奥多摩・秋川クライミング・エリア  Ver.240130  | 奥武蔵クライミング・エリア

2019年の台風19号等による豪雨災害で岩場の状況が大きく変化している可能性があります。




《ボルダリング・エリア》
1.調布橋
 青梅・調布橋の下流右岸に見えるチャート?のボルダー。10年以上前に一通り登ったが、近年またトライされ難しい課題もあるようだ。初心者向き。アプローチは釣師の降りる良い道があるが、橋を渡り銅像と石碑の裏から崖を降りるのが早いが注意が必要。

2.和田
 ミニハーフドームの下流に散在する石灰岩のボルダー。小さなものばかりだが、変化があり楽しめるが、現状不明。近いのがとりえ。以前は駐車できるスペースがあったが、現在は周辺の民家も増えて駐車場所なしか?

3.成木
 青梅成木の上成木にあるチャートと石灰岩のボルダー。上成木バス停道路下(チャート)と松ノ木トンネル分岐からしばらく下った道路下(石灰岩)の2ヶ所に分かれる。

4.柚木
 吉野梅郷先の柚木、奥多摩橋の500mほど下流右岸にチャートのボルダーがある。小さいが意外と面白い。河原に駐車でき、トイレもある。

5.裏御岳
 100岩場およびロクスノ参照。昔ボルトの打たれたハイボルダーを見に行ったことはあるが、ロクスノを見ていないのでコメント不可。

6.かんざし
 御岳の寒山寺駐車場に駐車し、かんざし美術館から50mほど梅郷側の廃屋への道を降り、そのまま先の沢付近から河原に下りると3mほどのチャートのボルダーがある。さらにそばに流れ込む沢の右岸を少し登ると、小さなスラブボルダーあり。近くに住宅もできあまり良い下降路なし。

7.下御岳
 沢井ままごとやの楓橋から多摩川左岸を250mほど遊歩道を下った右にあるチャートのボルダー。その下流にもボルダーが続くが、あまりめぼしいものはない。

8.ヤクボ沢
 軍畑駅の沢井側にヤクボ沢と言う谷があり、その奥の車止めから1kmほど入った砂防ダムの先、林道上に2つのチャートのボルダーがある。適切な駐車スペースがない。

9.御岳
 黒本及び100岩場参照。全国的に有名なエリアで、クォーククライミングクラブの池田氏が中心になり集中的に開拓された。その後草野氏、室井氏等により、ハイレベルなボルダリングが展開されてきた。交通の便が良く、一年中、休日平日を問わずボルダラーが絶えない。新たなボルダーとしては、御岳小橋右岸横とその上、御岳トンネル横、神路橋、杣の小橋あぶないエリアなどがある。松脂入りチョーク、液体チョーク禁止、ナイトボルダー禁止。チッピング問題があった。御岳1丁目の駐車場は長時間駐車となるクライマーは駐車禁止。

10.御岳・大沢
 御岳ケーブルカー駅までの途中、琴沢橋を渡りすぐ右手にチャートの大きなボルダーがある。「田中君」というボルダーらしい。

11.梅沢
 川井の1.5kmほど下流、多摩川の右岸に隠れたボルダーがある。岩質は硬砂岩。メインは側壁のハイボールで、特に左側は下地が不安定なので注意。駐車場がないので、川井キャンプ場対岸の無料駐車場か御岳の駐車場(御岳登山者用無料駐車場)から歩く。

12.川井
 100岩場およびロクスノ参照。現在ボルダリング禁止となっている。理由はナイトボルダリングにあるらしい。

13.大丹波川
 昔、クライミングジャーナルに奥茶屋キャンプ場の上流、朴橋あたりのボルダーを「大丹波ボルダー」として一言紹介した。苔がひどくその後訪れるボルダラーはいなかったが、当時掃除をして登った道横のボルダーが、最近日本登攀クラブの再開拓により公開されよく利用されている。さらに、上部のエリアも開拓され大きなボルダリングエリアとなった。また、林道を少し奥に行った槙ノ尾沢という小さな沢のボルダーや、奥茶屋の棒ノ折登山口上流のボルダーも登られているが、未発表のボルダーもありYouTubeで動画が幾つかアップされている。

14.鳩ノ巣
 昔、鳩ノ巣・坂下の橋の下にあるチャートのボルダーを登ったことがあるが、最近その周辺のボルダーや鳩ノ巣渓谷も含めて登られているようだ。BOLDERING.JPにトポあり。

