Construction 1:今時の自作PC/AT

今ではかなりポピュラーになってしまった自作PC/AT講座。 先日、会社での資料作りで色々ページを見て回ったのだが、案外、 製作過程が自分の思っているように載っているページが無かったので、 自分で作った際には未来の自分が見たくなるようなページでも用意するか、 と思って作られたのがこのページである。

なんてことをいっても別にパーツの細かいスペック情報やうんちくを載せるわけではない(時間もないし)ここも御気楽コンテンツの1つに過ぎない。早速いってみよう。


パーツの情報源
何はともあれ、色々なパーツを組み合わせてパソコンを作る、ということは当然であるが決まっている。すると必然的にパーツの組み合わせを考えることに絞られる。 予算や、優先事項、趣味などでその幅は色々でさまざまであると思われる。

そうはいっても今までの知識からなる経験と勘、パーツの信頼性、メーカーの噂などから、なんでも良いというわけではない。大体の知識はAKIBA PC HOTLINEや、DOS/V関係の雑誌から入手し、小回りの必要な情報や最新情報は知人から入手した。 しかし、あまり限界チックなマシンが必要なければひとまずは書店で「初めて作る自作機」や、マザーボードの種類の違い。みたいな本を読んでみるところから始めるほうが無難であろう。

そんなわけで、今回は自宅で主にCGA製作用に使っているマシンをパワーアップ、というよりは0から組む感じでいくことにする。パーツの流用も大切だが、あまりこだわると古いパーツの性能に足を引っ張られることになる。 古いマシンはATマザー+Socket7のK6-2だったり、SCSIの昔のHDDだったりしたので、PC100CL=2の128MDIMM以外は全て新調する方向でいく。

なんて良いながらも昔に比べれば、大体どんな組み合わせでも動くだろうと、 たかをくくって、買出し当日を迎えることにする。

ひとまず秋葉へ
夕べのうちにAKIBAPC HOT LINEのIDE-HDDとCPUの価格表を印刷しておいたのだが、 すっかり朝持ってくるのを忘れる。それでも、大体の相場は覚えていたので気にしないことにする(しかし、どこの店が安かったか、まで覚えていなかったのでちょっとつらかったが・・・)まずは、CPUとマザーボードの組み合わせから決めることにする。

今回はIntel系には目もくれずAthlonでいくと決めていたのでM/BもAthlon用を中心にみて回った。どうやら、KX133というチップセットで、DMA66、サウンドがオンボード、SlotAなんてのが一般的らしい。このとき、Athlonはカセット型のSlotAと、四角くてひらべったい、SocketAがあったのだが、Slotを使ってみたかったのでSlotAのマザーを中心に見ていた。大体、1〜2万円くらいらしい。メーカーもSlotAはさまざまだが、 DMA100の製品はまだ少なくちょっと高い、という感じだ。

この後、大体見てTSUKUMOでSlotAの700MHz(ThundeBird)が15800円というの見つけ、 一番安かったのでこれでいくかなぁ、と思い、念のため店員にこのCPUにあったM/Bを聞いたところからが悩みのはじまりだった。なんとSlotAの雷鳥に正式に対応したM/Bは正直ないというのである。 雷鳥は新しいKT133というチップセット用のもので、SlotA型でKTのマザーはまだないのである。 じゃぁ、このCPUはどうやってみんな使っているかと思えば、無理やりKX133のM/BでBIOSをUPDATEしたりして使っているらしい。この後知人からもSlotA雷鳥は不安定なので、 それならSocketA雷鳥か、SlotA無印のどちらかにしろ、とアドバイスされる。 形以外でSlotAにこだわる理由はないので、値段もさほど変わらないことからも、 未来がある(?)SocketA雷鳥でいくことにする。大体700MHzのバルクで(まだバルクしかない)20000円くらい。750MHzが22800円だったので、750MHzをTWOTOPで購入。 一緒にコンパクトなCPUクーラーも購入。

M/BはTSUKUMOでMSIのもの(KT7PRO)を19800円で購入。他にも安いのがあったが、 なんとなく臭かったのでやめた(野生の勘)あとこだわったのはビデオカード。 といっても最新のGeForce2GTSは3万以上とかなり高かったので、ま、いいか、と GeForce256を13800円で購入。あとは適当にDVD-ROM、HDD、ケースと購入。 M/BがATXになったので、ケースも当然ATX対応にする。 Athlonは電気食いなので250W電源、しかもケースがケースだけに弱そうだったのが、 気になったのだが・・・。

さあ組み立てだ
ずいぶんはしょってる気もするがきにしない。ネタは鮮度が命だからね。

というわけで、右が今回組み立てに使った全パーツ。よく考えるとサウンドはオンボードだったために、右下のSoundBlasterは結局未使用だったりする・・・。 FDDとメモリ(128MDIMM CL=2 PC100)だけ使いまわすことにした。 ケースの入っているダンボールがなんとも・・・。

