TULIP Magical History Tour '97

at 日本武道館 10/2/97

コンサート・レポート(1)




正面看板


Reported by Makoto Honda//Tokyo Zepp Website "Communication Breakdown"

●Before The Show(1)  私が会場に到着したのが16:00頃。なぜそんな時間に行ったかと言うと、リハーサルを会場  の外で聴くためでした。武道館は防音が「いー加減」で、会場の外でバッチリ演奏の音が聴  こえるのです。  私が到着した時には「一人の部屋」が演奏されていました。よく聴こえる場所を探し、正面  階段下に決定。さらに耳を済ますと曲は「あいつが去った日」に変わっていました。  この曲順.....いやな予感が.....。  案の定、間奏の手前あたりで財津さんは歌うのをやめ、演奏は中断。それ以降はうんともす  んとも音が聴こえてきません。  そう、これは業界で言うところの「逆リハ」。曲目の最後から逆にリハーサルしていたので  す。今回のツアーではOpeningが「あいつが去った日」、3曲目が「一人の部屋」でしたか  ら、既に一通りのリハーサルが完了してしまったようです(^^;)  しばらくその場で待っていましたが、ガラス越しに警備のバイト君達が会場内に入っていく  のも見え、「こりゃー、もうやらないな...」とあきらめて会場から離れました。  しばらくあたりを散歩していると、空耳でしょうか?かすかにDrumsの音が聴こえました。  あわてて会場に戻ると、2階席のあたりから何やら演奏が漏れています。  耳を澄ますと、それは「青春の影」でした。16:40頃のことでした。  最後の最後、彼等は何のためにこの曲をリハーサルしたのでしょうか?  17:00頃になって、会場前にバンが停まり、ビデオ・カメラや3脚を歩道に設置し始めまし  た。暇潰しに観察してみると、総勢10人以上の集団で、胸にはNHKのワッペン。  色調整等を行った後、会場前に群がりつつあるファンの姿を撮影し始めました。その会話  の端々から、ハイビジョン・システムによる撮影のようです。実際の撮影は5分程度で、  小雨が降り始めると撮影は中止して撤収してしまいました。  年配のスタッフの一人に「あの、今のって、いつオンエアされるんでしょうか?」と質問し  たところ、「11月2日にハイビジョンでオンエアします。その後、BSで再放送します」  と教えてくれました。「当然、コンサート自体もオンエアするんですよね?」と言う愚問  に対しても「勿論です。メンバー5人へのインタビューも撮影しますよ」と親切に教えて  頂きました。  会場外の売店がOpenしたのは17:10頃。ざっと覗きましたが、パンフ2800円にTシャツ3種  (2500円と2800円)、マグカップや「銀の指輪」などなかなか多彩です。(金欠の私は眺め  ただけでしたが)    開場は17:35くらいで、私も何事もなく(?)すんなり入ることができました。  
●Before The Show(2)  武道館ではフロア席を「アリーナ」、通常で言う2階席を「1階席」、その上を「2階席」  と呼んでいます。私の席は1階席の東J列11番。ステージ右手の上方に位置します。  席に座ってみてガッカリ!2階席のひさしが邪魔になって、ステージの上の方、照明の  あたりが全く見えないのです。さらに、PA Speakerとその後ろの黒いしきり板が邪魔で、  姫野さんのKeyboardが殆ど隠れてしまっています。  まあ、財津さんのピアノが真正面に見えることだけが救いでしょう(^^;)  会場内にはBEATLES曲をストリングスでアレンジしたものがBGMとして流れていました。  開演までの間、ステージとPAの機材を観察しました。 ステージ   ギリシャ神殿を思わせる柱のオブジェがステージをぐるりと取り囲んでいます。   バックスクリーンは白の無地で、白いフロアに白いフロアモニターが4台。   中央にDrums台、左右にそれぞれKeyboard台が設置されています。どれも白で1メートル   弱の高さがあります。  ・Drums setは木目シェルで、2個のタムを向かって右側に寄せた変則的なセッティングです。   バスドラにはYAMAHAのロゴと昔風のTulipのロゴが黒字で描かれています。     ・左手のKeyboardは財津さん用で、手前にシンセ2台、奥に生ピアノが設置されていました。   生ピアノはいわゆるコンサート用のでっかいものではなく、小学校の音楽室にあるような   小さいタイプでした(^^;)  ・右手の姫野さん用のKeyboardは白っぽいボディのが2台。遠くてメーカー等は確認できま   せんでした。  ・Guitar Ampは安部さんのVOX AC-30が2台、姫野さんのKeyboard台の上に。   Drums台の前、右側に姫野さん用のMATCHLESSが1台。左側に財津氏用のVOX AC-15(AC-30   より一回り小型のもの)が1台。  ・Bass AmpはAMPEGの黒いスピーカースタックが2台、財津さんのKeyboard台の右横に。   Amp HeadとEffecterはKeyboard台の上に置かれていました。 PA  ・ステージ左右に黒いスピーカースタック。スピーカー裏には黒いしきり板が左右の壁まで   続いています。さらに左右の天井にも巨大なスピーカーの一群が吊られています。  ・アリーナ席の最後部にPA卓が設置されていました。ポータブルのDATやMDが4、5台、   卓の横にLINE録音できるように並んでいました。これは、関係者用のおみやげでしょう。   外人のスタッフがいたようです。   その左には照明(バリライト)の操作卓があり、小さなモニターテレビにステージの全景   が表示されていました。コンピュータのモニターも2台ありました。 その他   テレビカメラが「たくさん」設置されていました。1階席後方に2台、アリーナ席に3、   4台、ステージ前にはレールが敷かれ、クレーンカメラまである物々しさです。   ステージ上にもハンディカメラがあるようです。  18:30をわずかに過ぎたあたりでBGMが小さくなり、場内が暗くなります。  いよいよ、スタートです。
NEXT
inCOMPLETE TULIP CHRONICLEに戻る