Episode-4
Aneheim
- Rain in La Jolla, 1/29/98 -
翌朝起きると外は雨。Californiaはこの時期が雨季とのことで、別段珍しくないらしい。
ロビーには関連会社の駐在員M君が、今回の案内役として迎えに来てくれていた。今日は打ち
合わせ後は直接空港に向かうので、荷物を彼のカムリに積み込んだ。
「あれ、本多さん。スーツケースとか無いんですか?」
「無い」私はそれだけを言うと、さっさと助手席に乗り込んだ。
打ち合わせを数時間で終わらせ、M君の車でSan Diego空港に向かった。
雨の影響でダイヤが大幅に乱れており、我々の乗るLos Angels行きの便はなぜか予定より逆に
30分も早く出発することになった。
昨日と同じ型のプロペラ機であったが、2回目ということでビビることは無かった。
離陸の頃は雨もすっかりやんでおり、快適なフライトであった。
窓からLAの景色を眺めていた時、私は目を疑った。あこがれのLA Forumの勇姿が眼下に広がっ
ていたからである。私は夢中でカメラのシャッターを切った。
The Holy Land From The Sky
聖地を空から眺めたことにより、自分的には今回の旅はTHE ENDであった。しかし、仕事と旅
は無情にもまだ続くのである。手抜きとはなるが、最後まで書いてみる。
LA国際空港のロビーで、日本の代理店B社のN氏と落ち合った。N氏のレンタカーでAnaheim
を目指すこととなる。
「あれ、本多さん、ひょっとして荷物....」
「いいからとっとと行って下さい!」
フリーウェイを南にひた走ること約40分、Anaheimに到着した。ホテルはディズニーランドの
真裏にあるSheraton-Anaheim 。アトラクションの一つかと思わせる、お城のような外観だ。
Sheraton-Anaheim Hotel
ロビーにはディスニーランド目当てに来たとしか思えない老若男女があふれていた。
ここに仕事で泊まっている人間が、果たして何人いるのだろう。いきなりブルーが入ってし
まった。
夜はN氏の車でAnaheimの外れにある「夜景のキレイな」レストランとやらに繰り出した。
古い炭坑を改造したそうで、ディズニーランドのビックサンダーマウンテンそっくりの内装
である。
ビールを頼むと、クリープの空き瓶のようなガラス容器に入れて出してきた。N氏によると
昔の炭坑夫はこういうワイルドな入れ物で飲んでいたらしい。私は普通のグラスの方が良い。
料理はアーリーアメリカン風。つまりは厚焼きステーキにマッシュポテト山盛りだ。
S氏は半ばでギブアップし、「本多君、よく飽きないな」と呆れ返っていた。
- Spaghetti in Anaheim, 1/30/98 -
翌朝N氏の車で、ホテルの近くにあるC社を訪問した。
みっちり1日中打ち合わせをして、へとへとになってホテルに戻った。
「今日の夕食は近場にしよう」というS氏の提案で、ホテルの向かいにあるスパゲッティ屋に
向かった。
ここもウエスタン風でなかなか面白い内装であったが、でてきたスパゲッティはうどんのよう
な歯ごたえで、いかにも大雑把なしろものであった。私は「これぞアメリカン」と感動したが、
同行の二人は激怒してウェイターに文句をつけていた。
- Farewell to California, 1/31/98 -
翌朝はゆっくり朝食を済ませ、ホテルをチェックアウトし、N氏の車でLA国際空港まで送って
もらった。N氏はあと1泊してからBostonに移動するとのこと。
予約の関係で、帰国の便はS氏と別々。搭乗手続き後、買い物をするというS氏とロビーで
別れた。
出発ラウンジでコーヒーを飲みながら、私は慌ただしかった1週間を振り返っていた。
自由時間も殆ど無く、ZEPP三昧できなかったのは残念だった。まぁ、ひたすら食べまくれた
訳だから良しとしよう。
次に来る時は、JimmyのLiveを見る時だ。たぶん、そんなに未来のことではないだろう。
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