15.白丸ダム
 白丸の草の木橋の横からダムに下ると、湖畔に大きなチャートのボルダーがある。課題は途中のガバまで。また、その裏手にも小さなボルダーがある。

16.海沢
 海沢隧道を過ぎ、しばらく行った沢筋に幾つかのチャートのボルダーが点在する。幾つかのボルダーは台風の影響で土砂で埋まったり、取り付きが水流になってしまった。最初に見える大きめの帯状の側壁はきれいにクリーニングされ何本か課題が設定された。ハング部分が少々脆くトライ中に欠けたりしたので浮石を落としたが、まだ不安定なところあり。7から8mのハイボールだが、下地は良い。現状は昔の状態に戻り苔むしている。

17.鋸山林道
 奥多摩側から鋸山林道を登っていくと、大きく切り開かれた山の斜面に3つほどのチャートのボルダーがある。下地が斜面なので注意が必要。むかしは植林が低く明るかったが、現在は植林の丈が伸び、雨後などは結露しやすくなっている。

18.境橋
 境橋の上下流に散在するチャートと石灰岩のボルダー。アプローチが悪く、道がない。適当に斜面を下る。

19.白髭
 白髭岩から多摩川に下ったあたりに、大小幾つかの石灰岩のボルダーがある。課題は40以上設定されている。アプローチは対岸の林道の石ころがある辺りから適当に下ると良い。ここを最初に注目したのは、志田倉橋エリアを紹介した小林幸雄氏等のようである。

20.むかし道・志田倉橋
 奥多摩湖の下流、志田倉橋下に沢山のチャートと石灰岩のボルダーが散在しており、昔、小林幸雄氏等によりクライミングジャーナルに発表された。私も何度か訪れ、何故このエリアが注目されないのかと感じて、旧RCTのホームページに紹介した。課題は100以上あり。最近訪れるボルダラーは多いようで、新しい課題も沢山生まれている。側に駐車場がないのでアクセスに注意が必要。

21.白妙&大沢
 黒本参照。チャート及び石灰岩。エリアとしては、トロッコ下、白妙橋(黒本)、白妙橋下流左岸、にら周辺と対岸、トラウトカントリー内、泉岩横と対岸、Bクラブ等がある。台風の影響で河床が上がってしまい、登れなくなった課題もあるが、新たに出現した課題などが多く楽しめる。2010年1月31日大沢の「Tokyoトラウトカントリー」にて「大沢ボルダー公開セッション」 が行われた。このイベント以降、大沢周辺のボルダーは一般利用が可能になったが、JFAのHP内にある「利用に際しての注意(トポもあり)」を良く読みルールを守って利用してほしいとのこと。

22.川乗
 川乗の岩場の周辺及びその下流に点在する石灰岩とチャートのボルダー。夏は木が生茂り、結露していることが多い。キャニオニングで使用している広場付近は避けた方が良い。

23.川苔
 細倉橋の上下流に点在するチャートのボルダー。台風の影響で取り付きが埋まったり上がってしまったものもある。林道下の丸い大きなボルダーに面白い課題があるが、近くでキャニオニングを行っているので、トラブルのないようにしたい。

24.岳嶺岩
 岳嶺岩そのものとその周辺及び上流部に散在する石灰岩とチャートのボルダー。昔、岳嶺岩開拓時に上流部のボルダーを登ったことがあるが、最近また多くの課題が設定された。ここも台風の影響を幾つかのボルダーが受けている。大きなハングを持つ最上部のハイボールは取り付きが上がってしまい、易しくなってしまったが、新しい課題も何本か出来上がった。河原のボルダーは乾きは良いが、岳嶺岩周辺のボルダーは乾きが悪い。駐車スペースが少なく何台も置けない。トイレは降り口にあり。

25.日原・渓流釣場
 シーズン外の12月から2月限定のチャートと石灰岩のボルダーエリア。昔許可を得て登ったわけではないので、現在シーズン以外に利用できるかは不明。ここも台風の影響で埋まったり流されたりしたボルダーが多く、壊滅的な被害を受けたが、その後登られているかは不明。。

26.日原・無名橋
 渓流釣り場と伊勢橋間に小さな橋があり、橋の下や両岸に幾つかのチャートと硬砂岩?のボルダーが点在する。以前一時期、橋の土台になっているボルダーは50cm程埋まってしまったが、現状不明。

