■Artist File : Kadomatsu Toshiki
  Live Review〜AOKI presents Extra Tour Vol.2

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Set List (2001/03/09)
M1 : Make it Higher
M2 : Wake up in the Ocean
M3 : かくれんぼ
M4 : 愛人
M5 : これからもずっと
M6 : アマヌサの海
M7 : IZUMO(出雲)
M8 : Around The World
M9 : 主張#1
M10 : Thanks!! God!!
<Encore>
M11 : SHIBUYA
M12 : 浜辺の歌
M13・14 : リクエスト!



※ステージのMCで「新曲9曲...」と紹介されていたのですが、全部で10曲あったのに...と思っていたら、何とM8は布施明のアルバムで提供していた曲でした。某ページでそのことが紹介されていて慌てて確認すれば、あらら本当にあるゾ(^^;;)って感じ。いやはやファンの方々はちゃんとチェックしているんですね。さすがです。
(2001/03/17)
角松敏生は元気だった。名目は「AOKI presents EXTRA TOUR vol.2」だけれど実質は角松敏生ライブハウス・コンサートとして全国をツアー中。スケジュールも半ばをむかえた3月9日の神戸のステージを見てきました。
 バンドメンバーはお馴染みの面々。浅野祥之、沼澤尚、小林信吾、本田雅人、そしてバンドマスターの青木智仁。こんなメンツでライブハウスなのだから実に贅沢。このツアーのためのリハーサルは2日しかなかったとのことで、既存の曲にカバーを数曲...なんてセットリストであれば無難にステージ組めるのだろうが、何と無謀にも全曲新曲!。しかも全曲デモテイクを本人が作ったうえでリハーサルに臨むというほど意欲満々のステージ構成。客電が落ちてメンバーがステージに登場するとともに角松本人の口からこの辺りの事情がコメントされた後に、いよいよコンサートがスタート。小気味良いギターカッティングに乗せて始まった曲は相変わらずの角松節ではあるものの、センスの良いポップ・ロック・チューンで、おいおい格好良いゾ。続いて「今では誰もやらない」と本人が言うようなシティポップ(^^)。まるで『On The City Shore』(83年)に収録されていても不思議は無いような曲調に思わずニヤリとしたファンも多かったのでは。さらにテンポを落としたミデイアムの曲へと続いて、頭3曲終了。以降はバラード有りプログレ?有りとバリエーション豊かな構成は、とても「えいや !!」で作ったとは思えないほどの内容。「今回のツアー用に作ったのでCD化はしない...予定(笑)」と言ってはいたものの、こんなワンタイムのパフォーマンスで終わらせるには実にもったいない充実振りです。本人はノビノビと歌い上げ、とても活き活きとしていた反面、リハ不足でバック・メンバーは譜面から目が離せないという、好対照な風景が興味深かったです。曲の構成はともかくアレンジは相変わらず凝りまくっていたので、さすがのメンツも真剣でした。最近様々なシーンで自慢の喉を聞かせてくれていた本田氏が今回はバックアップ・ボーカルとして大活躍(笑)。あまりのハモりに角松が思わず苦笑するシーンもあったが、本田氏本人は至って真剣。歌い終わった後には満足げな表情を浮かべていたのが印象的でした。スケジュールの都合か今回のツアーではメンバーに入っていなかったレギュラー・キーボードの友成さんもこの日は舞台袖からステージの様子を見ていました。予めコンサートでの曲順を意識して作ったというだけあって、頭の掴み、中盤では硬軟とりまぜてじっくり聞かせて、終盤は一気の盛上がりと、様式美にも似たセットリストは実に納得。アンコールでは既発表の<SHIBUYA>と<浜辺の歌>を演奏。セカンドコールでは他にリハが出来なかったとの理由で(^^;;)、この日披露した新曲10曲の中からリクエストに応えていました。この日はドラムの出来が悪かったということで<愛人>とオープニングの<Make it Higher>が再演されました(笑)。全体にロック色が強いものの、前作のようなアコースティク・ギターを多用することもなく、『存在の証明』ツアーよりも良かった(笑)という声も聞かれるほど、実に元気な姿を見せてくれたのでした。
5月にシンコーミュージックからアーティスト・ブックが発売されるということですが、特段レコーディングやツアーの予定についての告知はなされませんでした。それでも相変わらず精力的な活動を続ける角松。今世紀も魅せてくれそうです。
(2001/03/11)

時は経って2003年。契約の関係と言いつつも、8月に開き直りの(笑)のニューアルバムがリリースされます。この時のステージでも好評だった<IZUMO>や<愛人>などは既にアルバム"INCARNATIO"に収録され、特に<IZUMO>などはRhythm Dynasty等でも再演されて、究極のスタイルまで進化しました。そして今度リリースされるアルバムでは、このステージでオープニングを飾った"Make it Higher"や"主張#1"が収められることとなりました。このステージを行うにあたって、ある意味で自分自身を追い詰めて?無理矢理にでも曲を作ったことがきっかけとなって、猛烈な創作意欲を掻き立てられた..みたいなことを言っていたように記憶していますが、それがもしかしたら、彼初のコンセプト・アルバムとなった前作制作のきっかけになっていたように思うし、さらにはこのアルバムの原点にもなっているような気がしてなりません。そんな意味から、このステージは現在の角松サウンドのを語る意味でも重要になってくるのかもしれません。今更ながら、無理矢理に神戸まで出かけて見に行った甲斐があったと思います。早くアルバム聞きたい〜!!。
(2003/07/13)

※このコメントは、サイト・リニューアル以前に"What's New / 角松敏生ライブハウス好調"として紹介したものに加筆・リライトしました。

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