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第24回 デスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」〜「Undo Disks(ディスクを元に戻す)」の機能概要、活用法〜

前回、前々回に引続き、Parallels Software InternationalによるMac OS Xベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」関連のトピックスとなります。今回は、前回までのコラムにて紹介しましたバックアップソリューション「Snapshots(スナップショット)」に関連した機能として、仮想マシン(ゲストOS)セッション中に仮想HDD(ファイルシステム)に対して加えられた各種の変更等を当該ゲストOS終了時に取り消し可能とする(起動前のステータスに復元可能とする)「Undo Disks(日本名:ディスクを元に戻す)」の概要等を採り上げてみたいと思います。


●「Parallels Desktop 3.0 for Mac」におけるもう一つのバックアップソリューション「Undo Disks(ディスクを元に戻す)」

今回のメインテーマとして採り上げています「Undo Disks」は、仮想マシン(ゲストOS)セッション中に仮想HDD(ファイルシステム)に対して加えられた各種の変更等を当該ゲストOS終了時に適用するか、或いは取り消すかの選択肢をユーザに提供すべくして実装されており、「Parallels Desktop 3.0 for Mac」における同オプション利用時には、当該仮想マシンに包含される全ての仮想HDDに対して前述の選択結果が適用される事となります。また、前回までのコラムにて紹介しましたバックアップソリューション「Snapshots(スナップショット)」の機能を利用した応用的なソリューションとして実装されているため、利用に際しては以下のような制限事項が存在しますので予め御注意下さい。

「Undo Disks」有効化時に、スナップショットの作成を試みた際に表示される警告ダイアログボックス
↑「Undo Disks」有効化時に、スナップショットの作成を試みた際に表示される警告ダイアログボックス

ここからは「Parallels Desktop 3.0 for Mac」における「Undo Disks」の利用を順を追って確認してみたいと思います。尚、今回のコラムはMac OS Xのアップグレードに伴いホストOSに「Mac OS X 10.5 Leopard(Mac OS X 10.5.1)」を使用して作成しております(「Parallels Desktop for Mac」も米国時間12月5日付にてリリースされた「Parallels Desktop 3.0 for Mac Build 5582(英語版)」を使用しております)。使用環境は下位レイヤから順に以下のシステム構成となります。

「Undo Disks」利用前に当該仮想マシンにおいてスナップショットのノードが何れも存在しない事を確認した後、「Configuration Editor」>「Options」> 「Advanced」より「Undo Disks」を有効化。続いて隣接するプルダウンメニューより、仮想マシンシャットダウン時に実行するアクションとして下記3項目中の何れかを任意に選択します。

「Configuration Editor」>「Options」>「Advanced」における「Undo Disks」設定画面
↑「Configuration Editor」>「Options」>「Advanced」における「Undo Disks」設定画面(クリックで拡大します)

上記設定を終えた後に仮想マシンを起動した際には、起動前に当該時点における仮想HDD(ファイルシステム)のステータスを記録したスナップショットが作成され、その後に仮想マシンの起動プロセスが開始される事となります。

尚、上記3項目の選択肢中「Ask me what to do(処理内容を問い合わせる)」を選択している際には、仮想マシンシャットダウン時に下記ダイアログボックスが表示され、当該セッション中に仮想HDD (ファイルシステム)に対して加えられた諸変更の適用の如何がユーザに問われる事となります。「Yes」を選択した際には「Apply changes(変更の適用)」、「No」を選択した際には「Discard changes(変更内容を破棄する)」のアクションが各々実行される事となります。
「Ask me what to do(処理内容を問い合わせる)」アクション選択時における仮想マシンシャットダウン時に表示されるダイアログボックス
↑「Ask me what to do(処理内容を問い合わせる)」アクション選択時における仮想マシンシャットダウン時に表示されるダイアログボックス。仮想HDD(ファイルシステム)に対して加えられた諸変更の適用の如何をユーザに問うている

尚、各々の選択肢に対して実際に行われる処理内容は以下の通りとなっています。

「No」を選択した際には「Discard changes(変更内容を破棄する)」のアクションが実行され、起動時に作成されたスナップショットを用いて仮想マシンが起動前のステータスに復元される
↑「No」を選択した際には「Discard changes(変更内容を破棄する)」のアクションが実行され、起動時に作成されたスナップショットを用いて仮想マシンが起動前のステータスに復元される


●まとめ etc...

「Snapshots(スナップショット)」の機能紹介から数えて3回に渡って採り上げてきました「Parallels Desktop 3.0 for Mac」における一連のバックアップソリューションは、仮想マシン自体のハンドリングの柔軟性、及び優れたメンテナンス性等も含めて総合的に考慮した際には、仮想化ソリューションを導入する上での大きなメリットの一つとなり得るのではないかと思われます。特に「Snapshot Manager(スナップショットマネージャ)」を用いた複数スナップショットノードの柔軟なマネジメントシステムに加えて「Undo Disks」の利用も選択肢の一つとして提供されている「Parallels Desktop 3.0 for Mac」は、競合アプリケーションに対して有益なアドバンテージを提示しているといえるでしょう。

尚、Mac OS Xベースのデスクトップ仮想化ソフトウェアにおいて「Parallels Desktop for Mac」と双璧を成すであろうと目される「VMware Fusion」は「VMware Fusion 1.1 Build 62573」の段階において「Undo Disks」相当の機能は実装しておらず、「Snapshots」に関しても単一のスナップショット管理をサポートするに留まっています(2つ目を作成する際には先のスナップショットが上書される事となります)。また、Mac OS Xベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア第3の選択肢として注目される独InnoTek GmbHによる「VirtualBox for OS X」は「VirtualBox for OS X Beta 2(Ver.1.4.1-r22965)」の段階において「Parallels Desktop 3.0 for Mac」と同様の複数のスナップショットの作成、管理等がサポートされていますが、「VMware Fusion」同様「Undo Disks」相当の機能は実装されておりません。何れも「Snapshots」を利用する事により「Undo Disks」相当のソリューションは実現可能ではありますが、インターフェイスも含めた総合的な観点から判断した際には、一つの独立した機能として実装されている「Parallels Desktop 3.0 for Mac」に一日の長があるのではないかと認識しております。


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Created Date:07/12/15
Modified Date: