勝手なB級記述

勝手なB級記述
阿ト理恵


「透明な存在」は名前を呼ばれることで
場所を得る
とてつもなく正しく
とてつもなく間違ってボーダーレス
どこにも属さぬことの自由は
天国を越えてゆき
ブレーキなどなく
正確に届かぬシャープな死は詩に去る
ナトリウムになるばかりではない

そこにはいない

ここにもいない

魂の生きたい場所へ行け

規則正しい普通を処分しろ

いい気になるな世
のなか勝手に発達する仲違い

乾舌にわらびもちでも補充しろ

あらぬほうをみてる間に台無死
にねじ曲る島国は原色語が飛び交い

裏切りられた睡眠は短くなるばかり

只では済まな異おまえたちの口を
始末してやるのさハハハハハ
明るい未来の値段は高いのだ
かいたいなら
ことばに殺されるな

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