PART 1
恵比寿ガーデンプレイスの奧にある『ガーデンホール』は、800人を収容する小規模ホール、今日は石井竜也さんと華道家の假屋崎省吾さんとのトークショウ、副題が『美しきものの伝説』ということで、どんなお話が聞けるのか楽しみにされている客さんたちが、開場時間前からおホールの回りをぐるりと取り囲んでいます。 会場に入ると舞台にはすでに椅子がセッティングされています。それも石井さんの作品『会話する渦巻』が2脚、中央奧には同じシリーズのテーブル、そしてその上には大きな花器、庭園にでも置かれていそうな苔むした感じがすてきです。盛られているのはオレンジのバラ、そして黄色いミモザ、とても春らしく華やかな印象のアレンジ、もちろんこれは假屋崎先生の手になるものに違いありません。 このトークショウは今回が146回目ということで、まずは過去の出演者のスライドがギターロックな曲に載せて紹介されました。なかには見覚えのあるパーマ、総理大臣になる前の小泉さんの姿も映っていました。 そして司会の女性(マークさんとおっしゃいました)が登場、肩からなにやらバッグが…なんと假屋崎先生のお顔がプリントされているトートバッグです! どうやら先生の持ち物らしい。場内から笑いが巻き起こります。そのまま「ゲスト、石井竜也さんです」と呼び入れます。 上手から登場した石井さんは上から黒Tの上に黒革のジャケット(襟?に刺繍つき)、白地に黒の縦ストライプの入った細身のパンツ、黒ブーツといういでたち。でも妙に猫背なのが気になる。と思ったら背中から白いハンガーを取り出します!もう場内爆笑。「なんか変だと思って…1時間前から着てたんですけど」ってツカミはオッケー? なかなか假屋崎先生を呼び入れようとしないマークさんに、「俺、いつ座ればいいんですか?」(会場、笑い) ようやく呼び入れられた假屋崎省吾先生は、ロングヘアーをカチューシャで上げ、黒のスーツをお召しです。さらに、今日は黒のシルクオーガンジーのショールつき! 出てきた瞬間に会場で起こった笑いに「なんで笑うのかしら?」とおっしゃり、さらに笑いを誘う。だって、かわいらしいんだもん、なんだか。男性に言うのは失礼だけれど、假屋崎先生ってプリティなんですよね、物腰が。 ようやく座れるとなった石井氏、「ぅぉあ〜っ」という声と共に着席。おやぢだよ、それじゃ。石井氏&假屋崎先生にマークさんが「まずはお二人のなれそめを」って結婚式じゃないんだから(笑)。 なれそめという言葉に苦笑しながら石井氏が言うには 「僕のファンクラブの会報に載せるのに、『誰かお花をアレンジしてくださる方はいないですかね』ということで紹介していただいたのが假屋崎先生で、そのとき生けてもらったアンセリウムがとてもすごくて『オブジェみたいだな』と思って。で、この方と…したいな(会場、笑い)、ぜひ…やってみたい(会場、再び笑い)と思いまして、アートヌードという、2m2,30あるトルソーに僕が絵を描いて、そこへ先生がお花を生けるというコンサートをやったんですね。それが始まりです」 それを合図にステージのホリゾンドにアートヌードのスライドが映し出されます。ところがスライドの切り替えが早すぎたり、トルソーの首から上が見切れて假屋崎先生のお花が映らなかったり、各工程を説明していった最後の仕上がりのスライド(12/24)が、制作中のスライド(とは別のオブジェだったりして、とってもぎくしゃく(笑)。おまけに一通り説明した後は「こういうお二人にお話ししていただきます。よろしくお願いします」とさっさとハケるマークさん…ありゃりゃ。 「紙くずのように捨てられたみたいに始まりましたけど」となんとかトークにつなげようとする石井氏です。 |
【まずはアートヌードの話】
石:あのときどうでしたか? 先生のなかでの、その、ショックというか… と、ここからスライドによる假屋崎先生『お宅訪問』へと続くのであった。。。 |