世紀末!アメリカ横断ウルトラ出張記 西海岸編(パート3) Update:1/5/99

2nd Place:San Jose

それから3日間、お仕事でSan Jose近辺のコンピュータ関係の会社を回った。
初日に行った会社が送り迎えしてくれた以外は、移動は全てタクシーを自分達で手配しなけれ
ばならない。とにかく西海岸は「車が基本」であることを、またまた痛感させられた。

4日目の午後はスケジュールが空いたので、3人でどこか出かけようということになった。
ガイドブックで見るとスタンフォードという街が車で30分くらいの距離にあり、大きなショ
ッピングセンターと大学の広大なキャンパスがあることが分かった。
学究の徒たる我々としては「後学のためにスタンフォード大を見に行かねば!そのついでにお
買い物もせねば!」ということで意見が一致し、既に慣れっこになったタクシー手配を行った。

まずはショッピングセンターに。Macy'sとBloomingdaleというアメリカ2大デパートを中心
とした広大なモールであり、我々は各自分散してすばやくお土産をゲットした。

「何か軽く食べましょう」と遅い昼食のためにマックに入ったが、スモールと言ったハズのポ
テトとコーラが巨大なサイズで出て来て面食らった。隣で食べてる外人のコーラがバケツのよ
うにでかいことを鑑みると、西海岸サイズは日本よりひとまわり以上大きいようである。

服についてもそれは言える。Tシャツ類は全て日本よりひとまわりオーバーサイズで、日本の
LサイズはあちらのMサイズに相当する。ちなみに一番多く置いてあるサイズはXLで、これ
だとほとんどの日本人にはダブダブであろう。恰幅の良い方には天国である。
私も「STANFORD」と胸に刺繍されたヨットパーカを購入し、荷物になるのでさっそく着込んで
しまった。すっかりおのぼりさん気分である。


ショッピングセンターからバスでスタンフォード大へ。料金の払い方が分からなかったが、な んとかなるだろうと覚悟を決める。前の扉が開き、運転手の横に料金箱があるのを発見。どう やら「前乗り/前降り」という、ちょい変わった方式であった。1ドル25セント(確か)を 入れて席に着き、ようやく一安心する。 10分くらいノロノロと走り、バスはスタンフォード大に到着。まずはその広大な敷地に驚く。 正面にはスペイン宮殿を思わせる建物があり、我々は惹き込まれるようにそこに入っていった。
Stanford Univ. Main Quad
Main Quadと呼ばれるそのあたりは創設当初からの教室を回廊で繋げた建造物とのことであり、 中庭には無造作にロダンのブロンズ像が数体並べられていた。その苦悩の様子は「考える人」 以上であり、この大学の授業レベルの高さを容易に想像できた(何のこっちゃ)。 回廊を抜けると、これまた巨大な教会に出くわした。壁面にはキリストその他の有難い宗教画 がきらびやかに描かれており、これだけで十分観光名物として通用しそうなものであった。
Stanford Memorial Church
中も当然ながら荘厳なものであり、重厚なステンドグラスはもちろん、立派なパイプオルガン が設置されていた。日曜ごとに無料のオルガン・コンサートがあるとのことであり、観光の方 は是非とも日曜に行かれることをお薦めする。 「日本で言えば、駒沢大学の中に金閣寺が設置されてるみたいなもんだなぁ」という漠然とし た感想を胸に秘め、我々は更にスタンフォード大の深部に足を進めた。 ほどなく、石造りの教室群に踏み入れる。ほとんどが平屋か2階建てで、質実剛健という風情 である。教科書を持って歩いている学生達はみんな賢そうで、日本で見かける大学生とは違う 生き物のようだ。リスを見つけてはしゃぐ我々にも、冷ややかな視線を浴びせるだけである。
やがて学生会館のようなところに出る。これは日本で見かけるのと同じで、1階が軽食堂にな っていて、2階が何やら怪しげなアジト風になっている。 1階に「Jamba Juice」というフレッシュ・ジュースの店を見つけて、さっそく入ってみる。 好きなフルーツを選んでミックスしてくれるシステムのようだが、メニューの中に見慣れない 「Power Boost」という文字を見つけた。「話のタネに」と、迷わずこれを注文してみる。 「何をBoostしますか?」予期せぬ店員の姉ちゃんの言葉に、私は固まってしまった。 姉ちゃんはこの手のリアクションには慣れっこなのだろう、にっこり笑ってメニューを示し、 「Boostしたいものを、この中から選んでください」と言った。 メニューを見ると「1.ビタミン、2.エナジー、3.プロテイン、4.ファイバー」等の選 択肢が載っていた。つまりこのPower Boostなるジュースは、自分の健康上で足りないものを 「そこだけ狙って」補ってくれるというコンセプトの商品なのだ。注文好きなアメリカ人には なるほど受けそうな感じである。(日本じゃ絶対流行らなそうだが) 私は無難に「じゃ、エナジーをBoostしてください」と注文した。結構マヌケな会話である。
Jamba Juce店内
出てきたジュースは大ジョッキサイズで、薄緑色の液体が上までびっちりと注がれていた。 ストローを差し込むと不思議な手応えがあり、液体というよりはむしろゲル状の物体である。 さて肝心なお味の方であるが、おそらくはアボガド系のフルーツがメインであり、淡白で意外 にイケる感じであった。ただし、何かの果物のタネがザラザラと舌に残る感じが気になり、結 局1/3も飲めないままにギブアップしてしまった。全部飲んだ後、どれだけ体がブーストさ れるのか是非とも知りたかったのであるが....残念である。
後は巨大な売店でTシャツを漁り、フーバータワー(フーバー大統領の記念塔らしい。フーバ ーダムの方が有名か?)の前で記念撮影して、スタンフォード大を後にした。 帰りはバスでダウンタウンまで1時間以上かけて戻り、レストランでステーキを食べてホテル に帰った。なかなか充実した1日であった(と思う)。

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