音楽の森から 2

音楽の森から 2
阿ト理恵


Clementine/Solita
 5月1日にでたばかりのCD。大好きなリッキー・リー・ジョーンズの「恋するチャック」フランス語カヴァー収録、「彼女はジャズの瞳とお茶目なポップの唇を持っている」というキャッチコピーで買ってしまった。
 リッキー・リー・ジョーンズは、頭の芯を刺激し、こうしてはおれんと、気持ちをふるいたたせる野性の剥き出しの声、からだは縦に動くのだが、クレモンティーヌは、頭全体からだ全体を横ゆれにさせる。声は似ているが、パンチが違う。クレモンティーヌの声は甘い。フランス語のせいかもしれないが、ワインやシェリー酒でも飲みながら聴きたくなる。(ビールや日本酒は合いません)好きな人といっしょに、うっとり過ごしたい夜には、とてもぴったり。ささくれだらけでぎざぎさになった昼のこころのままでは眠れない時にもいい。しかし、ひとりで聴いていると、愛しい人の声がききたくなり、逢いたくなるかもしれません。いつもけんかばかりしているひとたちも、これを聴きながらなら、やさしい時を過ごせるかも。
 あなたのナイトライフのおともにおすすめなのです。

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