中国数千年の歴史は、民間武術に対して非常に冷たい態
度をとってきた。それは、日本の武術の歴史と比較すれば
一目瞭然である。日本では権力者たちによって、民間武術
を保護し、特に優秀なものに対しては、お留め武術として
その権力者の傍らに置くという習慣があった。しかしそれ
に対して、中国では、権力者たちによって禁武政策を行い
民間武術を迫害するという習慣があるのだ。それは、現在
でも色濃くその影を落としていて、未だに中国武術の発展
の妨げになっているのだ。
どの時代に於いても、禁武政策の内容は、自由組み手な
どの、即、実戦に転向できる相対練習をしていたり、ひど
い時は武術家でもない人が、ただ棒を持って立って居るだ
けで、ことごとく拘束(更にひどい場合は虐殺?)される
ほどの徹底したものだった。