山行記録
2005年09月16日(金)〜18(日) 晴れ
コースタイム
扇沢柏原新道登山口 7:27 → 8:41 ケルン 8:46 → 10:06 水平道 → 10:39 崩壊地 → 11:16 種池山荘 11:38
→ 12:26 爺ヶ岳(南峰)山頂 → 12:44 爺ヶ岳(中央峰)山頂 → 13:40 赤岩尾根分岐 → 13:57 冷池山荘(泊)
冷池山荘 4:35 → 5:33 布引山 5:38 → 6:35 鹿島槍ヶ岳山頂 6:40 → 7:29 鹿島槍ヶ岳(北峰) → 9:00 キレット小屋
→ 10:06 口ノ沢のコル → 10:31 北尾根の頭 → 13:02 五竜岳山頂頂 13:10 → 13:54 五竜山荘(泊)
五竜山荘 4:55 → 5:03 白岳 → 6:23 大遠見 → 6:53 中遠見(朝食) 7:10 → 7:24 小遠見 → 7:58 地蔵の頭 → 8:10 五竜テレキャビン山頂駅
今回は前夜発で山中2泊3日で後立山を縦走する予定である、途中のコンビニで晩御飯を仕入れて高速にのる、最近の
山行では通いなれた東北道から磐越道へ、そして北陸道への移動である。 21時を回った所でパーキングに入りコンビ
ニで仕入れた晩飯を食べる、北陸道のパーキングには夜間も開いている食堂が無いので予め晩飯は仕入れておく注意が必
要だ。 後は糸魚川までひた走る、23時に糸魚川ICに到着し高速を下りる、ここから国道148号線を白馬村まで一本
道で1時間弱で今夜の目的地の神城に着くはずだった。 ところが小谷(おたり)のパーキング手前で車が渋滞している、
何事かと思って見るとこの先の外沢トンネルで工事のため22時から明朝まで通行止めとなっているではないか、来る途
中工事規制の看板を見ていたが時間を24時からと勘違いしてまだ大丈夫と思っていたのだ、明日の朝まで待つかどうす
るかと思案しながらとりあえず対向車が来ないのでこの先にある小谷パーキングまで反対車線を走行して行って見る事に
した、止まっているのは殆どが長距離トラックでエンジンを止め寝ているの人も居る、小谷パーキングに入りどうするか
決めるのにとりあえず道路規制の交通整理をしている人に聞いて見ると24時に一旦たまった車を通すと言う、そこで後
に戻るのもなんなのでそのまま先頭の所に車を割り込ませて(先頭の人は寝ている様なので)時間を待つ事20分、24時
丁度に規制が一時解除され出発する、後の車を見るとまだ寝ている様で走り出さない。 40分程だけのロスで何とか先
が見えてきた。 途中のコンビニで明日の朝食と昼飯を仕入れ神城を目指す、白馬駅前を過ぎ神城駅の所から白馬五竜ス
キー場に向かう。 今回は五竜スキー場の駐車場に車を置き列車で大町に向いそこからタクシーで扇沢に入る予定だ。
駐車場に着くと車中で軽くお天気祭りを行い眠りに着く、明日の朝は6時19分の列車に乗るので5時半起きにする。
駐車場から歩いて15分位で駅に着く、駅の水道で顔を洗い列車を待つ、列車は大町まで約30分かかるのでその間に朝
飯を食べる。 大町駅でトイレを済ませタクシーで扇沢の柏原新道登山口に入る、登山口近くの空き地には車が結構止ま
っている、何組か支度をしている者もいる。支度は既に済んでいるので歩き始める、インターネットなどで事前にこの
コースの情報を見ていると歩き始めはジグザグの急登と書いてあるのを目にしましたが傾斜はそれほどでも無い、今回の
メンバーは3名でいつもの如くやままちゃんが先頭でペースを作ってくれる、今回は2泊3日の長丁場なのでスタートは
かなりのスローペースで入ってくれている、おかげで「八つ見ベンチ」で小休止を取る時もそれほど息も上がらないでい
る、そこから急登の一区切りと言われる「ケルン」までも楽に登れた、「ケルン」は鉄の枠に石が詰め込まれた何か味気
ないケルンだがそこからの展望は南に針の木岳が望め、向う尾根の上には小さく種池山荘が望める、ここまでは日が差し
ているがうまい具合に樹木や尾根が日差しを遮ってくれているので、さして暑さも感じず順調に登って来れた。 今日は
種池山荘まで上がったら爺ヶ岳を越して冷池山荘までなのでのんびりもしていられない。「ケルン」からは傾斜も緩くな
る、途中「一枚岩」や「石畳」や「水平道」などの標識があり成る程と思える所も有るが「一枚岩」の所は何が一枚岩な
のか判らない場所も有った。 徐々に高度を上げてくるとガスがかかり始め(高度が上がって雲の中に入って来た様だ)