27.日原・伊勢橋
 日原川、伊勢橋の上下流にあったが、下流のボルダーは流れの変化で登れなくなった。上流側のボルダーは無事。

28.日原・採石場下
 日原川の採石場入り口の下流にある石灰岩のボルダー。台風の影響で大きな岩が激流に流されたりし、一部を除き壊滅的なダメージを受けたが、その後また新たな課題が設定されている。最近新しい課題が良くトライされているようだ。

29.日原・八丁橋
 日原、八丁橋の下流に散在する石灰岩のボルダー。以前、台風の影響が激しく、対岸のボルダーは殆ど取り付けなくなってしまった。右岸のボルダーは河床が上がってしまったが、まだ大半は無事である。今後もこの辺りは台風の影響で毎年状況が変化する可能性大である。

30.五日市・小和田橋
 五日市の町から秋川に下った小和田橋下流に堆積岩の小さなボルダーがある。現状は不明。

31.黒茶屋
 五日市のはずれ、黒茶屋下の河原にあるボルダーと、対岸の少し下流、秋川渓谷リバーティオ(旧青少年旅行村)の河原にある幾つかのボルダー。チャート。駐車場がないので、盆堀川を少し入った駐車スペースか五日市周辺の有料駐車場に置いて歩く。近場で便利なのか、最近また良くトライされているようである。

32.十里木
 昔、ケビン村ボルダーとして紹介したが、近年また登られ、難しい課題も設定されている。硬砂岩。駐車は十里木の無料駐車場に置き、瀬音の湯の先の下降路(平成30年2月現在立入禁止)まで歩く。その他、下流にシャドウロックなどがあるが、有料駐車場ができアプローチが悪くなってしまったため、十里木交差点の近くから釣師が利用する下降路があるのでそこから降りると早い。また、瀬音の湯の対岸にはキャビンロックもあるが、乾きが悪い。
 なお2018年2月より、車道からの下降路に立入禁止の看板が設けられ、ロープが張られて、アクセスが不可となっている。原因は瀬音の湯の駐車場の無断使用、路上駐車、ボルダーでの事故等によるものとのこと。勝手に入り込むと今後の交渉に差障りがあるので、絶対に入り込まないようにしてほしいとのことである。(JFAのフェイスブック参照)

33.天王岩
 天王岩の北側にあるチャートのボルダー。下地が良く被りも手ごろ、ハイグレードもあって、さらにアクセスが良いので人気がある。2019年、釣場の駐車場が再度使用禁止となってしまったため、クラッシュパッドをバスに持ち込んだり、十里木から担いでいくのは気が引けるであろうことから、利用しにくくなった面もあるのではないだろうか。 

34.養沢川
 養沢川本流の何ヶ所かにチャートのボルダーが点在している。台風の影響で取り付きが水流になってしまったところもある。養沢川は秋川国際鱒釣場から上流は全てが有料釣場であり、基本的に河原に入れるのは釣り人のみとのことなので、シーズンを外して利用する配慮が必要である。

35.大岳沢
 養沢川の支流、大岳沢に点在するチャートと石灰岩のボルダー。小佐須橋、砕石場下、釣場下、釣り場上の4ヶ所に分かれ、自然に還り苔むしている小佐須橋エリアを除いて、他のエリアは再トライや新たなるトライにより現在トライ可能な状態である。駐車はボルダーの側に適当にできる。2019年の台風19号の豪雨で白狼岩が流されてしまったようだ。

36.アメリカ淵
 発表当時設定されたボルダー課題はランディングが悪く、渡渉も必要なのでほとんど登られていない。現在、ボルダーとして面白いのは、秋川の渡渉なしで行ける泉沢出合下流にあるゲムロックで、新しい課題が追加されており、河原も広く明るく気持ちが良い。YouTubeにアメリカ淵(中山の滝)のディープ・ウォーター・ソロの動画があるが、滝の側壁が一部崩壊したとの情報あり。岩質は硬砂岩。

37.本宿
 発表当時はなかなか面白いボルダーだったが、その後流れの変化などにより取り付けなくなってしまった。現在観光地風に歩道ができクライミング不可。硬砂岩。

38.やすらぎの里とうげん橋&下流
 北秋川やすらぎの里・とうげん橋の上下流に点在するチャートと石灰岩のボルダー。台風の影響で河床が上がり、道路側の側壁が登れるようになって、面白い課題が追加されている。車は橋の手前の駐車スペースに置けるが、下流のボルダーは払沢の滝駐車場から遊歩道を行った方が近い。

