Construction 6:DVD Videoを作ろう

知るひとぞ知る某紙で「オリジナルCDを作ろう」というのを6年くらい前に執筆したが、今回は「DVD Videoを作ろう」である。 (笑)

時代も変わったので、ドライブとメディアだけ買ってくればもうさくさくと手元のムービーデータをPS2でガンガンに見られるかと思ったらそうは問屋がおろさない。というわけで、まずは目標を「PS2で見れる状態」にしてとりかかってみた。 (同僚の結婚式用に作った映像をDVD-Rでプレゼントしようと思ったのがそもそものキッカケ)


ドライブ選別

あらかじめいつもの友人情報網から「今時のDVD情報」を漁り、どうやら、DVD-RW/Rと、DVD-RAM/Rの2系統があることを聞く。 最初はいつものヨドバシカメラ@新宿店だ。確かにその2通りに加え、やや規格がまだ不安定なDVD+RWもある。 (+RWはこの中では一番異端児で、飛びぬけた性能もあるが互換性が低いかもしれない、とのこと。 なので今回+RWはパスした)目的のPS2で見れるDVDはDVD-R機能なので、RAM/RでもRW/Rでも良い事にはなる。

大体値段は4〜6万くらいで、ATAPI(IDE)接続がメイン。USBやSCSIってのもあるが、選択の幅が狭まりそうなので、 今回はパス。外付けはもちろん値段が高くなるので、内蔵タイプで。 そんな感じで絞り込んでいきつつ、秋葉原へ移動。

化粧箱

店ごとに品揃えがバラバラで、値段も割とバラバラ。DVD-RW/Rしかなかったり、DVDRAM/Rしかなかったりという店もあるし。 ここでRAMとRWの違いだが、RAMはPDのようにケースに入れて読んだりもできる巨大MOって感じ。 両面で最大9GBとかいけて、メディアも3k弱だったりするので、HDDレコーディングのバックアップとかにはいいかも。 書き換え回数も10万回とか?ただ、読めるドライブが限られる。対してRWはCD-RWに似ている。追記はRAMに 対して出来ないなど不便だが、対応しているDVD-ROMドライブなら読めるとのこと。 RAMはできるか分からないが、DVD-RWでまずDVD-VIDEOのテストを作って、OKだったらDVD-Rにコピーということが出来る。

どちらも決定打に欠けたが、なんとなくRWかな、とRWで品定めに入る。3社くらいが同じような値段で売っていたので よく見るとドライブの顔がほとんど一緒。OEMってことだね。ロジテックと、Pioneerと、聞いたことないメーカーが あったのだが、付属ソフトが「DVDit!LE」か「DVDit!SE」か、とか、オマケメディアに何枚かついてくるか、 などで比較し、結局ヨドバシカメラでPioneerのを54800円くらいで買う(10%還元とかもあるしね)


ハードとソフトのインストール

搭載図

うちのラブラブ(死)猫型マシーンに早速取り付け、、と思ったら5インチベイが2個しかなく、 すでにそこには「DVD-ROM」と「CD-R(4倍速)」が入っていた。

どうするのが一番いいか悩んだ末、今回買ったドライブはCD-R機能もある奴なので、CD-Rをはずし、DVD-ROM機能もダブルので、結局、両方はずした (この頃、FasttrakでHDDを2台つないだので、そちらに電源を分ける意味でもはずした方が懸命とも思ったのも付け加えておく。IDE機器だらけというのもねぇ。)

ドライブ自体のつなぎ方に難しいことは何もなく普通に電源とIDEケーブルをつなぐだけである。次にソフトのインストールであるが、付属してきた次の3つのソフトをインストールした。「DVDit!SE(DVDオーサリング&ライティングソフト)」「PowerDVD VR-X(DVDVIDEOプレイヤー)」 「PrimoDVD(DVD-R、CD-Rライティングソフト)」 3つである。何も考えずにインストール。プレイヤーは、WinDVD2000を入れていたのであえて入れる必要は無かったかもしれない。


DVD-Rドライブ活用マニュアル

次に何をしたらいいかよくわからなかったので、とりあえず付属してきた「DVD-Rドライブ活用マニュアル」に目を通す。これが結構しっかり書いてあって、DVDの歴史やら、 フォーマット(CD-RWVer1.1とは?とか)についてとか、ツールの使い方とか便利な感じ。250Pくらいある。そこらの本よりよっぽどためになる。これによると、いきなりDVDit!で作る方法と、TMPEGencなどでMPEG2ファイルを作ってからオーサリングする方法があるようだ。 まずは前者でトライする。



DVDit!SEでのMPEG2エンコードは遅い?!

