「MINAKO "HOT!ホット!ライブ 〜プラチナ夫人をよろしく〜"」 ライブレポート vol.1

南青山MANDALA(2003/11/02)


 サマーパーティから2ヶ月、あのMINAKOが、かの"真珠夫人"の上を行く『プラチナ夫人』となって戻ってくる!ってことで、行きましたわ南青山MANDALAまで。毎度のことながら圧倒的に女子が多い。並んで待っているうちの99%は女の子、というか男子いるの?(おいおい)
 入場すると、テーブル数が多く以前よりゆったり配置されています。「ゆっくり音楽を楽しんでいってね」と言われているみたいでうれしい。
でもかぶりつきのお席はすでに埋まっておりまして、通路奥の1段上がったボックス席をゲット。ちょっと離れているけれど、これが素晴らしくよいお席であることは、始まってみて初めてわかるという。
 BGMがすーっと低くなりメンバーが登場。まずは金ちゃん(sax, pf.)。グレーのハンチングにブルーのワイシャツ+ブルーグレーのタイ、パンツはグレー地に白のピンストライプのローライズ、くぁっこいぃ〜。
次いで成田さん(dr.)。ライトベージュの開襟シャツ赤いニット帽がどこかかわいらしい。こういうお人形さんあったよね、みたいな。
沢田さん(bs.)はトレードマークのひっつめ髪にベージュの開襟シャツ、シブイ。
近田くん(gt.)もネクタイ姿、オフホワイトのシャツにエンジのタイ、でも下は生成りのアーミーパンツってところが「らしい」なぁ。
最後に登場はマリちゃん(per.)、黒革のまぁるい帽子に白レースのシャツ、短めの赤いネクタイがキュート!
ミュージシャンが揃ったところで、サックスとスネアドラムから音が振り出されます。途中サックスソロがあったりなんかして初手からメロメロ。
ボサノバのリズムでワンコーラス演奏、いよいよMINAKOちゃんの登場です!
 ステージ奥から出てきたMINAKOちゃんは、白いボアの帽子に黒レースのブラウス、白いハイウェストのサスペンダーつきスカートをお召し、黒の編み上げブーツがすてきです。用意されているハイチェアに座ると…おぉ、真正面!直線距離にして5m!ばっちしじゃん、私。
 まずは【恋のNo.1 Girl】、テンポを落としたボサノババージョンはなんとも大人っぽい。
MINAKOちゃん、緊張気味なのか横に置かれた譜面台をちら見しながらも伏し目がち、♪恋に落ちたら君がナンバーワンってサビで目線を上げるんだけど、あれれ、なんだかバシバシ目が合う気がするわ。そうなのです。このお席、MINAKOさまの真正面というだけでなく、高さもちょうど同じぐらいなのです。よってMINAKOさまが前を見ると、必然的に私が視界にはいるという…さいっこうのお席ですが、そのぶん緊張もしちゃったりして。
 そのまま次の曲へ。イントロのピアニカ(金子)の細い音がせつない。歌い出しても聞き覚えがあるようなないような…
【Forever Blue】という曲らしいのだけれど。6/8のリズムなのに英語の歌詞が早くて(多くて?)MINAKOちゃんは歌うのに必死な様子です。当然視線は譜面台に釘付け、がんばれMINAKOちゃん!
 続いてはムーディーなギターにサックスが絡み、ミラーボールがゆっくりと回り始めます。
歌は【Sweet Memories】、松田聖子さんの曲、というよりペンギンがお酒を飲みながら涙する歌(古すぎ?)と言ったほうがとおりがいいかしら。甘くせつないこの曲をMINAKOさんの声で聴けるなんて。マリちゃんが真剣にトライアングルを叩いている姿がすてきです。
後半のサビへと戻ってくるところでMINAKOさん、ちょっとのどつめてしまって声が出ないのが残念でした。
 3曲終わったところでMCへ。
 MINAKOです。こんばんわ。みなさん元気ですか?今日は南青山な雰囲気でスカシてやってみました。連休の中日、ほんとなら温泉あたりに行くはずだったんじゃないですか?ねぇ。などといいながらメンバー紹介へ。
まずは成田さん、回文を要請されて「おれおれ詐欺がはやっているから、そこから」ということで『だれがせがれだ』(パチパチパチ)。
続いてマリちゃん、今日の衣装は『ミニスカポリス』ということで、みんな大盛り上がり。
 沢田さんはというと、なんとMINAKOさんが東京に出てきて初めて住んだマンション(アパート?マンション?と呼び方をしばし悩むMINAKOちゃん-笑)の隣に住んでいらしたのだとか。「かっこいい人が車洗ってるなぁ」って見ていたんだって。「私みたいな者を手伝っていただいて」としきりに恐縮、でも「次もよろしくお願いします」ってちゃっかりお願いもしてました。
 そして金ちゃんは「急遽出てくれることになりました」。
最後はバンマス・コンちゃん。いきなり「近頃、彼女の方ほうどうですか」と振るMINAKOさん、ほらコンちゃん困ってる。コンちゃんは最近外人さんとバンドを組んでいるそうで、ライブの告知をしてました。
 さて、ここでちょっとお話をしてみたいと思うんですけど。(後ろに向かって)いいですか?
(「どうぞ(含み笑)」by 金ちゃん-場内大笑い)
 ということで話し始めたのが深夜のケーブルテレビで見た5分間のショートショートムービーの話。ホラーなんだけど、MINAKOちゃんにかかると、これがちっとも怖くない(笑)。あらすじは「昔バンドをやっていた男のアパートで押入からカタカタ音がする。開けてみると入れた記憶のない段ボール箱がある。その箱の中には昔作ったデモテープ、聞いていると昔のバンド仲間から電話がかかってくる。「ボーカルの××(女の子)自殺したんだって」そして……というもの。
 「ひとりで見てて怖かったから。(自分が福岡のラジオを卒業したとたん)ダイエーが優勝したのがくやしかったもんで」とわけのわからないフォロー(?)をしつつ、つぎの曲を紹介します。
「2曲続けて【Anthology】【愛を語るだろう】を聴いてください」
  
