2003年度作品「勝手にCGAオープニング〜CGA CON XV〜」

某国連より

制作日2003年5月 第15回アマチュアCGAコンテスト昼休み初出
監督村上 真、小林 佳徳
音楽既製(Twilight)
編集小林 佳徳
撮影小林 静子
作品時間230″

メイキング オブ ダー(略

2003年3月某日

相棒から1通のメールが届く。

「そろそろ始めないとヤバイんちゃう」
「せやなぁ。でも、コレっていうウケそうなネタが、中々光臨してこんっていうか」

まぁ、大体いつもこんな感じではあるが、さすがに3年のブランクがあるので 相当に腰が重い。しかし、アマチュアCGA界から遠ざかる=抹殺されている という危機感もあるので、いかんせん何か作らんとよくわからんがヤバイ 気だけはする。
そんなこんなでメールで仕事中就業後にブレスト。適当に抜粋。

> 実写はつかれるが、CGだと尺を作るのがきつくないか?ま、短くてもインパクト
> 勝負か。実写だと気楽に笑いが取れるってのがあるが(ぉ。
二分以内。それ以上は作れん。手ェ抜くとこは抜いて。

> >去年考えてた「あずまんが大王のキャラでナマズンガー」通称あずまんがー
> >とかはどうだろうか。あとはテキトーに昨今のネタを散りばめて。
> ぱろでーでいくなら、ナマズンガーはどれくらい有名なのか?である。
いやね。ナマズンガーがお父さんで兵隊が大阪で尻尾一振りで
ぽこぽこ倒されるシーンが作ってみたいだけであったり。
ナマズンガーを全部なぞるんじゃなくってテキトーにザッピングでイイとこ
どりな感じ。DAICONフィルムみたいに。

だから
> 昨今のネタっつーたらなんだろね。はりぽた、LOTR、X-BOX、FF11、ガンパレ、
> まおちゃん、サイカノ、、頭文字Dもわりとすたれてないが。。
ここいらを適当に一シーンくらいづつ頂くのもアリだ。
漏れ的にはちよちゃんにランドセル4つ背負わせてデンドロビウムちよちゃんに
してみたいところである。

> ザップするにしても、テーマは必要じゃろ。OPをぱくると絵コンテを切らなくて
> いいのが楽だったのだけど。DAICON4の絵コンテをぱくるとちょっとしんどいか
> なぁ、
部分的に、っていうか板野サーカスだけ。

>あとBGMね。
Twilightでいいじゃないか!

> いっそ、DAICON4をぱくるか。ちよちゃん主人公で。ランドセルしょってるのは3
> の方か・・・。
> あれ、2分以上ありそうだな。その辺は短くして。BGMはアレで。尺が足りなくなったら
> 新宿とか秋葉とかとってCGちよちゃんと合成とか。キャラが足りなくなったら昔
> モデリングしたはつごう機とか、アールグレイとか、86とか混ぜるとか。

実写合成かよ!
まあ、でもどうかなあ。町並みをテクスチャにして張るぶんには簡単なのか?
アキバの総武線のガード下をくぐるちよドロビウムとホーミングミサイル、は
面白そうだ。

いろいろあって、両拳を叩き合わせて「デンドロビーウム」と叫んで空中でくるくる
前転するちよちゃん。(鋼鉄ジーグ風)

>最後はどうするかな・・。
大気圏に突入しようとする巨大お父さんをエンジン全開で押し返す
ちよドロビウム。BGMはBeyondTheTimeだ。

・・・なーんか仕事でやったような気がするのは気のせいですよねそうですよね。

> 「あずCON2003」コミックス、古本で買ってくるかな(ぉ。
これなん?

