※「総練習は広い場所で」 本番一週間前には総練習をしよう。総練習はこれまで練習してきたことをすべて実行してみるだけではなく、本番で
最高の舞台を作るためのまとめでもあるのです。装置を立てて衣装をつけて、小道具も使い音響を入れて、やれること
はすぺてやってみます。
総練習は、会場となる舞台と同じ大きさでやれるように、体育館や講堂のような広いを場所を借りて行います。まず
舞台の大きさに印をつけ、装置を立ててテープで印をつけます。袖幕の位置にも何かを置いて、どの場所から出入りす
るか確認します。単サスの場所にも印をつけます。小道具の準備もいいでしょうか。
すべての準備ができたところで、総練習の目的を確認しよう。
○本番を想定した、キャストの動きの確認。
○劇の進行にしたがったスタップ関係の予行。
○全員の仕事の手順と内容の予行。
○通し練習と時間の計測。
○舞台転換やリハーサルについての打合せ。
(まだまだあると思います)
※「舞台転換の練習」
劇の全てを通して行うためには、場面転換の時間も上演時間に含まれるので、その練督をまず最初にやっておかな
くてはなりません。一場が終わって舞台転換をするとき、だれがどの部分を受け狩って、手際艮く舞台を変えていくのか
決めます。さあ、やってみよう。舞台監督の合図で転換をし、時間を計ってみます。
時間ぽどれくらいかかりましたか。観客の立場になってみると、暗転では三十秒過ぎると舞台から気持ちが離れてい
くようです。できるだけ短い時簡で転換するためには、どのようにすれぱいいのか工夫Lよう。また、今の転換が暗転であれ
ば、舞台の明るさはどの程度か予想して下さい。本番では舞台の印が見えないかもしれません。その場合なにを頼り
に動きもの移動させるのか考えよう。
転換のとき、声を出しませんでしたか。本番では声を出すわけにはいきません。無言で手際良く転換しなければなら
ないのです。また、時間を気にするあまり、舞台を走るようなこともやめよう。
他の転換についても実際に行い、チェックします。納得できるまで何度でもやってみます。舞台転換の練習ができたと
ころで、開幕から最後までの総練習をすることになります。
※「総練習は、できるものは全て行う」
さあ、いよいよ総練習の始まりです。キャストの準備はいいでしょうか。衣装や小道具などは所定の場所に置いてあり
りますか。上手、下手には、係が持機していますか。自分がどこでどんな仕事を担当するのか、碓認してください。
総練習は、時間を計りながらすべてのことを本番と同じようにやるわけですから、なにがあっても途中でストップしませ
ん。その準備はいいでしょうか。
ここでも時間を計ります。練習で計った時間が本番での上演時間のめやすになります。できれぱ、総練習の流れをビ
デオに録っておくのもよいでしょう。観客の目でしっくり確かめるために、いろいろ工夫してください。
本番と同じように、できるものは全て行いますが、照明係は模擬操作卓を使いながら声で変化の様子をみんなに知ら
せることになります 私は、舞台の操作盤が下手にある場合は、舞台監督が下手で演出が上手に配置するように話し
ていました。舞台全体の進行状況を、両袖で見ているのです。何かあったときのため、臨機応変に対処することはもち
ろんですが、そのようなことが起こらないよう気を配るのです 本番の舞台では思いもかけないここが起こることがありま
す。以前、キャストが気持ちを高めようとするあまり、自分の出をまちがえたことがありました。また、出ようとする直前に
なって小道具が見つからないということもありました。それ以来、小道具の確認や出のキッカケをはすさないように、そ
れとなく確認する係として舞台両袖に誰かを配置することにしたのです。 照明や音響へのキッカケは、舞台監督がす
るわけですが、できるだけ連絡しなくてもすむように、スタッフ進行表を活用するのです。いつでもインカム(連絡用機器)
でうまく連絡できるとはかぎりません。舞台はどんどん進行していくわけですから、その雰囲気や呼吸にあわせて照明
や音響が進行できるように練習しておくのです。舞台監督のキッカケ待ちで進めた場合、舞台に不要な間ができてしま
うことが多いようです。
総練習はうまくいきましたか。本番に向けて手直しすることはありませんでしたか。よりよい舞台に向けて、最後の調
整です。もし、時間オ‐バ‐になったときは、思い切ってどこかをカットするか、舞台転換を早くすることを検討しよう。
|