春野菜が出回って来ました。「待ってました！」の季節です。若い頃は収穫の季節「秋」が好きでした。キノコや木の実、果物がいっぱい出てくるからす。そしてもうすぐ暑さともお別れだと思う安堵感が感じられました。これは関西の蒸し暑さを経験された方なら、おわかりになると思います。それが浜松へ移転してからは、トシをとったせいもあるのでしょうが、これから冬に向かう「秋」という季節がだんだん嫌いになりました。すぐに寒い冬が来るからです。
遠州灘にちかいこの辺りは、冬には毎日北西風が吹きつけます。気温以上に寒さがつのりますから、年寄りにはこたえます。これだけが唯一、移転に際しての失敗だったと、二人でぼやいていますが、今更どうしようもありません。生まれた時に大風が吹いていたと、母親から聞かされて、なんとなく「嵐を呼ぶ女」を自認していたふうのある「風大好きおババ」も、もう先が見えてきて、今更嵐を呼ぶこともないような気がしてきました（笑）。
「春」は、これから暖かくなることが期待できる季節です、それに次々と芽を出す新鮮な春野菜が溢れる東海地方では種類も豊富に、たっぷりとそれらが味わえますから、この季節が大好きになってきたのです。まことにゲンキンなはなしです。
今年４月３日、気象庁は、太平洋岸は大嵐になり、暴風大雨になるとのの予報を出して警戒を呼びかけています。昼過ぎに一雨降っただけで、なんと言うこともないようですが、油断できないのが最近の天候ですね。それを見越して朝の内に畑を見回り、摘んできたという菜の花の新芽を戴きました。スーパーの少し黄色くなりかかった物とは違う濃い緑色をして、パリッと活きています。しばし見とれる春野菜、美味しそうな菜の花の美しさです。
菜の花は春野菜のクイーンです。カロテン、ビタミンＢ1、2、Ｃ、Ｅ、鉄、カルシウム、カリウム、食物繊維などが豊富でバランスが良く、免疫力を高めるそうです。おまけに肩こりやイライラも防止してくれるとか、ほんまに素晴らしいです。
下さった方のお奨めは、チリメンジャコと合わせる料理でした。急にやる気が出てきました。まずは新しい内にさっと火を通し、様々に変身させていきましょう。そう思っただけで嬉しくなってしまうのですから、なんと単純なおババなのでしょうか。
野菜はほどほどに願います、、という連れは、「僕はヤギじゃない」と文句を言うかもしれませんが、イライラ予防になるという野菜です。大いに食べていただきましょう。
西の空の雲行きが怪しくなってきました、ひと嵐くる前触れです。きっと今日も大荒れになるのでしょう。 (2012.4.3.) エッセイ目次 |
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