ZERO CITY -HAL- LIVE REPORT PART2
【まずは段取りMCから】
私がゼロシティの独裁者、総督カール・ビューチー・テツです。今回はコンサートを見に来たというよりは『儀式』を見てもらうという感じのコンサートでございます。
神奈川といえばね、米米CLUB発祥の地、今を去ること約20年前にミュートマジャパンという番組で、ジェームス小野田の顔に絵かいたりしてました。わたくし、帰って参りました!(おじぎ、客:歓声)(at
カナケン in 4/22)
ここいらでメンバー紹介なんぞしてみたいと思うんですけれども、(上手から)スナフキン竹田(bs.)、ケニー・モスリィ(ds.)、元スカパラTerassy(gt.)、マリ(per.)、ハルミ(cho.)、と続き…レッドヘッド・ワタナベ(key.)、バンマスでございます(省略しちゃいました)。
こうして見回しておりますと、みなさんすばらしいですね、公家の出であるかのような目をしていらっしゃいます。またね、コスプレしてらっしゃる方もいらっしゃって、自分たちだけがこんな格好をしていると恥ずかしいもんなんですけど、そっち側にも同じような方がいらっしゃると安心しますですね。
私、先ほどから暑くなってきまして。見ておわかりになるかと思いますがかなり無理のある衣装でございまして、衣装というより拷問に近いという(客:笑い)。ですのでここらで着替えさせていただきます。ということで『着替えの議』!
これをキッカケに♪プワ〜んという長音と共にスタッフ(黒袴姿)がやってきます。首に巻き付けているマフラーをはずし、プロテクター中央の紐をゆるめ留めてあるバックルをはずし、とスタッフの介助のもと脱いでゆくビューチー、下に着ていたのは黒Tシャツで肩に白の二本線と胸に大きな白○の入ったもの、なかなかに凝っていて客席からも歓声が上がります。
そのまんまいくのか?と思いきや、ハルミちゃんが持ってきた着替えの上着(黒地に両胸&背中&両腕に家紋のついたもの)を身につけ、さらにさっきはずしたばかりのマフラーをもう一度巻いてしまう(マフラーは座間と神奈川だけでした)あたりで、客席からは笑いが起こります。
さて、暑い衣装からもう一度暑い衣装に着替えさせていただきました(客:笑い)。
最近私はですね、『気』というものを発しまして皆さんを幸せにするという。題して『幸せ光線』(客:笑い)、そのまんまな名前なんですけれども。ここから(右掌を指す)気を発して、皆さんの悩みやらなんやらがあの2本の塔の間に吸い込まれていくというわけでございます。幸せな人はより幸せに、そうでない人も幸せにするというわけで、皆さん帰りはこんなんなって(ぴょんこぴょんこ)帰っていただきたいと思うわけなんでございますが。
この幸せ光線はですね、皆さんの参加意識が大事でございまして、ちょっと頭(こうべ)を垂れる形で「いただきます」という意識でいてくださいね。それではいきますよぉ。
♪ヤッテますかぁ〜、ヤッテますかぁ〜、ヤッテますかぁ〜? イキますよぉ〜、ココかなココかなぁ〜…すいません、別のことを考えて失敗してしまいました(客:爆笑)。
幸せになりたい方はですね、会場の外で120万円の壺を売っていますんで(客:笑い)、それを買っていただきたいというわけですね。
(at NHKホール in 4/19)(幸せ光線が失敗して)この幸せ光線は明日もやりますんで、たぶん明日は成功すると思うんで、明日またきていただきたいと思う訳なんですが。
(at 東京国際フォーラム in 5/20)♪ヤッテますかぁ〜、ヤッテますかぁ〜、ヤッテますかぁ〜?…ヤッテまぁ〜す!!! みごと成功いたしました(客:大歓声)。(客の反応に驚き)…意外なところでウケてとまどってますが。
先ほどやりました曲は【花MORE 嵐MORE】という新曲でございまして、♪は〜な〜も、あ〜ら〜しぃも〜(と左右に揺れるフリをやって見せて)、こういう感じの曲なんですけれども(in
国際フォーラム)。
大学時代つきあっていて、別れて3,4年たって、ある日交差点ですれ違うという一瞬を歌った歌でございます。つきあっていた頃はたいしたことなかったんですが、これがいい女になってて「失敗したなぁ」と思っちゃうことが男にはあるんです。逃がした魚は大きいというやつですね。女性でもあると思うんですね、大学時代はなんか頼りない感じだったのが、仕事を始めてD通かなんか勤めちゃったりして、スーツなんか着ちゃって「こんないい男だったかしら?」なんて。そういう大人の恋を歌った曲でございました。
で、これからやる曲も新曲なんですが、【ワンダフルサンデーラブ】といいまして、男と女がつきあい始めて1週間2週間、「そろそろ今日あたりキスまでいいかなぁ」なんて考え始めるわけですよ、男は。で、どうやったらいいかっていうんでわざと暗がりを歩いちゃったりしてね。こっからそこに行くのにわざと遠回りしたりして、チャンスをうかがうんですね。んで公園のベンチかなんかに座ってこう(肩を抱く仕草)なって10秒ぐらい相手が動かなければいいかな? そんで指先にちょっと力を入れてそれでも動かなかったら大丈夫かな?なんてね。だいたいそうでしょ?
