れないようにしたい。キョウエイマーチに関してはファビラスラフインのようなパワフルな先行馬というイメージが正しいのだろう。課題があるとすれば、埒を頼れない時にどのくらい末脚を維持できるかということになる。

2着○メジロドーベル
 折り合いに専念した感じだ。スタート後一旦下げて、道中脚を小出しに使って外をジンワリと上がっていくレース振り。馬場状態を考えると非常に無駄の多い戦法だと思うが、それが阪神で何度か乗って予行演習をつんだ吉田JKの結論だったのだろうか。
この分だと父同様に惜敗続きで終わりそうである。吉田JKがこの馬から何を学んでいくのか、しっかりと見極めていきたい。

3着…ホーネットピアス
 良く分からない内に3着に来た感じ。基本的には速い流れのマイル戦ではサンデーサイレンス産駒はいらないと思っていたのだが、この馬の潜在能力は相当高いのかもしれない。

4着…ワンダーステラ
 勝負所でズルズル後退。4角で最後方までさがりながら、大外に持ち出して4着に来るとはある意味で驚異的であった。

12着◎シーズプリンセス
 道悪を全くこなせなかった。直線にはいってからはフォームがバラバラ。今回は度外視する。

その他の馬たち…
 オレンジピールはまたワンダーステラに敗れた。天敵か(笑)。

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