39.神ノ戸入口
 神ノ戸入り口の神大橋を中心に、北秋川本流と神ノ戸川のゴルジュ帯に点在するボルダー。下地が不安定なところが多いので注意。チャート中心に一部石灰岩。車は神ノ戸側に少し入った所のスペース、または神大橋から少し上流側に行ったところの、湧水の手前のスペースに置ける。

40.神ノ戸
 昔、神ノ戸の岩場を開拓していたころ、神ノ戸川にハイボルダーを見つけ、アンカーを打ち、トップロープで登っていたが、地元の人に登らないように言われ放棄していた。その後、開拓され上級者向けのエリアとなったようであるが、私はロクスノを見ていないのでコメント不可。詳細はロクスノ参照。

41.国際鱒釣場上
 秋川の天王岩の先の河原にある幾つかのチャートのボルダー。課題は30ほどで、SD課題が多い。天王岩ボルダーとセットで行くのも一案。車は釣り場の駐車場に置かせてもらう。利用は釣りのシーズンを外すようにし、釣り人とのトラブルを避ける配慮が必要。

42.青梅・万年橋
 万年橋の上流、500m程の多摩川左岸にあるチャートのボルダー。課題は6本程。現状不明。

43.青梅・岩井堂
 飯能市と青梅市の境界に岩井堂という観音があり、その境の沢に小さなボルダーがある。道路から沢に降りて、すぐ右手である。沢が両市の境界になっており、観音は飯能市側にあるが、このボルダーは沢の左岸で青梅市側にある。

44数馬峡
 白丸ダム上流、海沢出合下、多摩川の右岸に幾つかのボルダーが左岸の奥多摩街道側から確認できる。沢山のボルダーが見えるが、実際に行ってみると対象になるのは川沿いにあるハイボルダーぐらいである。課題は上流側と山側に幾つか設定されているが、下地が不安定なところもあり注意が必要である。岩質はチャートで、高さ5〜8mほど。

45.三ノ木戸
 三ノ木戸の岩場のハンターロックとカモシカハングの間とその西側の小さな露岩帯(仮称:猪の寝床)に何本かボルダーの課題が設定されているが、現在自粛中。

46.戸倉星竹
 五日市の先、戸倉キャンプ場対岸少し下流に大小4個程のボルダーがある。下地は良く、河原なので明るく乾きが良い。シーズンは、夏季は取り付きが水面になってしまうところもあり、冬がベスト。車は有料駐車場を利用し、ボルダーまでは良いアプローチがないので車道から適当に降りていく。

47.戸倉坂下
 戸倉には上記の星竹ボルダーの他にもう1つ上流の坂下にボルダーがある。檜原街道旧道から坂下に下っていって真っ直ぐに河原に降りたところの右岸にある側壁である。現在、護岸工事の影響で下地が50p程上がってしまい、面白みがなくなってしまった。

48.古里
 釣り師のF氏に教えてもらったボルダー。古里の万世橋上流左岸にある硬砂岩の4mほどのボルダー。4本ほどの課題を設定したが、現在下地が上昇してしまい面白味が半減している。今後また下がる可能性あり。他に中州にも1つあるが、面白いというほどの課題はない。乾きが良く夏も樹木の葉で木陰になるので、さほど暑さは感じない。

49.障子岩
 障子岩へのアプローチと三池ロック右上部にあるボルダー。三池ロックのボルダーは不安定な斜面を50m程登ったところにある。課題は易しいものばかりだが、限定すると面白い。2018年に「社岩ボルダー」が追加された。何れも障子岩クライミングのついでに遊ぶことができるので、時間が余った時などトライしてみるのもいいかも。

50.弘法成筆
 むかし道の白髭岩近くに点在する石灰岩のボルダー。中で一番大きなものが、むかし道から見える「弘法成筆岩」という5m程のハイボール。他に登られているのは、「成筆岩」の上の小さなハングした岩と、さらに軌道跡に出て山腹を登って行ったところにある4m程の岩。対象となりそうな岩は他に幾つかあるが、掃除が必要。
ちなみに、地元の人の話によると、小河内ダム建設の頃、現在のむかし道の上に「成筆岩」の横を通るさらに昔の道があり、奥多摩からタクシーも出ていたとのこと。

