ウクレレ一代男・イン・ワイハー

5.2本目カマカお買い上げ

カマカのファクトリー・セカンド。
カマカ社が工場直販しているウクレレの二級品であり、「木目の傷等はあるが、音には問
題ない」「正規品より値段が安い」ということで、カマカの購入ルートとしてガイドブッ
クやその手のホームページではつとに有名である。
「いつでもある訳ではないので、電話で確認すること」が推奨されており、実は私も初日
に電話して有無を確認している。しかし「今日は無い。明日もあるかどうか分からない」
という返事であり、「こりゃ〜あてにならんな」と諦めてしまったという経緯がある。

兄ちゃんは我々のために、このファクトリー・セカンドの有無をカマカに確認してくれた
のである。さらにはカマカまでの地図も書いてくれた。なんたる親切!
我々は兄ちゃんに何度もお礼を言って、店を後にした。

淋しげな通りを歩いて10数分、カマカの工場に到着した。平屋のこじんまりとした建物
であり、Kをふたつ並べたカマカのマークがなければ絶対捜せないようなところである。

KAMAKA工場外観
小さなガラス戸を開けて入ると、そこは小さなカウンターになっていた。正面の壁やガラ スケースにカマカのウクレレが並んでいるが、どれもサンプルで売り物ではないらしい。

KAMAKA カウンター(ガイドブックより)
メガネをかけた中年の白人男性に「先ほど電話で確認した者ですが」と言うと、奥からパ イナップル型を2台持ってきて、ガラスケースの上に並べてくれた。 1本は薄くトラ目が出ており、もう1本はプレーンな木目。ボディ横の木目にそれぞれ2 箇所の節が出ており、これが「二級品」としてハネられた理由らしい。 早速どちらも弾いてみるが....なんか今イチなのである。 ローフレットのあたりは昨日弾いたヤツと似たような感じであるが、ハイフレットを弾く とポコポコして音が伸びない。トラ目も勿論、昨日のものとは比べ物にならない。 「他には無いのか?」と聞いても、「今日はこの2本だけ」とのお返事。 値段は380ドルで、正規品とわずか40ドルの違い。う〜む、これはNG!!!! 結局、店員に礼を言って、ワードウェア・ハウスに速攻で戻ることとなった。
アイランド・ギターズに駈け込み、ウクレレコーナーを確認! あった!トラ目バリバリのパイナップル君は、ちゃんと我々を待っていてくれた。 店員さんも我々を覚えており、開口一番「やっぱり来たね」とニヤリ。 「こいつを頂戴」とお願いしたところ、「同じ形のを全部を試してみたら?」とのお言葉。 そしたら、カウンターの奥から出るわ出るわ、カマカのパイナップルが6本! あれほどワイキキ中を捜しまわってお目にかかれなかったのに、ある時にはゴロゴロある。 やっぱり、本場ハワイはこうでなくちゃ。 それぞれをポロリと弾いてみたが、やはり最初に惚れたトラ目のものが音/ルックス共に 最高であり、ハードケース付きでお買い上げとあいなった。

左:Island Guitars前にて/右:KAMAKA HP-1の勇姿
カマカ・スタンダード・パイナップル型、型番HP−1。 「カマカを買いたい」という渡米前の願いが、ここにようやく実現できた次第である。

6.拝啓、アロハ野郎よりに進む
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