■ARTIST FILE : Matsutoya Yuming
Album Review 1988-1992
※ますますパワー全開のこの頃のYuming。88年の『D.S.L.K.』と89年の『Love Wars』、そして90年の『天国のドア』と合わせて「恋愛3部作」と呼ばれていました。恋愛教祖としてのYumingの存在が一段とクローズ・アップされた時期でもあります。アルバムの売上も壮絶で、それに比例するようにコンサートの演出も、世界的な超一流スタッフを招聘したり最新のハイテク機材を駆使したりと、質・予算ともに(^^;;)ますますエスカレートしていきます。
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"Delight Slight Light Kiss"
(R:1988/11/26)
< Coming Soon ! >
"Love Wars"
(R:1989/11/25)
< Coming Soon ! >
"天国のドア"
(R:1990/12/23)
私がYuming熱に本格的に犯された?記念すべき作品(笑)。何といっても<満月...>のサビ「銀色のエンジェルが矢を放つ前の永遠の一瞬が二人の始まり...」というフレーズが、当時の私の心に強烈に響きました。折りしも月刊カドカワで「永遠を探して」と題したYuming特集が組まれて、あまりのyumingの歌詞の世界の深さに震撼したものでした。まるで大河ドラマの如く、Yumingが発信し続けるメッセージの連続性...単なるタレントの流行歌に無い壮大なメッセンジャーとしてのyumingの偉大さに触れた時でもありました。おまけにステージ制作への病的な拘りにも共感し、まさに思う壺状態に陥ったということですね。あの時の感動が今に至るって感じです。
 正直に言えば、このアルバムを聴いてから、遡って彼女のアルバムを買い始めました(^^;;)。もちろんリアルタイムでそれなりに聴いてはいたのですが、自分でお金出して買うなんて..(汗)。実に遅咲きのファンであったことを告白しておきます。
"Wings of Light
 / The Gate of Heave Tour Live"
(LD/VHS/DVD)
Propaganda Films社制作による同ツアーのライブビデオ。独特の質感を醸し出す映像処理は、コンサート会場では決して味わえない、もう一つの天国を見せてくれます。ステージ演出の裏側も覗かせてくれるし、何よりも迫力のライブ・アレンジをステレオ・オーディオで楽しめるのも嬉しいです。
 一つだけ不思議なのはこのビデオの選曲から、たぶん今回のツアーで最も重要な意味を持つ<満月のフォーチュン>が収録されなかったのは何故なのでしょうか。ベストトラックが押さえられなかったのでしょうか。それとも...。この曲こそが<天国のドア>以上に、このアルバムの放つメッセージを解く鍵になっていると思うのですが...。本当に謎です。
"Dawn Purple"
(R:1991/11/22)
「夜明け前のほんの一瞬空が焼ける時の色」という意味の「Dawn Purple」。母親の胎内から生まれた時が生物としての誕生ならば、人間としての第2の誕生の時が来たという、まさにシャーリー・マクレーンばりの精神的な生まれ変わりを説くアルバム。単純な「インナーワールドへの旅」なんて言葉では語りきれない尊い意味を、当時は知る由もありませんでした。
 当時はまだそれほど一般的ではなかったコンピュータ用語を散りばめた<誰かがあなたを探してる>など、時代の先取り女王振りは健在ですが、精神的なトリップのためのサイバー・グラス?をかけたジャケット写真はいただけません。前時代のテクノポップみたいですってば(^^;;)。流行は所詮一時の流行りモノ。その中にある受けた要素?、それを表現すれば時代が経っても決して陳腐なものとならず、その時代を象徴する永遠のイメージとして残るのに...それを教えくれたのはYuming、あなたですよ。
 ユーミン版<Seven Years After>(By Princess Princess...笑)の<9月の蝉しぐれ>は今でも大好きな曲の一つです。暑い夏、寒い冬、そうした当たり前の季節の中で過ごすことの少なくなった今では、曲の中で歌われる季節感に郷愁を抱いてしまうことの哀しさを再認識しなければならないかもしれません。
"Tears and Reasons"
(R:1992/11/27)
このアルバム私は好きです。特にド派手な曲がある訳でもなく、特段コンセプチュアルな深いテーマがある訳も無く、案外地味な印象ですけどね。<恋の...>はコンサートなどでは盛り上がり曲としてよく登場しますが、個人的には苦手です(^^;;)...アルバム終盤のシットリ曲<私らしく>と<冬の終わり>の2曲は、個人的なユーミン・ベストには必ず登場するほど、ベリベリ・フェテバリットだったりします。甘くせつない学園生活...私には高校生活を歌っていると思っていますが、当時の私の通っていた高校の廊下が鮮明に心に浮かんできます。
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