51.檜原ヒドンロックス・ビジブルフェイス
 昔、ヒドンロックス開拓の際、登り残された林道上のフェイスがボルダーとして開拓された。6m程のハイボルダーで、下に岩が出ているところもあるので、クラッシュパッドは必ず使用したい。
 トップロープでも楽しめ、支店は上部の立ち木を利用する。

52.養沢川奥
 養沢川の林道最奥にちょっとしたボルダーがある。大岳山登山口となっている林道終点の直ぐ近くで、アプローチはほとんどない。岩質はチャートで薄被りの帯状の岩である。谷底なので雨後の乾きが悪く、夏は結露が酷い。

53.白倉
 北秋川白倉地区の大嶽神社先の沢の中に1つチャートのボルダーがある。高さは3m程で上流側がすっきりしたフェイスとなっており、下地も安定していて楽しめる。課題は少ないので、他の岩場の帰りか時間のない時に寄ってみると良い。なお、令和元年の台風19号の影響で荒れてしまった下地と駐車スペースの整備が必要。

54.千足
 大岳山の登山口である千足地区の北秋川の河原にあるチャートのボルダー群。以前はあまり面白そうではなかったが、令和元年の台風19号の影響できれいになり、下地も良くなった。さらに新しいボルダーも現れ、一日十分に遊べる魅力的なボルダー群となった。駐車は降り口に有料駐車場があるが、檜原小学校近くの無料駐車スペースに置き徒歩で行っても良い。

55.成木川上流
 青梅市上成木の成木川上流にあるチャートと石灰岩のボルダー群。以前少しトライしたことがあったが、自然に戻ってしまっていたため、再度掃除をしてトライしてみた。あまり大きなボルダーはなく、散在しているので移動が大変だが、ハングの課題が多く楽しめる。駐車はボルダーの近くに何か所かあり問題ないが、一部林道の崩壊などがあり、工事のためか林道を少し入った所にゲートが設置されたので、今後進入禁止となる可能性あり。

56.深沢
 あきる野市五日市深沢地区から林道を少し入ったところにあるチャートのボルダー。大小3個ほどで易しいがハングしているのでそこそこ楽しめる。駐車は深沢浄水場の横に可能だが何台も止められるわけではないので配慮が必要。

《ロープ・クライミング・エリア》
1.日向和田・ミニハーフドーム
 青梅和田町の和田橋の上流、多摩川の右岸にある小さな石灰岩のフェイス。リードできるが、プロテクションが不安定なのでトップロープが良い。ボルダーとしてもトライされているようだ。駐車スペースが無いのが難点。

2.神代橋
 日向和田駅下の神代橋下にある石灰岩の2つの岩峰。上の広場にカヌー・スクールができたこともあり、現在登られていないと思われるが、トライする場合はプロテクションに不安があるためトップロープが良い。利用できるか不明。

3.沢井・池田フェイス
 100岩場参照。鏡のようなまっ平らなフェイスで、正式には「幕張り岩」というらしい。プロジェクトが解決され、さらに「ビター・スウィート」の上に1本追加された。チャート。通年登れるが、細かなホールドは冬がベスト。岩の性格上好みが分かれるマニアックな岩場といえるかもしれないが、好みはさて置き、「スティンガー」は登る価値あり。
 右側のチョモロ・フェイスは脆くリードでは危険が伴うのでハンガーを外した。自己責任でつけてもらっても構わないが、面白いと言う感じのルートは無い。
 駐車については、神社下の駐車場に断って置かせてもらったことがあるが、歩いても遠いと言うほどの距離ではないので、御岳の駐車場か沢井辺りに置いて歩いていくのが良い。

4.越沢バットレス&越沢フェイス&お宮のハング
 100岩場参照。越沢バットレスはマルチピッチのアルパイン系で全てフリーで登れる。越沢フェイス&お宮のハングはフリークライミング系の岩場。

5.マコ岩
 鳩ノ巣トンネルを過ぎ、その先のJRの鉄の階段から山の斜面を登っていく。フリーのラインが多いが基本的にアルパイン系の岩場。チャート。

6.氷川屏風岩
 100岩場参照。多くの岩峰があるが、現在、主に登られているのは、乾きの良く明るいA峰とC峰である。最近、梟岩周辺に新ルートが追加された。
 アプローチがきつく、クライマーの数は多くはないが、「イクイノシシ」、「低脂肪」など質の高いラインが何本かある。チャート。
 車は氷川キャンプ場の有料駐車場を利用できるが、奥多摩駅から徒歩でも行ける。