展望が無くなるが高くなってきた日差しも遮ってくれるので歩くのには丁度良い、水平道も終わりに近づくと崩壊地が有
りそこを過ぎるといよいよ種池山荘直下の草原の石畳に着く、背丈より少し高い樹木の間を抜け左に廻ると草原の低木と
なり稜線に種池山荘が見える、後はゆっくりでも10分は掛からない。種池山荘の前にはベンチが有り休憩が出きる、視
線を上げると剣岳も眼前に見えるが生憎山頂部に雲が掛かっている。昼食を食べ爺ヶ岳に向う、山荘前から左は「針の木
岳」で「爺ヶ岳」は右になる、山荘からは緩い登りをまずは南峰に向います、爺ヶ岳は南峰・中峰・北峰の3つのピーク
からなっていて中峰が最高峰になります。南峰で本日の最初にピークを踏み中峰に向います、中峰で小休止してから北峰
に向いました、北峰を踏まずに巻き道を行く人もいますがせっかくここまで来たので北峰ピークも踏み今日の宿泊地の冷
池山荘に向う事にします。 北峰からの下りは尾根道の小さなアップダウンを越し少しザレたジグザクを下りますが、途
中でツアーと思われる団体とすれ違ったのですがレベルがばらばらの様で後の方はかなり息が上がって着いて行くのも酷
そうな様子です、ツアー登山の有り方も考え直す必要が有るのではないでしょうか。ほぼ下り終わると赤岩尾根分岐に着
きます、ここには標識の他にケルンと言うのか石で出来たモニュメントの様な物が有ります、良く見るとこの辺りの地図
が掘り込んで有るようですが良くわかりません。冷池山荘にはもう少し下って少し上り返します、道も樹林の中の尾根道
となり前が開けたと思ったら山荘が現れます。冷池山荘は昨年建て替えたばかりで中は新しく、部屋も布団も気持ちの良
い小屋です、ただ稜線の小屋なので水は有料(宿泊者は1Lまで無料)となっています。宿泊手続きを取り部屋に荷物を置
いて早速ビールを購入し今日の行程が無事終わった事に感謝し明日の行程の無事を祈って乾杯をしました。落ち着いた所
で日本酒のボトル(こだわりの日本酒(瓶))にMyぐい呑を手に表に出て見ましたが生憎のガスで展望は無しです、しかし
広報担当のなべさんがさっそく静岡から来たと言うおばさんと話が弾みしばしの間話に花を咲かせました、その時ガス
の中から凄い崩壊の音が響いてきました、小屋の人間も飛び出して来ましたがガスで状況が見えず、小屋には影響が無
いので戻って行きましたがかなり凄い土砂崩れの様でした、夕食もおいしく、寝るのも定員250人の小屋に50人程な
ので布団1枚に1人と快適に寝る事が出来ました。翌朝は鹿島槍ヶ岳そしてキレットを越えて五竜岳を越えて五竜山荘ま
でと工程が長いのと日の出を途中のピーク(布引山)で拝もうと日が出る前の5時に出発します、朝飯と昼の弁当を用意
してもらい懐中電灯で足元を照らしながら布引山に向って歩き始めます、途中に冷池山荘のテント場がありますが山荘か
ら10分程離れていてトイレは小屋の物を使用する事になっているようですが不便ではないかと思います。 空も薄明る
くなり懐中電灯が無くて足元が判る様になって来ると東の空がだんだんオレンジ色に染まって来ます、下を見ると一面の
雲海になっています、何とか日の出に間に合って布引山の山頂に着く事が出来ました、日の出と雲海の写真を撮り目を北
に移すと鹿島槍ヶ岳の双耳峰がキレットから五竜岳を従えて待ち構えています、後に見える剣岳も含め朝焼けを期待した
のですが薄い雲が山頂部にかかり残念ながら良い写真が撮れませんでした。これからが今回の山行のメインです、気持ち
を引き締めて鹿島槍ヶ岳(南峰)に向います、鹿島槍ヶ岳(南峰)山頂からは360度の展望です、ここで朝食にして展
望を楽しんだ後は北峰に向いますがここから悪場の連続になってくるので緊張します、北峰は巻いても行けるのですがせ
っかくなのでピークに向います、北峰の山頂からは眼下と言うか真下にキレット小屋の屋根が見えますが標高差で400
m有るはずです。ここから八つ峰キレットの下りです、足を外さないように、石を落とさない様ににと慎重になるのでこ
この下りの時間が2時間となっているのが納得させられます、クサリ、渡りハシゴ、登りや下りのハシゴとクリヤーして
やっとキレット小屋のすぐ上部に着いて一息です。ハシゴを一つ下りてキレット小屋のテラスに降り立ちます、この小屋
も良くぞこんな場所にこんなに大きな小屋を建てたと感心させられます、先が長いので一息ついた所で出発ですがいきな
り岩登りの様な取り付きからの始まりです。ここからも岩場有り、クサリ場有りの気が抜けないばかりかアップダウンの
