ハードウェア

NIKON D70 & Coolpix用レリーズ・ステーの自作

line

 NIKON Coolpix用のリモートコード(電磁レリーズMC-EU1)も、使い辛いだけでなくいろいろと問題が多かったが、デジタル一眼のD70は、リモコン(ML-L3)が無いとバルブ・シャッターが切れない。銀塩カメラで一般に使われるようなレリーズケーブルが使えないのである。勿論専用リモコンを買えば良いのだが。
 それでもやはり、レリーズケーブルに拘る人は多い。リモコンからの赤外線信号の受光部が、カメラの前面にあることに、不満を述べる声を良く聞く。シャッターの開閉に、リモコンを2度押ししなければならない(いわゆるタイム機能)ことに、戸惑いを覚える人もいる。星野写真派の中には、リモコンによるBulbの最長時間が30分ということに、抵抗を感じる人もいる。で、相変わらず、デジスコ派(望遠鏡やフィールドスコープにデジカメを付けて、鳥の写真を撮る人たち)を中心に、レリーズ・ステーを自作する人が後を絶たない。

<< レリーズ・ステーの自作 >>
レリーズステー1 レリーズステー2
 写真は、フリップミラー(Vixen)を介してMini-borg60(トミーテック)に取り付け、ポタ赤に搭載されたデジボーグ仕様のNIKON D70。

 私の場合は、たまたまカメラが故障して、リモコンが使えなくなったことが、工夫のきっかけになった。

(1) いちばん簡単なのは、エツミのコンパクト用シャッターボタン E-398を使う手である(上の写真左側)。ただし、コンパクトカメラのように縦に巻くには、マジックテープが短いし、カメラ背面の十字キーなどボタン類の操作の妨げになる。バッテリーグリップ部を横に巻こうとすると、NIKONの上位機種はシャッターボタンが斜めについており、そのままでは使い辛い。すぐに滑って位置がずれてしまう。  そこで、簡単な工夫をしてみると、これが結構使えるようになった。
 1) まず、E-398の金属金具の下側には、カメラのシャッターボタンに被せる黒い蓋が付いている。
 この上にもう一回り大きい蓋(円筒形のプラスチック=写真の赤い部分)を被せて、シャッターボタンの上から滑りにくくする。
 私が試した中では、駅弁の醤油差しの蓋か、シャンプーの試供品の蓋がちょうど良い大きさだった。
 この上に丸い穴を開け、下をやや斜めに削り取る。深い方(カメラの前になる部分)に電源スイッチに合わせて、切込みを入れる。
 2) マジックテープが前にずれて外れるのを防ぐため、輪ゴムで上下から、後に引っ張ってやる。
 たったこれだけで、完全ではないが、失敗はかなり防げる。ボタン類の操作にも、まったく支障は無い。

(2) デジスコ派の頁を参考に、もう少しまともなレリーズ・ステーを作ってみよう(上の写真右側)。
 一番重要なレリーズケーブルの先端を、カメラのシャッターボタンの上にどう固定するかだが、折角エツミのコンパクト用シャッターボタン E-398が手元に有るので、これを利用しよう。  工作は苦手で、ろくな工具も持っていないが、今回使ったのは鑢1本(平丸の2種)とペンチだけだった。
 テレビを見ながら約2時間で完成。バッチリである。

(注意)決まり事のお約束ですが、これを見て真似をして作っても、筆者はその結果生じるかもしれない、いかなる被害・損害にも責任を持ちません。  自己責任を負えない方は、決して真似をしないで下さい。

<< レリーズ・ステー2の材料 >>
レリーズステー2の材料
材料 購入時価格
(1) L字金具(穴開き)品番7977 ステントクアツ100カク 241円
(2) 平板金具(穴開き)品番2030 鉄クローム同穴直 1×15×96 73円
(3) ステン六角ボルト M5×10 126円
(4) ちょうナット M5 84円
(5) エツミ コンパクト用シャッターボタン E-398(ボタン部分のみ使用) 1,029円
(6) エツミ 止ネジ(短) E-521 189円
(1)−(4) 東急ハンズ、(5)ヨドバシカメラ、(6)ビックカメラ     計((5)を除く) 713円
<< レリーズ・ステー2の加工手順 >>
レリーズロック2の加工

 ペンチで折り曲げる時は、何度もやり直さないように注意しよう。これで完成。
 あとは、カメラに取り付けるだけ。では、素敵な写真が撮れることを祈って、Good luck!


先頭へ先頭へ 「使ってみると」へ「使ってみると」へ ホームページへホームページへ