とりあえず、ケースの加工からはじめる。ふざけた本体なので、 つくりが粗いんじゃないか、と思うも、案外しっかりしている。 ケースをあけるときは顔の左右にある取って?みたいのを上にあげると、前にずれて開くようになっている。
顔用のシールと耳が最初はついていないので、つけてみる。 耳ははまるがシールはなんかはがれてきそうである。実際、上のシールははがれてきたので、はがれやすい奴は使わないことにした。

ちなみに、ネクタイのところが電源スイッチで、へそのあたりにリセットスイッチがある。

ひとまず、DVD-ROMドライブをつけてみる。つける個所が2段階から選べるようであるが、現物あわせてケースを開け閉めしながら調整した。
次にフロッピーディスクドライブ。これも適当にねじでしめて固定してやる。 フロントパネルははずさないとつかないかと思ったが、そのままついた。 いい加減である。
次はマザーボードの組み立て。最初はCPUから取り付けてみる。 向きを間違えないようにCPUをつける。「挿す」という感じよりも、「置く」だけで スポっと入るので無理やり押し込まないように。斜めの切りかきがあるので、 それで向きを確認する。最後に、横の固定用レバーを下まで下ろす。
CPUファン(クーラー)をとりつける。 今まで使っていたマザーではマザーボード上にクーラー用の電源なんてなかったので、なんて便利になったんだろう、と感動する。一応、クーラーつける前にCPUの上にはグリスを気持ち塗ってみる(熱伝導率を上げて冷却効果を高めるために塗るもの)
CPUの次はメモリ。いわずとしれたDIMMである。スロットは3つあるので素直にスロット1から挿していく。ちゃんと置くまでいれて「カチリ」と左右のレバーがとじるまで押し込む。固い場合がある。向きは、足が右と左できりかきの位置が違うので間違いにくいとは思う。
戻ってケースの加工。マザーボードを取り付ける台の部分を作る。 マザーボードを差し込むための台座を作るために、プラスチックパーツをはめこむ。 マザーボードを重ねて位置を確認しながらすすめる。 ここがちょっとチャチかった。
マザーボードをはめこみ、ケースの電源BOXからマザーボード上の電源コネクタにコードをつなぐ。ATXはATと違って間違えようがない口になっているので、安心である。
ビデオカードをとりつける。最近のビデオカードはみなAGPバスというところに取り付けるようになっているので、迷わず差し込む。 挿したときの感触はPCIと似ている。
ケースからのびてる「電源スイッチ」「リセットスイッチ」「IDEアクセスランプ」「電源ランプ」などのコードをマザーボードにつなぐ。間違えてもさほど問題ではない。 ランプ系はダイオードなのでプラスとマイナスを間違えるとランプがつかないが、それから逆さに挿しなおせば問題ない。
HDDを取り付ける。一応、上下があるので基盤面?を下にセットする。 最近はないと思うが、ポッチの出ていないIDEケーブルを使うときは上下逆さにケーブルを挿さないように注意する。 赤い線が通っているのが1番ピンである。
FDDやDVDROMもガンガンつなぐ。HDDをプライマリIDEにして、DVDROMをセカンダリIDEにしてみた(プライマリを単独にしたほうが速そうな気がしたので)

あとは、ガシガシ、電源をつなぐ。

分かりにくいと思うが、起動時にマザーボード上の4つのLEDが赤から次々緑に変わっていき、問題なく起動している様子がモニタを通さずにわかるようになっている。 トラブルが発生したときにこれを見れば、どこに問題があるか分かるとか。

ケース上にファンをつけるところが4つもあまっていて、かなり冷やせるようなのでファンをたくさんつけたい人はつけてみるのもおもしろいかも。 うるさそうですが。

Windows2000のCDROMから、ブートインストール。 便利な世の中になったものじゃ・・・。30分くらいでインストール完了
無事起動。この後、マザーボード用のドライバ(VIA)とビデオカードのドライバをインストールして一通り完成〜。 うーん、ラブリ〜(本当か?)

まとめ
定評あるパーツを使う限り、自分が始めて組んだ486のAT(VLバスとかついてた) 組むのに比べて非常に簡単である。SCSIを考慮しなくても大体そろうし。 CD-ROMからブートしてインストールもできるのでFDDがなくても最悪、なんとかなりそうですらある。今回も組み立てに要した時間は30分くらいであった。

ただ、基本で抑えるべき点は変わりないので、帯電した状態でメモリを触らない、とか、ケーブルの逆さしには注意するとか、そういうのは体で覚える必要があるかもしれない。 それにしても、マザーボード上のクロックの設定などしなくても自動認識してくれるのは「クロックアップしない」ユーザにとっては楽である。あまりなんでも簡単になると、危険なことをしたいユーザにはつまらないかもしれないが。

定評あるパーツを選択する、これができれば、自作機なんて簡単かな、というところでまとめにします。にんにん。

#手抜きやわ〜。

今日はここまで