7.栃寄
 栃寄沢の大きな石灰岩の岩峰と「都民の森」付近にある石灰岩とチャートの岩。栃寄沢は現在荒れて通行止めになった登山道に入り暫く行くと、左の斜面にある。「都民の森」エリアは、栃寄集落の先に車止めができ入れなくなったこともあり、行くことも無くなり現状は不明。

8.白髭
 むかし道、白髭岩の道路下から谷底付近まで続く石灰岩の岩場。ハンガーなし。現状不明。

9.境橋
 R411境橋のほぼ真下、多摩川右岸にある石灰岩の岩場。栃寄への道路に入り、50m程行ったガードレールの切れ目から踏み跡を下る。途中左へフィックスロープを下ると右手に岩場がある。下は安定しているが乾きが悪い。ショートルート、ハンガーなし。

10.三ノ木戸
 奥多摩石尾根の南面にあり、冬場は非常に暖かいので、厳寒の季節は一部のクライマーの憩いの場となっていたが、2015年ちょっとした駐車スペース問題から登攀自粛となったが、地元や地権者から明確な意思表示があったわけではない。
 トポ集から削除されたので、静かにクライミングができると喜んでいたら、口コミでクライマーが逆に増えてしまい問題が起きてしまったのは皮肉なものである。何れにせよ、関係したものが誰かも分からず、ちょっと不可解な出来事であった。トラブルになった時は、最低限相手の連絡先などを確認しておいていただきたい。

11.白妙橋
 100岩場参照。奥多摩の石灰岩エリアの中心的存在。御前岩と同時期に開拓された石灰岩ブームの先駆けとなる岩場であり、奥多摩を代表するルートが何本もある。岩は正面下部、正面上部、ディンプル、河原、奥壁と幾つかあるが、人気は正面壁に集中している。
 奥壁のアイビーフェイスにも個性的なラインがあるが、ほとんど登られていない。クリーニングが必要だが、もっとトライされても良いのではないかと思う。
 奥多摩では上級者向けの岩場といえるが、ディンプルフェイスなどは初心者でも手頃なラインがあり、乾きがいいので他が登れないときに訪れるクライマーも多い。焚き火は厳禁。
 奥壁のグレードについて誤記があり、「没個性」は5.11b/c、「大和撫子七変化」は5.12cである。100岩場のグレードが違っているが、掲載時の間違いではないかと思われる。他のクライマーに登って確認してもらいたいところである。
 駐車はトラウトカントリーの駐車場を利用でき、またバスを利用しても行けるので便利である。  一時期、不可解な禁止問題があり自粛騒ぎがあったが、特に問題もなく解除になった。

12.白妙・日向岩&日陰岩
 白妙の岩場の上流、植林の中にあるチャートの岩場。大きいが岩が脆く、アプローチも悪い。

13.川乗
 大きな「ヤマネの塔」をメインにした石灰岩のエリア。前傾フェイスは少なく人気はあまりないが、長いラインを登れば、それなりに充実感がある。
 川乗橋から車が入れないと思っているクライマーもいるのかもしれないが、林道は舗装され快適であり、岩場の側まで入れる。
 メロディーフェイスは09年8月フィックスや終了点等が整備されスリングがつけられたが、道路から届く終了点のカラビナはハイカー等に持ち去られてしまうことがあるので、カラビナは残置はしないほうが良い。また、「ピアニシモ」と「フォルティシモ」間のハンガーのはずされていたライン「ヤギに広辞苑(12a)」が復活した。1本目はプリクリップで2から3本目間は左のホールドを使用しない限定がある。
 なお、メロディーフェイスとレディバードフェイスへの下降点は、以前からのロープのフィックスも利用できるが、林道を50m程戻ったところに梯子が設置されている。
 対岸の岩場はメロディーフェイスより200mほど手前の右に入る山道を行くと岩場まで続いているが、キャンプ地の様なもの(キャニオニングのグループが使っているようだ)があり立ち入り禁止の札もあるので、もし注意されるようであれば、メロディーフェイスからフィックスを辿って谷に下り対岸に渡れば、さほど遠くはない。。その近くにはケイビングにも利用されている鍾乳洞(ちょうちん穴)もある。対岸の岩場南面のプロジェクトの1本(バグダッド・バーニング5.12c)が登られており、他に新ラインも何本か追加されている。右のプロジェクトはトライはしないように。