> あとは新ネタに何いれるかな。風化しそうなやつほどいいよな。LOTRの塔とかっ
> て人目でわかるんかな。大阪のMATRIXよけとかはちと古いか。とりあえずオブジェ
> クトのポリゴン数みてから考えるわ。
LOTRなら戸田語(字幕で語尾を「せにゃかもだ」「〜〜〜を?」みたいにする)
ってネタはどうか。
どうせ声入れられないンだから字幕で遊ぼう。

あと赤いフィルタ掛けて「あまずんがー    の神隠し」みたいにタイトル
で客をいじるのだ。

・・・割とゴリ夢中。スラムダンクの重版おもろいなー。


3月某日

この辺を見て峠研究したり、しなかったり

とにかく制作のためのモチベーション維持に 大切なことは、「誰がなんと言おうともツクリテー」って まず思えるものがあるのか、無いのか、なわけで、 「金のため」とか「流行ってるから」とか「声優が●●だし(これはこれでイイけど)」という理由で制作したものに「熱いパトス」で負けるわけが無い、と思われ。

某霊園駅前の飲み屋にいき、ミーティング。いろいろ飛び出したが「ほとんど使えない」。ネタ出しなんてそんなもんだ。100だして1あれば良いほうだと思う。 結局、焼き鳥を食べて終了したような気がするのは気のせいだろう。まだ寒かった頃だ。

なので、この時点では 「とにかく、少ない時間で作れるカコイイカットをガシガシ並べる」そんな感じで、 板野サーカスとか頭文字Dだとか作りたいカットをおのおの適当に作り始める。 まだそんな段階。

モデリングだろうと、レイアウトだろうと、当人がやりたいカットなら、さほど苦にならないだろう、と。 コツとしては、いきなり全部作りきろうとはせず、手をつけやすいところからイメージを膨らませて行くこと。


3月某日

そうこうしているうちにちょっとずつイメージが固まってくる。 ベースはちよちゃんが色々やる、という線でいくかと(謎。それだけだと寂しいので大阪とか おとうさんとか出す、と。等身大のキャラを動かすのも大変なので、 SDでいく、と。某相棒の本職とは無関係と思われ。

まぁ、この辺にも影響されたりして時間があればもっと色々なバリエーション作りたかったなぁ・・。 ちよビウムvsノイエ大阪、とか。


3月某日

基本線パロディーなので(ぉ、ベースに DAICON4を選択。 BGMもそのままいく。オリジナルは3分以上あるので 全部作るのは長いかな、と悩ましく、最初は編集して 2分くらいの曲も用意したが、結局オリジナルと同じ尺でいくことに。

※豆知識:惑星の配列(画像中央)は2003年5月11日の時のものにしてあるそうです(担当者談)

ふと思ったらDAICON4から20年なのねぇ。さすがにリアルタイムでは 見て無かったです。10年くらい前かな、初めて見たのは。そんな昔にこんな すごいアニメを作っていたなんて、とショックを受けたものです。


3月末日

作品として誰かに見せるとしたら、2,3カットで終わり、というわけにはいかない。 一連のストーリーとまではいかなくても、見ていて楽しいものにしたい、 という段階に入ってくる。

3DCGである以上、モデリングされたオブジェクトがアニメーションをするわけで、 多種なカットを作るには、多種なオブジェクトと、シーンが必要になる。 当たり前のことだが。 (少ないシーンかモデルでいく場合、凝ったアニメーションとか、 凝ったモデルとかを使わないとただ、ショボイアニメになる。技術的、時間的に この方向性は断念)

今回はオールスター版権モノ(ぉ、みたいな感じでいくことにしたので 古いデータなんかも漁ってくる。しかしやはり少ない。 一瞬、知り合いのCGA仲間からオブジェクトの提供してもらえないかな、と 頭をよぎったが、それはそれで面倒な問題になっても困るので、 ネットを利用して フリーのオブジェクトを公開しているところを色々あたることに。

スターウォーズ系だとか HONDA(ウェブプラモ) だとか、 こんなのとかあたってみると、それなりにある。しかし、あくまでそれなりである。 3Dモデルの著作権ってどこまで守られてるんだろうねぇ。個人的に制作したものを 公開してモデリングの参考にしてもらう、とかなら、してもよさそうに思うのだけど、 どーでせう。世知辛いネット界ですが。


