ガイ・フォークスの火薬陰謀事件とその背景
(前頁より)
(8)雑感
ガイ・フォークスの火薬陰謀事件はプロテスタントの王制に対するカトリック
教徒の抵抗であった。
この事件の後、英国国教派(プロテスタント)はますます強くなっていった。
ガイ・フォークスは日本では多くの本や辞書で首謀者と解説されているが、
首謀者ではなかった。むしろ手先、爆破作業のリーダーであったにすぎないが、
火薬陰謀事件の最も有名な謀反人になってしまった。
(毎年爆破予定日の11月5日に、自分の人形が町中を引きずられて焼かれるの
は無念と思っているのではなかろうか。)
ところで「guy」といえば、英語と米語でニュアンスが違うように感じる。
ちなみにOxford Advanced Learner's Dictionary of Current English を見ると
(1) figure in the form of a man,dressed in old clothes (e.g. as burned
on 5 Nov in memory of Guy Fawkes's Gunpowder Plot)
「(ガイ・フォークスの火薬陰謀事件を記念して11月5日に焼かれる)
古い衣装を着せた男の人形」
(2)person dressed oddly 「奇妙な格好をした人」
(3)(sl)man「奴、男」・・・fall-guy
となっている。
(3)は米の俗語である。fall-guyは「(米俗)簡単にだまされる男」。
a nice guy は米国では「いい奴」だが、これを英国で使うと、ちょっと奇妙に
受け取られるかもしれない。
Guyはアメリカや日本で「ナイスガイ」「イイヤツ」になったと喜んでいよう。
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