「お客様はどうです?」
「まあ週末は比較的いらっしゃいますね」
「どれが一番売れてるとか、今わかります?」
「そうですねー……手軽なフロッピーの物なんかが売れてますよ」
「値段も手軽な方がいいんですかね」
「大体若い方が多いですからね。そういう人たちに見てもらうのには、見た目がちょっと堅いかなって気はしますね」
「ああ、なるほど……フロッケとはちょっと違いますしね」
「そうですね」
「作家の人たちも真面目な人が多いから(笑)」
「あ、そうですか?(笑)」
「読むっていうことを意識して作ってますからね。見てぱつととびつくっていう物とは違いますよね」
「このあたりを通る人の年齢層からすると、やっぱりね。それにエキスパンドブックのことをご存知でない人も半分くらいはいますね」
「なんだ、これはって感じで見て行く?」
「そうですね。横丁をやっていることを知ってくる人と、たまたま通りかかって入って行く人との違いかもしれません」
「クラスターワークスなんかはどうです?」
「あれは出てますよ」
「ああ、やっぱり」
「綺麗ですしね」
写真を撮ってこの会話をして……と約三十分くらいの間に、四組のお客様が入ってきました。でも売れませんでした。(涙)クラスターワークスは何人かいじってましたけど。