Episode-3
San Diego
- Sea Lion in La Jolla, 1/28/98 -
朝、チェックアウトを済ませ、Burbank空港へ。I氏とはここでお別れである。
San DiegoへのAmerican Airline便は、なんと、プロペラ双発の小型機であった。
爆撃機のような機体で、中には座席が30席のみ。スチュワーデスが扉を閉めた時にも乗客は
私達を含めて10人だけだった。
「Sさん、この注意書きですが....非常の際には座席シートを剥がして抱えて泳いで下さい、
と読めるんですが」
「私にもそう読める」S氏は面白くもなさそうに答えた。
やがて、エンジンがカン高い音を立てる。滑走路を走るスピードが非常に速い。
このままフリーウェイを走った方が、よっぽど早くSan Diegoに着けそうである。
やがて背中が座席に張り付く程の加速を感じ、機体は急角度で離陸した。
前の座席のビジネスマンが、操縦棹を操るようなジェスチャーをして同僚の笑いを取っている。
約1時間弱のフライトで、San Diego空港に到着した。
シャトルと呼ばれる乗り合いボンゴタクシーに乗り、La Jolla(ラホジャ)という街を目指す。
今日の宿泊ホテル「Embassy Suites」は、海外ではHilton/Mariott等と並ぶ超高級ホテルチ
ェーンのひとつである。建物中央は吹き抜けになっており、その間は庭園風のラウンジになっ
ている。部屋はベッドルームの他、リビングルームが別にある。サイズはもちろんXL。
どうしてこんな高級ホテルに泊まるはめになったかと言うと、San Diego自体がリゾート地で
元々高級ホテルばかりの上、数日前Super Bowlがあったばかりで観光客が街にあふれており、
選択の余地が全く無かったからである。(案の定、帰ってからの清算で大モメだった)
昼食がてらに市内見物をしようという話になり、S氏とタクシーに乗った。
フロントで教えてもらった場所は、「海洋自然公園」とでも言うべき場所であった。イルカ
やクジラ、アシカなどを入り江で自然のままで餌付けし、観察できるようにしてある。
左の写真で岩の上に一杯居るのがペリカン。右の写真でくつろいでるのはアシカちゃんである。
入り江を見下ろすレストランで、私はサーロインステーキ、S氏はサメのステーキを食べた。
食べ終わった後にS氏に感想を求めると、一言「臭かった」と答えた。
帰りのタクシーが全然捕まらず、先程の運転手が渡してくれた名刺の番号に電話した。
迎えに来た運転手は「このあたりでタクシー?2時間も立ってれば、1台くらい通るかもね。
ヒャッヒャッ!」と笑っていた。
ホテルのそばのショッピングセンターで、S氏と分かれて自由行動となった。
CDショップを見つけて、さっそく物色を始める。ZEPPのCDはこないだのスーパーと大差ない
品揃えであったが、カセットテープを何種類か見つけた。日本では見かけたことがなかった
ので、とりあえずおみやげ用に「II」と「IV」をゲットする。(後で沼田さんに『全然レア
じゃないよ』と言われてショックを受ける)
店を出ようと思った時、カウンタの脇に置かれているビラに目が止まった。
おお!ジェイソンではないか!2月1日(日)、"Brick by Brick"というLIVE HOUSEでの
告知である。残念、今夜だったら喜んで行ったのに。
ホテルのレストランで遅い夕食をすませ、長い一日が終わった。
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