黒い雨 |
あるお正月のことです。 雨の神様の子供が、雲の上で書き初めをしていて、墨をひっくり返してしまいました。 まっ白だった雲はみるみる真っ黒になり、雨の神様の子供はわんわん泣き始めました。 すると、そこへお父さんである雨の神様がやってきて言いました。 「心配しなくても大丈夫。お父さんが雨で洗い流してあげよう」 -------------------------- 「うわっ、黒い雲が現れたと思ったら、やっぱり雨が降り出した。正月早々ついてないなぁ……」 「おい、ちょっと待てよ。この雨、なんだか黒くないか……?」 |