■Artist File : Kadomatsu Toshiki
  Live Review〜JとBとK (福岡ドラムロゴス)

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Set List (2001/10/23)
1st set 〜JとB
01 New Chautauqua(パット・メセニー)
02 My old folks (ウイットネス)
03 Come together (ビートルズ)
04 Drizzle
05 Field of dreams
06 Pollen shower

2nd set〜K登場
07 Izumo
08 飴色の街
09 サンタが泣いた日
10 アガルタへの道
11 Sunset Of Microbeach
12 ほうろう (小坂忠)
13 Come To Me (ボビー・コールドウェル)
14  生足の駝鳥
15 浜辺の歌

<Encore>
16 Proud of you
17 もう一度...and then




J&BのJこと梶原順とBの浅野"ブッチャー"祥之の二人がアコギ抱えるユニット「JとB」。二人だけじゃ心細いと助っ人の角松敏生が参加して「JとBとK」と、何とも分かりにくい(^^;;)ユニットが今全国のライブハウスをまわっています。ツアー初日となる23日の福岡ドラムロゴスでの公演を見てきました。この箱に私は初めて行きましたが、神戸のチキンジョージをちょっとだけ大きくしたみたいな雰囲気で、当日はイス席のみで全部で300席くらいなものでしたでしょうか。こんなゆったりしとした空間で角松のステージが見られるなんて、東京では絶対に考えられないくらい贅沢なコンサートでした。観客は地元の角松ファンのみならず、宮崎・鹿児島などの九州各地にとどまらず、京都や神戸からも熱心なファンが集まっていました。そういう私だって東京から?(^^;;)。熱心なファンかと言われると何と答えて良いのやら(大汗)。前半はJとBによるセッション。J&Bの曲や二人の新作などが披露されて、二人の実力をまざまざと突きつけられたような雰囲気抜群のステージでした。アコギ2本といえばゴンチチなどのイージーリスニング風の曲を想像されるかもしれませんが、時にはブルージーに、時にはホサノヴァ風にとたった2本のギターだけでもこれだの世界が作れるのかと、実に心地よい時間が流れていました。バンドでどっかーんと聞かせるステージではないので、お客さんもいたって静か。角松に言わせれば「まるでリサイタルみたい」な感じなるのは仕方のないところでしょうが、ブッチャー氏曰く「皆が幸せそうな顔して聞いていてくれる...」、納得満足のステージだったと思います。
 暫し休憩をはさんで、いよいよKの登場。果たしてどんな内容になるのかと思いきや、いきなりエキストラ・ツアーで聞かせてくれた7/8プログレ曲<IZUMO>のアコースティック・バーションからスタート。ギター3本がそれぞれ異なるカッティグ・パターンを奏で、それにあわせて角松熱唱ってスタイル。フルバンドで聞くとボーカルは何を歌っているか聞こえてこないのですが、こんなアコースティックな伴奏だったら歌の実力もモロに問われるというもの。いやいや角松、歌上手いじゃん(笑)。いきなり聞かせてくれるじゃないですか。続いては梶原・浅野の二人がツアーのバックで絡んでいた頃の<飴色の街>が演奏される。おや、JとBとKと言いつつも、これは完全に角松敏生アンプラグド・コンサートかい?。ふぅ〜む、こんな企画ありそうで無かったですね。途中のMCも長々と角松と二人の思い出話が聞けて、これはこれでメチャ楽しかったです。他に<サンタが泣いた日>、<AGHARTAへの道>、<Sunset of Micro Beach>、<ほうろう>(小坂忠)、<Come to me>(Bobby Caldwell)、<生足の駝鳥>、<浜辺の歌>が演奏されて本編終了。アンコールでは故大村憲二氏に捧げられたJ&Bの新曲が披露されて再びK登場。「また来ます」とのブッチャーの言葉とともに驚きの<もう一度...and then>が演奏されました。普段はぶりぶりのバンドアレンジで聞きなれていた曲がアコースティック・アレンジされるとまた雰囲気は格別なもの。角松ファンも納得のステージだったかと思います。
ちなみにこのコンサートの告知はJ&B関連のページでは紹介されていたものの、チケットが発売されるまでは雑誌や角松関連のサイトでは情報が無かったので、こんなにゆったりと見ることができたのかもしれません。あと東京を含めて数回ステージは予定されていますが、もう高値の花となっていることでしょう。往復飛行機乗ってホテル泊まってまで遠征した甲斐がありました。さすが福岡ということもあり既知のスタッフは誰もいなかったので、久し振りに出待ちなんぞをして角松本人とも会話してきました。さすがにこんな場所で顔を合わせたのでエラく驚いていましたが、昔の仲間との再会を喜んでいました(^^;;)。決してコアなファンではないけれど(笑)、きっとずっと応援していくことになるので、これからも頑張って...って感じです。ちなみに京都の公演からは沼澤尚もパーカッションで参加することになっていて、何だいこれならJ&BwithKじゃん、なんて思ったりして。そうすると松原さんだけが淋しがるかしら(笑)。ということで納得のJとBとKのコンサート・レポートでした。どこかでこんな名前を見かけたら、ぜひ聞きに行ってあげてください。しっとりと優しい気持ちになれます。

※このレビューは2001年10月27日"What's New / まるで角松アンプラグド・コンサート"としてアップしたものを加筆・修正したものです。

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