4月某日

それにしても3年前と比べるとまた結構制作環境も変わったなぁ、と思う。

今回はネットワークでサーバーにレンダリング結果を無圧縮の連番TGAでアップしてもらい、 それを使って編集したので、最後の出力結果(カノープスのDV)はかなりキレイな状態で制作できた。 ちなみに、解像度は640x480。ムービーもDivXを使って、動きのチェックに 相棒に戻したりも出来、アマチュア製作の理想状態には近づいている感じはする。

その割には、Premiere4.2だったり、Photoshop5.5だったりするが、 このあたりは、やりたいことに対して必要スペックを満たしているといえば 満たしているのであまり古かろうが関係ない気もする。 スチルのプロカメラマンだって10年以上前のカメラを仕事で使ってたりするわけで。

要は自分のほしい機能があるのか?使い慣れているか?が、大事だと思うのよね。。 もちろん、こういう世界だからそれにいつまでも甘んじていてもいけない、ってのが 厳しいんだけど、ユーザーに冷たいグレードアップはグレードダウンだよなぁ。

他にも、ネタを集めるときにガンダムSEEDを絡めるか、と思ったとき、 資料はオフィシャルサイト等があるし、 サンプルムービーもブロードバンドですぐに確認できる(汗。 ある意味、素材には困らないのは良いんだか、悪いんだか。

フェイズシフト制服で、冬服から夏服にぃぃ!

4月某日

枯れ木も山の賑わい

正直、CGAコンテスト内での上映向けに作るからには客層も意識しないわけではない。 2chなんかは、ここ数年ですっかりメジャーになったメディアだと思うので 小ネタとしてかませてみた。 (個人的にはあまりチェックしていなかったので AA大辞典とか グッズ販売 のページとか見て、クックル先生とか激しく忍者とか勉強する。 何か間違ってる気がするが・・・)

ただ、コアな笑いを誘う場合、 誰でも知ってる当たり前のことでは面白くなかったりするし、 コア過ぎても寒いので難しい。 あと、残っているのはダークなネタ(不謹慎ネタ)ということになってしまう。

1年以内に巷を賑わせたネタということでこのアタリをちりばめてみたり 、アストロノーツへの敬意を表してみたり(担当者談)

ピンクのプレステ2、誰か買ったかなぁ。。

あまりモノ(ぉ


5月某日

某府●駅から某府中●馬正●前駅

前回は実写だったので、実写合成系にも味をしめていたのだが、 そこはCGAコンテスト。つかみの部分を今ときめく(?)ほ●のこえから ちょっと拝借して。「実写版ほしの●え」とか作ったらそれはそれで良い気もするが、 役者がいないのが困り者(w

「かまたさん、1年経ってもEDPのこと、覚えていてくれるかな・・・」 とか「僕らは多分、初めて入選と佳作の間を裂く世代だ(休憩時間上映だから)」 とか考えるが、あまりにコア過ぎるので適当に切り上げる(ぉ。

それにしてもほしのこえはブレイクしたなー。いやいや、なんか嬉しいですよ。 コアターゲットにしか受け入れられないメディアも好きですが、 新しいところへ出て行ける力を持った作品が生まれてくるのもイイ。


5月某日

コンテスト作品に限らず、アニメ全般の形態というか流れも日々変わってきてるなぁ、とは 思うのだが、安直なストーリーや設定で、見てて面白くない作品が増えてるような 気がする。それは自分がアニメに求めているものが変わってきてるのかといえば、 昔の作品を見て面白いと思うことからそれはなさそうで。

なんか、アニメとして総合的な評価が低い感じ。脚本が●●だからとか、 原画マンがだれそれとか。他がボロボロ。そうじゃなくて。 完成度という点を意識して作品作ってほしいな。漫画をそのままアニメにした ってのもいただけないし。

商業作品である限り、儲けないといけないわけだが、あまりに近視眼で 儲けることばかり考えると結局、自分達の首をしめる結果になるのではないかなぁ、 と。そろそろガツンとした作品が見たいなぁ。 次のジェネレーション待ち?