14.竜王橋
 川乗の岩場先の竜王橋下にあるチャートのハイボルダー(午年岩)と左岸の側壁。シーズンは秋から春。夏は結露がひどい。午年岩の上流側のハングをトラヴァースし最後にハング上に抜けるラインはH氏により初登された。このラインは短いがなかなか面白い。対岸の岩は少々脆い部分があるので注意。現在、ハンガーが外されており、今後、午年岩はボルダーとしてトライすれば面白いエリアとなりそうである。

15.細倉橋
 竜王橋からさらに上流の細倉橋付近にあるチャートの岩場。林道横の目立つ岩峰と細倉橋手前の林道上の岩がある。植林帯の中なのでハンガーなしだが、岩峰のほうはつけても問題ないかとも思われる。

16.井戸底
 F氏とU2氏等を中心に、ボルト及びピトン不使用を念頭に開拓されたオールNPの奥多摩異次元ワールド。単なるクラック登りではないシュールさが、クライミングの本源的な精神を刺戟し、クライマーを解放させてくれるようだ。一部のマニアックな方には超お勧め。場所は意外とご存じの方が多いと思うが、訪れる方は、「ボルトは打たない」という、開拓メンバーの意思を今後も尊重していただきたい。

17.岳嶺岩
 100岩場参照。A峰、B峰、C峰を中心とした石灰岩の岩場でショートルートが多く、冬以外は一部を除き結露や染み出しが多い。最近は雨でも登れるハングがあり、アルパインのトレーニング場として使われることが多いようだ。新ライン開拓後、無理なネイリングによるホールドの破壊が見られた。またC峰のハングに掘られたようなチッピング・ホールドもある。
 最近はこの岩場をボルト打ちの練習場として考えているクライマーが多いようで、至る所にルートとは関係なくボルトが乱打されている。

18.ロッキーフェイス
100岩場参照。石灰岩。現状不明。

19.むかしクラック
 山野井氏らにより開拓された奥多摩氷川近くのむかし道にある岩。ジャミングを駆使して登るきれいなクラックがある。

20.天王岩(涅槃岩)
 100岩場参照。大きな上の岩と下の岩からなり人気の岩場。いささかラインの密集し過ぎるきらいはあるが、しっかりしたチャートの岩場で、初心者から中級者まで楽しめ、講習会にもよく利用されている。東京近郊の外岩クライミング事始は、現在は日和田山からこの岩場に移ってきたようだ。夏は結露することが多いが一部のラインは乾きが良い。冬は日陰で寒い。
 左端の東面スラブ、また上・下の岩間の小さなフェイスにもルートが追加されているが、ハンガーは外されている。南面の岩場はクライミング禁止。
 地主の好意により利用させてもらっているので、事故やトラブルなどは起こさないよう配慮が必要。
 2010年4月、釣り場の駐車場がクライマー(と思われる)による鍵の破壊とトイレ使用時のマナーの悪さ等により、トイレも含めて使用禁止となったが、地元の理解により釣場の駐車場が利用できるようになった。その後、2019年に再度クライマーのマナー違反で駐車場が使用禁止になってしまったようだ。

21.ピクニックロック&ハイキングロック
 北秋川「やすらぎの里」手前の対岸に見える岩がピクニックロック。そのさらに左上の方にハイキングロックがあるが、今は殆ど目視できない。ボルダーとセットで登るのも一案。多分整備が必要。石灰岩。

22.天狗岩
 100岩場参照。天狗滝の横にあるアルパイン系の岩場だが、殆どがフリーで登れ、下部にスポートクライミングルートもある。チャート。

23.つづら岩
 100岩場参照。アルパイン系の岩場だがほとんどフリーで登れる。マルチピッチの練習に良い。アプローチは1時間半できついが、明るく開放的で気持ちが良い。チャート。

24.檜原・ヒドンロックス
 神ノ戸から障子岩に向かう林道の上に点在するチャートの岩場。地主の許可を得ていないのでハンガーなし。尾根の南側は脆い部分が多いが、北側は意外としっかりしている。開拓後大分時が経ているのでアンカーの腐食が激しい。09年3月北面ミラーフェイスのプロジェクトが登られたが、植林帯の整備後、林道から良く見えるようになってしまったので、ハンガーは外されている。