繰り返しで息も上がり始めてきます。 今回のハイライトのコースなのですが、自分の足元やコースの確認など歩く事が精一杯でホームページに何と書こうかとか考える余裕が無いまま歩を進めました、口の沢のコルそして北尾根の頭と歩を進め残すところ五竜岳の手前のG5・G4
に掛かる手前で昼飯にしましたが息が上がり始めている約1名は飯が喉を通りません、G5やG4はどこだったのか判ら
ないうちに五竜の登りにかかりましたがペースがぐっと落ちてきています、やまちゃんは15分も歩くと後続が遅れて離
れてしまうので歩いたのと同じ時間待っている様になってきました(ほんと申し訳ない)、本日の最後の頂の五竜岳まで後少しだし、行程時間もあまり遅れないで小屋に着けそ
うなので我慢して待っていてくれます。 何とか五竜岳の山頂に到着ですが辺りは雲が掛かってきていて展望がいまいちです、
山頂で記念写真を撮り小休止(やまちゃんは大休止だったかも)して五竜山荘に向います、五竜岳の山頂は銃走路から少しだけ
外れているので一旦従走路に戻り山荘に下り始めます、下り始めは岩場なので足を踏み外さないように慎重に下ります、
途中G2やG1と言われる所が有りますがパスして小屋を目指します、この辺りになると今日五竜山荘に下から上がった
人たちが空身で五竜岳に向う人とすれ違いはじめます、半分ほど下ると歩きやすい道になりテント場を通り山荘の正面に
出ます。山荘は泊まりの受付をする登山者で結構混んでいます。受付を済ませて寝床に行きますが今日は混みあっていて
1畳に2人との事です、さらに布団が湿っぽく天井の低い寝床です、それでも小屋に着いたのが比較的早い時間だったの
で寝床は端の角に確保でき腰を落ち着けました、腰が落ち着いた所でビールを購入し昨日と同じく持参した4合瓶の日本
酒とで乾杯です。今日の夜飯は2回目で5時頃になりましたが一番遅い組が6番目で8時過ぎとの事でした、早立ち早着
きが山では基本だと改めて思いました。寝る時になって布団は湿っぽく重くて暑苦しいく中々寝付かれなく、昨日の冷池
山荘の快適さが改めて思い出されました。最終日の朝も自宅まで帰る事を考え早立ちです、朝飯は弁当にしてもらって昨
日の内に受け取っていたので日の出前に出発しました。下山は白岳から遠見尾根を下る予定なので白岳に向います、途中
で先行していた老夫婦を抜き唐松岳への従走路から外れ白岳にコースを取ります、後から先ほどの老夫婦が付いて来てい
ますが白岳の山頂に着いた時に老夫婦に気になったのでどちらに行くのかと聞いたら、案の定唐松岳に行くのに私らに着
いて来てしまった様です、私らは遠見尾根を下るのだと言うと自分らも唐松岳へのクサリ場等が大変なので遠見尾根を下
る事にすると言ってそのまま下る事にしたようだ。白岳の山頂ではまだ日の出の時間に早い様なので下りながら日の出を
待つ事にして先に進む、日も昇ってきたが薄いガスで綺麗な日に出は見れないままに日が昇り後立山連峰を照らし始めた
。遠見尾根は大遠見・中遠見・小遠見と尾根のピークが続くがその中でも中遠見が爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳そして五竜岳・
唐松岳そして白馬から小蓮華の山並みを一望出来る展望台と言っても良いと思う、ここから写真を横にずらしながら撮っ
たものを7枚ほど並べてパノラマ合成したが迫力のある写真になった。 地蔵の頭で最後の展望を楽しみそして五竜スキー
場のテレキャビン山頂駅に向かった、駅に着いて間もなくテレキャビンの始発運行が始まった、先ほどの老夫婦が一緒に
なったので白馬駅まで車に乗せてやる事にした、そしたらお礼と言ってテレキャビンの切符を買って待っていてくれたの
でご厚意にあまえて使わせていただく。 標高差1500m程を10分掛からずに下り着く、車に戻り老夫婦を白馬駅ま
で送り帰りに着く、帰り道に3日分の汗と汚れを落とすため小谷パーキングの温泉に寄ると営業が10時からでまだ開い
ていない、ここで時間をつぶすのももったいないので途中の朝から入れる立ち寄り湯で入浴して帰る事にした。。
中遠見から撮影したパノラマ合成写真です(写真7枚の合成) 左から 爺ヶ岳・・・鹿島槍ヶ岳(北壁)・・・キレット・・・五竜岳・・・唐松岳・・・白馬鑓・・・杓子岳・・・白馬岳・・・小蓮華 |
小遠見山分岐、小遠見山はコースから少し外れている | 地蔵の頭、八方尾根と唐松岳から白馬岳の展望台になっている | 予定通り白馬五竜スキー場に戻って来る事が出来ました |