STAITON OF CRASS /1982

CRASS

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ハードコアではないが、パンクバンドとして80年代前半を代表するバンド。政治的な主張が明確で音楽以外にも反戦反核運動の主体的な活動は、初期パンクの政治的な思想を過激に受け継いでいる。アナーキーアンドピースをスローガンとして、既存メディアとの接触を絶ち、商業主義を徹底的に排除して、彼等の主張に賛同するかどうかだけを連帯の基準とした。
結成が78年で8人組みでスタート。発端は久ラッシュの政治的な過激なメッセージを目のあたりにしたところからで、60年代のヒッピーの生き残りが何人かいたという。ハードコアのお手本になったような、吐き出すようなボーカル、ノイジーで単刀直入な曲調で、徹底した反戦、反核を訴える。反権力的なこの姿勢は84年の解散まで貫かれた。84年の解散は結成当時からの宣言だった。
レコード供給は自らのレーベルからおこなわれ、価格を抑えるためにポスタースリーブにレコードを包んだだけというものだった。このポスタースリーブもメッセージの込められた、さまざまな画像コラージュしたもので、見るものに衝撃と緊張をもたらすものだった。
そのスタイルから曲にこめられたメッセージは聞き取りが困難なため、彼等のギグでは歌詞が配布された。このギグだけと手作りによる新聞だけが彼等が登場するすべてで既存のメディアとはまったく接触を拒んだ。
彼等の姿勢に影響されたものは多いが、こうした絶対的な不撓不屈の精神を貫いたものはいない。後のハードコアパンクの世代は、次第に政治的な要素がその主張のなかから退行してゆくのと同時に、このような主体的なコミュニティーの創出であるレーベルの設立の例はコンフリクトを除けば皆無に等しい。
当アルバムはオリジナルは12インチの2枚組みでリリースされた。
ロックのみならずジャズやクラシックの要素もとりこんだ実験的な音だが、パンクがもっていたエネルギーや爆発力を過剰にあらわしている。アバンギャルドとはこういうことを言うのであろう。叫び、演説、語り、さまざまに語りかけてくる。
20以降はライブが収録されている。
是非21世紀を迎える前に聞いてほしい。

STATION OF THE CRASS

1.MOTHER EARTH
2.WHITE PUNKS ON THE HOPE
3.YOU'VE GOT BIG HANDS
4.DARLING
5.SYSTEM
6.BIG MAN.BIG M.A.N.
7HURRY UP GARRY
8.FUN GOING ON
9.CRUTCH OF SOCIETY
10.HARD TOO MUCH ABOUT
11.CHAIRMAN OF THE BORED
12.TIRED
13.WALLS
14.UPRIGHT CITIZEN
15.THE GASMAN COMETH
16.DEMONCRATS
17.CONTAMINATIONAL POWER
18.TIME OUT
19.1 AIN'T THICK,IT'S JUST A TRICK
20.SYSTEM
21.BIG MAN.BIG M.A.N.
22.BANNED FROM THE ROXY
23.HURRY UP GARRY
24.TIME OUT
25.THEY'VE GOT A BOMB
26.FIGHT WAR,NOT WARS
27.WOMEN
28.SHAVED WOMEN
29.YOU PAY
30.HEARD TO MUSCH ABOUT
31.ANGELS
32.WHAT A SHAME
33.SO WHAT
34.G'S SONG
35.DO THEY OWE US A LIVING?
36.PUNKS IS DEAD

STEVE IGNORANT(VO)
EVE LIVERTINE(VO)
JOY DEVIVRE(VO)
PHIL FREE(G)
N.A.PALMER(G)
GEE(RADIO,P)
PETE WRIGHT(B,VO)
PENNY RIMBAUD(DS,RADIO,TAPE)

以下詳細は後日