5月某日

とってつけた理由だが思いついたものはしかたない。 そんなわけで、DOGACGAコンテスト用なので、せっかくなので(意味不明) コンテストの過去のグランプリ作品とか、 DOGAのオフィシャルサイトだとか、 中野ZEROに並んでる様子とか(爆、カットインしてみたり。

そんなこんなで、CGAコンテストでしか流せない作品に(w。 東京会場のなかのZEROも イントロで紹介しようと、画像を探すも中々いいのが無かったり。


5月某日

大体骨組みが出来たら、元のシーンに合わせて小ネタをちまちまと作りこむ。 (作りこむってほどじゃないわな)

「おとうさんの上を飛ぶおとうさん」とか
「F15に乗ったカザマシンが2frくらい見える」とか
「トロンのライトサイクルに乗ったトロ(相棒はR鈴木)」とか
「AIBOなのにおしっこひっかけてる」とか

・・・もうちょっとひねりたいところ。 そういえばエリア88といえばこんなサイトや、こんなサイトを参考にしたり。

しばらくLW使ってなかったので、ここぞと ばかり(?)HyperVoxelとか適当に使ってたり。

そうそう、HV3といえば、今回はスーパーセルシェーダー2も、見たら分かる通り キャラにはかけている。デフォルト設定でそこそこそれっぽく使えるので、 細かいことを気にしなければ楽しいかも(いかにもアマチュア) ボタン1つだし。こういう馬鹿馬鹿しさはBD96っぽいなぁ。


5月某日

何にしても今回の主人公はちよちゃんなわけで。 最初はデンドロビウム化するらしかったのですが、担当の「くっ、ガッツが足りない」 というわけで、フルバーニアンちよちゃん止まりでした。 (担当者談:ビームサーベルを振り回しにくかったらだよ) いつかリベンジして欲しいものです。あ、ここでエクスプローラーが落ちた(涙。

あずは、まだコミックスの2巻が出るか出ないかの頃に初めて読んだときはなんか ぬるい漫画だなぁ、と思ってあまりはまらなかったのに、 最近読んだら面白い。なんでだろう〜なんでだろう〜。 そういうこともある、ってことか。あれはつまらない、とか決め付けないで ゆるい気持ちで取り組んでいくことも大切なのかもねえ。

でもTV版はやはりいまひとつ。TVメディアになっちゃうと、話とかカットの 展開という点で時間という要素がもっていかれてしまうので、自分のテンポ と違うと、どうにもノリが合わないという感じになってしまう。

※ちなみに2コマ目のシーンでは、某FFX-2だとか、某ゲームと似ているコンテの某アニメだとか、まぜこぜになってたり。ここで15作品くらいの版権が(自粛。


5月11日

なんとか完成したようだ。新潟で作っていたときのことを思うと、 ギリギリまで作業できるのは嬉しいと考えるべきなのか・・・。 イメージユニットのややこしい配線をしてVHSテープに苦労してつなぎ撮り することもなく、PremiereでCanorpusDVとして一発吐き出し、DVD-Rに 焼くだけ(800MBを超えたのでCD-Rに入らなかった)

当日は持ち込み作品はうちのみ・・・。やや寂しい。去年はもうちょっとあったらしいけど。 とはいえ、我々の活動は「やっみにか〜くれて、い・き・る」という 妖●人間ベ●のような立場なので、公に作品公募ができないだけに どうしようもないのだが、上映されただけヨシとしよう(汗。 大丈夫、勇気をもって公開だ〜。 休み時間上映から大物になった人も多数いるぞ〜(上映されたからといtって 大物になれるわけではないが(苦笑。

多かれ少なかれ、この作品を見て心動かされた人がいるようであるから、 作った甲斐ありやね。

ハードもソフトも色々そろったし、なんか意味のないような 馬鹿馬鹿しい作品をあえて目的無く作って連中がいてもいいじゃないの、って 感じで。

そいじゃまた。バイバイ。

See you next dark side...


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