25.障子岩
 100岩場参照。大きな障子岩本体と襖岩、三池ロックからなる。ルート数は多いが、ハングのガバラインは少なく、インナーホールドを駆使するラインが多い。現代のクライミングニーズに合わないのか、他の石灰岩エリアと比較して雰囲気や乾きが悪いのか、何故か人気がない。車道から見える南東面は明るく乾きが良く、冬場に温かいので、他が登れないときに利用するクライマーもいる。
 「踊る蒟蒻」や「ラップ」、「ホール・イン・ワン」、「アドレナリン・ジャンキー」など個性的なラインも何本かあるのでもっと利用してもらいたい岩場である。最近一部のクライマーにより整備されたため、クライマーが幾らか増えているようだ。また、平成30(2018)年から31年にかけて、障子岩と襖岩に新ルートが追加された。岩場登り口のスペースは待避所となっているので駐車は厳禁とのこと。

26.神ノ戸の岩場
 100岩場参照。所謂天然記念物の「神戸岩」とは別物である。障子岩と反対にこちらは人気が高いが、夏はやはり浸み出しが多い。岩質は石灰岩で、薄被りでラインが長く、ガバホールドの多い持久力系。駐車場は釣場の有料駐車場を利用できる。

27.鳩ノ巣・雲仙スラブ
 現在苔だらけ。チャートの細かなフェイスクライミングが味わえるが、アプローチの悪さもあり登られていない。まあ、岩場が自然に還るのも悪くはない。

28.川苔谷・百尋の滝
 川苔谷の奥のチャートの岩場。現状不明。

29.丹縄
 御岳の上流、せせらぎ美術館のさらに上流、R411下にある硬砂岩の多摩川左岸側壁。対岸の熊野神社の岩場が禁止になった影響もあり、ハンガーは外されているが、禁止ではない。

30.稲村岩
 日原の集落からも良く見える、石尾根の鷹ノ巣山登山道沿いにある巨大な石灰岩の岩峰。一時期開拓に着手されたが、脆さもあって中断した。アルパイン系ならまだバンバン行けそう。

31.日原・金毘羅岩
 日原集落の上にある、2つの石灰岩の岩峰。一時期開拓され7〜8本ほどのラインができたが、地元の要請で登攀禁止。

32.日原・御前岩
 白妙橋エリアと同時期に集中的に開拓されたが、それ以前から何人かのクライマーが入って静かに開拓がされていた。「奥多摩の」と言うより、「日本の」石灰岩ブームのさきがけエリアであるが、釣り場の駐車場問題で禁止となってしまった。当時、地元関係者との交渉が上手くいかず、禁止状態のままきたが、解禁に向け地元のT氏等が中心となって尽力されたおかげで、2017年12月に解禁となり山と渓谷社発行のロクスノ78号にその経過やトポが掲載された。その後も高難度ルートを含めてルートが何本もでき、今後再度奥多摩のクライミングの中心となること間違いなし。
 詳細はロクスノ参照。 問い合わせは奥多摩クライミングセンターへ。

33.数馬の岩場&数馬の切通し周辺
 多摩川右岸から見ると山腹にチャートの岩場が確認できる。現状不明。また白丸先の数馬の切通しと、R411の旧道にルートがあったが現状不明。

34.白倉
 北秋川の白倉沢にあるチャートの岩場。岩は大きいが脆いため途中で開拓中止となり、ハンガーは外された。現状不明。

35.御岳・熊野神社
 御岳の上流、多摩川の右岸に熊野神社があるが、その吉野街道側が岩場になっている。何本かルートができたが、登らないようにとの地元の要請でクライミング禁止となっている。ハンガーは外されている。

36.多摩の硯岩
 軍畑から平溝川方面に入り、高水山への登山道に入った右の尾根中腹にあるチャートの岩場。見た目は面白そうだが、昔火打石に使われていたというだけあって、あまりにも硬くドリルのキリの歯が立たず、結局アプローチの悪さ(道がない)や駐車場の問題などもあり開拓を放棄した。

37.カーネル・ロック
 日向和田駅から徒歩3分。私有地の中にあり有料。石灰岩で、スクールにも使える手ごろなラインとグレードが揃っている。駅から奥多摩方面へ青梅街道を進み、左のチャペル風の建物の私有地から下っていく。

38.大丹波・Lスラブ&Mスラブ
 大丹波上部ボルダーの中にあるスラブ状岩壁。被りはなくスラブなので好みは分かれるが、トップロープで遊ぶには良い。難しいラインはないが、初心者対象のスクーリングなどに利用できそうである。
 登ってから暫く経っているので、再度、苔が出ている可能性がある。
 アクセスとアプローチは大丹波上部ボルダーのページを参照。


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