世紀末!アメリカ横断ウルトラ出張記 中西部編(パート1) Update:1/5/99

3rd Place:Chicago

朝7時にホテルをチェックアウトし、タクシーでSan Francisco空港へ。
10時の飛行機でSan Francisco空港を出発し、16時にChicagoのO'Hara国際空港に到着。
時差を含んでいるので、飛行時間は実質5時間くらい。それにしてもアメリカは広大である。

O'Hare(オヘアと読むらしい)は、ガイドブックによると「世界で最も忙しい空港」との事。
位置的にChicagoは米国のほぼ真ん中の大都市であり、国内移動時の乗り継ぎ主用ポイントと
なっているようだ。

O'hara International Airport, Terminal-C
各ターミナルは巨大なチューブ状になっており、端から端までは遠すぎて肉眼では見えない。 そこかしこにキレイなイルミネーションが施され、通路には軽食やおみやげの屋台がたくさ ん出ている。まるでショッピングモールのような雰囲気である。 ターミナル内にずっと甘ったるい匂いがしてて不思議に思っていたが、執拗なリサーチの結 果、ポップコーンの屋台のせいであることが判明する。(写真右を参照のこと) 記念にTシャツを買い、1時間ほどで再び機上のヒトに。2時間程でClevelandに到着する。

4th Place:Cleveland

タクシーで15分程走り、市内にあるSheraton Hotelに到着したのは20時過ぎであった。
「寒い!」雪こそ降ってないものの、震え上がる寒さである。気温は0度を割っていよう。

荷物を部屋に置き、夕食を食べに外出を試みる。着れるだけ重ね着したが、それでも寒い。
とくに風が冷たく、剥き出しの頭部がキリキリと痛い。両耳を押さえながらよろよろと歩いて
いる姿は、ムンクの叫びそのものであった。

Clevelandの夜景
ライトアップされた建物は見物であったが、ホテルのまわりにはレストランは全く見当たらず。 30分程歩いただけでホテルに戻り、夕食はルームサービスのサンドイッチで終えてしまった。 なんとも散々なCleveland初日である。
翌朝、まっすぐに向かったのがRock and Roll Hall of Fame(以降、Hall of Fame)である。 1994年に設立された、おそらく世界で唯一・最大規模のロック博物館であり、著名ミュージシ ャンの本物ステージ衣装を展示している場所だ。 私が経由地としてClevelandを選んだ理由は、実はこのHall of Fameを訪れるためであった。 なぜならここには我らZEPP信者の生神であるJimmy Page様のステージ衣装「ドラゴンスーツ」 が展示されているとの言い伝えがあり、いつかは参拝したいと心に秘めていたからであった。 しかし実際のところ、Rock and Roll Hall of Fameの全容はほとんど謎である。 まず「ホントに行ったことのある人」が全然まわりに居ない。日本人はおろか、アメリカ在住 のマニアにもいない。「そんなところがあるの?」といったリアクションが殆どである。 Hall of Fameのホームページも存在するが、展示物に関する記述はほとんどない。肖像権上の 問題で写真を全く載せられないらしく、また入場者の撮影も固く禁じているらしい。 「ホントにドラゴンスーツがあるんですかね?」渡米前に某巨匠女性ZEPPコレクターに確認し たところ、「え?あるある。それも白ドラゴンスーツ。間違いないわ」との確証に満ちたお言 葉を戴いた。巨匠が何を持ってそう断言されてるか不明だが、ここは信じるしかあるまい。
Rock and Roll Hall of Fame 外観(絵葉書より)
建物はガラス張りのピラミッド型だった。正面入り口から入ると、すぐ左手にチケット売り場 があり、入場料は大人14ドル50セント。「カメラ、ビデオの撮影は固くお断りします」と いう看板がドーンと立っており、その気がモロにある私としては緊張感が高まる。 まずはエスカレータで地下に。ここが順路の最初で、徐々に上に上がって行く仕組みである。 映画館のような入り口があり、そこでチケットをちぎられ、腕に赤いベルトのようなものを着 けられる。拝観パスのようなもので、これを着けていれば当日中出入りは自由とのこと。 薄暗い場内を、目的のものを目指して歩き回る。 「ロックのルーツ」と称し、壁には様々な巨人達のパネルが飾られている。ヘッドフォーンで 何やら音楽が聴けるらしいが、こちとらそんなものには興味が無い。先にドンドン進む。 やがて、派手な衣装を着けたマネキンが立ち並ぶコーナーに出くわした。 ダイアナ・ロス、WHOのロジャー・ダルトリー、ロッド・スチュワート、デビット・ボウイ、 マイケル・ジャクソン....マネキンとネームプレートを食い入るように見て歩くが....。
「ない!Jimmyの衣装がない!」
それぞれはファンからすれば涙モノの衣装なのだろうが、私にとってはなんら心を揺さぶる ものではない。私は呆然となり、重くなった足をふらふらと前に進めた。 やがて、希望の火が見え出した。ビートルズの特設コーナーがあったからだ。 ジョン・レノンの遺族からの寄贈品が主で、映画「ヘルプ!」で着ていたケープやサージェ ント・ペパーズの頃の毛皮のコートなど、確かに見覚えのある衣装が数点展示されていた。 更にはRickenbacker #425までが展示されていたのにはびっくり!1964年に同社からプレ ゼントされた「世界で最も貴重なギター」の1本がさりげなく展示されていたのである。 ビートルズのコーナーがあるなら、ZEPPのも.....私は気を取り直し、更に足を進めた。
その先の広いフロアには、いくつかの特設コーナーが点在していた。 エアロスミス、ジミヘン、WHO、クイーン....衣装だけでなく、楽器も併せて展示されて いる。フレディ・マーキュリーの稲妻入りのタイツスーツ。ロジャー・テイラーのドラムセ ットには、「世界に捧ぐ」のジャケ絵がバスドラに描かれている。う〜む.....。
求めよ、さらば救われん。
求めていたものは、その一角にあった。Led Zeppelinの特設コーナーがあったのである。

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