女性の皆さん、この形(後ろの階段まで下がって座って肩を抱く形)までいったらOKってことでいいですよね?(客:同意) ですよねぇ。で、「あ、すずめ!」なんか言って、雀じゃだめか。「あ、つる!」とか言って「え?どこどこ?」ってこっち向いた瞬間にこういくというね。
でもお願いされてもいやでしょう? 「おねがい、おねがいだから一回だけ。『んー』(唇をとんがらかして追いかける)」っていうのもいやでしょうからね。
このようなつきあい始めの状況を『美しいメロディに、わかりやすい歌詞をのせ、単純明快なリズムで』お送りいたします(客:笑い)。
このあたりのネタはどんどん発展と転回を繰り返し「つる、丹頂丹頂」(in 国際フォーラム)、「つるだとね、そのあとうまくいかなかったときも冗談ですまされますからね」
「さる、でもいいですね」等々いろいろな変化を見せた模様。
(神奈川ネタ忘れ事件)
段取りは1.ツカミ(席説明&地元ネタ)→2.メンバー紹介→3.着替えの議→4.幸せ光線→5.新曲『花MORE 嵐MORE』解説→6.新曲『ワンダフルサンデーラブ』解説という流れのMCのはずであった。
が、神奈川ではまず着替えの議(本来は3)の前に『花MORE 嵐MORE』解説(本来5)から入ってしまったところに端を発し、以降の段取りめちゃくちゃ。そのあとのMCで入るはずの時事ネタも飛び出し、あやうく幸せ光線を忘れるところ(笑)。終わりそうになったのを無理矢理戻しての幸せ光線、やっぱりうまく行きませんでした。
【WONDERFUL SUNDAY LOVE】も新曲、内容も曲紹介の通り(笑)。♪高い下着つけてがんばってるからぁ、と歌う声&姿がまさに「がんばってる」モノだったので客大爆笑!
次の曲は【TIME】(初日、座間のみ【AGAIN】)、♪やっと手に入れた君の白い首筋を 指でたどってみれば微笑む、のあたりで手を伸ばしてすぅーっとなでるフリ、これで何人の女性がいっちゃったことか(笑)。(これも次第にエスカレートし、どんどんコミカルに変貌していきました)
【屈辱の儀式とは?】
曲が終わって暗転するとなにやら男性二人の声が。
(舞台には神道の祭壇のようなものが設けられている。そのうえにはいくつかの道具)
実況:さてオガラシさん、いよいよ始まりますねぇ。
解説:なにせ1年に1回のハチブン・トムガの儀式ですからね。本人も相当のプレッシャーなんじゃないですか。
実況:おっと司祭が現れました。
司祭、紙垂(しで)のついた棒(=結婚式で神主が振るアレ)のようなものを振り、次いでそれを祭壇の上に立てる。(露払いといったところ?)
解説:いやぁ興奮しますねぇ。こんな珍しい儀式がみられて幸せですよ。
実況:おっとのっけから意表をつく!
テツ総督、金鎖の真ん中に金色の棒の下がったものを腰の前で構え、股間でたたく。♪コンコンコンコン
実況:次は…
解説:あれかな? …やはり、『トムガの聖なる太鼓』ですよ。この司祭の回り方がポイントなんです。
日蓮宗の読経の際に使うようなうちわ型の太鼓を持って、司祭がテツ総督の回りを回る。太鼓を渡されたテツ総督、斜めに構え、♪トントントン、トントントン、トントントン、カーン!…(ピー←笛)トントトントトントトント(ピー)トントトントトントトントと早いリズムでうち鳴らす(笑)。バックではリズムに合わせてライトが点滅。
実況:テツ総督が…おっと今度は肩を落とした!
解説:そりゃそうでしょう。激しい屈辱ですからね。知人や家族にはとても見せられませんよ。
がっくり膝をついたテツ総督、司祭の慰めにも見向きもせず、司祭を振り切って祭壇に突っ伏してしまう(笑)。それを見た司祭、左右交互に♪ゥオ〜、ゥオ〜と吠えて回る。びっくりして見守るテツ総督。
実況:今度は司祭ですね。
解説:あまりの屈辱に見ていられなかったんじゃないですか。見ている彼が一番つらいはずです。
立ち直ったテツ総督、今度は身の丈15センチくらいの金色のラッパをうれしそうに見せびらかす。
実況:おっ、見てください。あれはラッパ…ですか? なんだか誇らしげに見せて歩いていますね。
解説:無理もないでしょう。ゼロゴッドラッパですからね。
またもや斜めに構えると、♪ピーヒャラピーヒャラ、ピヒャラピーヒャラ、と後ろ歩きしながら吹きまくる。
実況:オガラシさん、泣いてますか?
解説:なんか感傷的になってしまいました。
ステージではテツ総督と司祭が揃って♪ジャン、ジャン、ジャンジャンジャンとフリ。
実況:おっと!
解説:往年のオケヒットですね。たまりませんね、これは。
テツ総督、再び太鼓を構えるとまたもや♪(ピー←笛)トントトントトントトント(ピー)トントトントトントトント、とうち鳴らす。またもやシンクロするライト(笑)。
♪トントトントトントトント、ゥオ〜(司祭の声)、で儀式終了。上着の裾をぱんっと叩いて退場するテツ総督、従う司祭。
実況:というわけで、オガラシさん、いかがでしたでしょうか。
解説:久しぶりに子供の頃を思い出しましたよ。いや良いものを見せていただきました。
実況:それでは次回をお楽しみに。解説は儀式評論家のオガラシ・ホーエーさん、実況はわたくし、佐々木フランチェスコがお送りしました。それでは、ごきげんよう。
解説:さようなら。