今回ターゲットとしたのは、2GBくらいで、10分くらいのDVフォーマットムービーと、数100MBで90秒くらいのを2つ(これまたDVフォーマット)。それぞれをCHAPTER1とか2とか3とかにしようと考えた。

まずはオーサリングということでDVDit!SEを起動。なんかいまいちそうなインターフェース。それはさておき、オーサリングのイメージを考える。

まずは何も考えずに試しに1ムービーファイルをファーストプレイとして放り込み、ビデオのビルド(作成)というのをやってみた。すると・・・DVcodecのAVIからMPEG2を作成しているらしいのだが、「死ぬほど遅い!」こりゃたまらんと思い。まずは、MPEG2に変換する方法を考える。

というわけでTMPG Encに予想通りたどり着く。とりあえずこいつのMPEG2変換(試用期間1ヶ月)でメインのムービーを変換してテストして焼くことにする。変換時間は大体、ムービーの時間の6〜10倍くらいって感じ(画質最優先で)なんとか我慢できるレベルか(プレミアの圧縮を髣髴させるなぁ。)

とりあえず、オーサリングは最低必要な操作だけでDVD-RWにビルドしてみたところ、なんとか焼けた。さて、これをPS2に・・・あり、再生されない。うぉ、なんとPS2にはDVD-RWは対応してなかった・・・。というわけでPCのDVDプレイヤーでチェック。まぁ、なんとか見れる。

マニュアルを読みすすめていくと、ファーストプレイなる、最初にDVDを入れたときに指定できるファイルはムービー1ファイルらしい。各チャプターのムービーファイルをつなげてファーストプレイにすることはできないのか? 仕方なく3つのファイルを1つにして、チャプターポイントを打ち込む方向でいくことにする。


2GB超えのAVIファイル

TMPEGEncには、MPEG2のファイルを合成して1ファイルにするツールがあるのだが、結合後、DVDit!から読み込もうとするとどうにもうまくいかない。 元のAVIは10分以上なのでプレミアから吐き出す際に2GBを超えて、うまくない。

がっくりしていたところ、元のDVフォーマットのAVI3ファイルをプレミア上ではなく、合成する方法を、 他にもDVD-R作成で苦労されている方の日記から、 AVIUTL というツールがあることを知り試すことに。

合成後、2.数GBのAVIファイルをMPEG2にしたところなんとか成功。相変わらずDVDit!は不安定で落ちまくる。


できる範囲でオーサリング

完成画面 とにかく不安定なので、「ファーストプレイで全編再生」「静止画のMENU画面(BGMつき)」「MENUからはチャプター選択はなし」「再生中は適当なところに打ったチャプターポイントまで移動可能」というところで妥協することにした。

静止画は適当なBMPファイルを読み込めるのだが、そこで使うBGMが曲者で、48KHzじゃないと駄目とか。仕方ないのでCoolEditで周波数を変換。なんとか成功。ホントはボタンとかそういうのもカスタマイズできそうなのだが、今回は見送り。

あとはDVDのビルドを選択するだけで、すでにムービーはMPEG2になっているので焼きこみ自体は1枚1時間くらいか。まずはDVD=RWに焼いてテストしてみる。うまくいったら、 PrimoDVDでDVD-Rに複製して、いよいよPS2で再生。。。。「うむ、とりあえず再生できた」

なんとなく画面が白っぽいとか、DVから出したときより画面が切れるなど問題がないわけではないが(PS2の再生側の問題か?)現時点では解決のしようがなかったのであきらめた。


まとめ

とにもかくにもオーサリングツールが不安定。いきなりフリーソフトの使用を前提とする辺り、中々敷居の高い制作と言える。CD-R作成みたいに一般的になる日はそんなに近くないかもしれない。各社、DVD-Rドライブを売りたかったら、この辺もう少し整備しないと難しいでんな(分かってるとは思うけど)とりあえず、いろいろやるにはもう少しメディアが安くないとね。


今日はここまで