伊藤 左千夫著「野菊の墓」文学碑

 

「野菊の墓」文学碑は江戸川をへだて東京が一望できる矢切 の高台にある西蓮寺の裏境内に建立されている。

「遠くに見える山並みは秩父連山。山並みの左側には、富士山を眺めることもできる。

 千葉県が生んだ歌人、伊藤左千夫は和歌のほか、歌論、新体詩、写生文、 小説等等があり、代表作の「野菊の墓」は現在も広く親しまれている。 その小説の3カ所から一部を省略しつなぎあわせ、一つの文に構成し直 し、碑文としている。
 この小説は松戸市下矢切の美しい田園を舞台とし、十五才の政夫と二つ 年上の民子の従姉弟同士の間に芽生えた清純な恋物語です。この小説の なかに、「村外れの坂の降くちの大きな銀杏の樹の根で民子のくるのを 待った。」とあるのが、即ちこの文学碑のある場所である。