久しぶりに聴く"Anthology"には懐かしさいっぱい、思わずいっしょに口パクしてしまったりして。
"愛を語るだろう"もしばらくぶりだったけど、なんかずーんときてしまったな。歌詞が実感として迫ってきたからかな。
とくに♪君に話すことで僕も元気になれてるんだ、というところでちょっと涙ぐみそうになっちゃった(照)。
 次の曲は【風にふかれて】、アコースティックギターとピアノとで静かに歌い出します。
この曲を聴くと知らない間に体を左右に揺すってリズムをとってるんだよね私。この日もどうやら揺すってたらしい。
なんでわかったかというとMINAKOちゃんがこっち見てにこってしたから。見えてたのかも?
博多には米米時代にツアーでさんざん行ってるんですけど、ラジオで行き始めるとどうしてもひとりでやらなければならなくて、そこで新しい人との出会いとか関わってくれた人がいたりとかして、自分がなんてちっぽけなんだろうって思ったりして、やっぱりやってよかったなぁと思いました。米米時代とは変わっていく自分がわかって。っても本質は変わってないんですけどずっこけで。
 次は米米時代の懐かしい曲を(と言いながらピアニカを取り上げる、とたんにあがる笑い声)
…ピアニカを持っただけで何歌うのかわかってるみたいですけど(またもや笑いが。をい米TARO、笑いすぎ)。
それじゃ【日常の私】を聴いてください。
 イントロではコンちゃんがカントリーっぽいギターを弾き、MINAKOちゃんは♪ピロピロリ〜ってピアニカを吹き、かわいらしい感じにアレンジされていました。♪Everyday my life, woo〜、コーラスはコンちゃんと金ちゃん(ピアノ)が演奏しながら務めてました。
 久しぶりに歌ったんですけど、♪なにげないことそれがたいせつっていう歌詞を歌ってて、ほんとにそうだな…くっ(泣く真似←照れかくし)。…ライブをやるから新曲を作ろうってずっと考えていたんですけど、なかなかできなくて…(思い出し笑い)
考えただけで顔がほころんで来ちゃうんですけど、最近を飼い始めて、ナッキーっていう名前なんですけど。それで日々癒されちゃってなんにも浮かばないんですよね。曲を作るには不幸にならなきゃ、ってわけじゃないんですけど、だいたい私は自分の経験したこととかが歌詞になるんで。それがナッキーのおかげで毎日充実して癒されまくってて、『ナッキーはラッキーボーイ』とかしか浮かばないんですよ。♪ナッキーはラッキーボーイ、ラッキーらっきー♪とか(笑)。この犬と一緒だと「私はもうダメになる!」って思ったんですけど。
 そしたらこないだ友達から電話がかかってきまして。その子は結局は彼と別れてしまったんですけど、「いろんなものをもらってきた。だからすごく前向きなの。今でも好きだけど」って話していて、なんて綺麗な恋愛をしてるんだろうと思って。
自分のことじゃないけど、そういうのっていいなぁと思って、私の中で(ふくらませて)作ってみました。【今でもあなたが好き】という曲です。
ピアノとギターの伴奏で紡ぎ出される歌詞は、私がどれだけあなたに助けられたか、愛があるから、夢があるから強く生きるの、というすごく前向きなものなんだけど。最後に、たった一言、♪いま〜でもあなたがすき、と裏声でかぼそく歌われていて、その瞬間きゅーんとしてオロロ〜ンって泣いちゃうんだぁ(恥照)。…失礼しました。でもほんとに女の子の心情がそこに凝縮されているような気がしてね、前向きなんだけど、ふっと気がゆるんだときときのさびしさがぐっときて涙ぐんでしまったのでした。
 次は【Taxi Driver】をお楽しみください。という言葉を残してMINAKOさんは退場(いや、お着替え)です。
第二部へのインターバルは金ちゃんのサックス炸裂、6/8でめちゃめちゃブルージーな演奏を聴かせてくれます。
ワンコーラス目はメロディを聴かせ、2コーラス目はインプロビゼーション(即興演奏)で魅せてくれて、もう背中がゾクゾクしっぱなしです。
コンちゃんの奏でるギターもブルースコードっつーんですか? ふだんのコンちゃんギターでは耳にしないコード感で、オっトナぁな雰囲気。
もう、一気にジャズクラブへ地滑りしたみたいでした。
(後半へ続く…)

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