西南海観光鉄道
Joe Works in USA

・From "Narrow Gauge and Short Lines Gazette" 2

 米国のナローゲージ専門誌「Narrow Gauge and Short Lines Gazette」の1982年5/6月号には、4ページにわたってミニランド・シリーズの特集記事が掲載されています。リオグランデ・ミニランドシリーズが米国のモデラーに好評を持って迎えられたことを示す資料のひとつといえるでしょう。筆者は、1980年代初頭の乗工社製品の米国進出について、「ガゼットの読者なら気づかない人はいないだろう」と述べ、設計や車体の出来栄えなどについえ好意的なコメントを付しています。また、ACC(瞬間接着剤)を使い、どこにでもある工具で簡単に組み立てることができることも評価しています。もっとも、筆者は強度を考慮して半田付けで組んでいるようですが。

 筆者が来日した際、かねてから親しい「とれいん」のスタッフの案内で、日本の模型メーカーや模型店を訪ね、乗工社のスタッフとも懇談し、製品化のコンセプトなどの説明を受けたようです。当時、乗工社のショールームには、自社製品に加え、珍しい米国製のHOn3製品が多数並んでいたらしく、筆者は「日本に来ていることを思い出すのを苦労した」と感想を少々大げさに記しています。

 そうした取材を踏まえ、乗工社のラインナップは、1.日本型軽便、2.ミニランドシリーズ、3.スイスのメーターゲージの3グループに分かれると解説。1と2は、当時、乗工社のインポーターであったフライイング・ズーや、ガゼットに広告を載せている米国の小売店で容易に入手できるとしています。そして、米国モデラーに対し、ミニランドシリーズだけでなく、ちょっとしたアレンジで日本型軽便、とくに木曽森林シリーズの車輌は、米国のロギングラインやショートラインに利用できると推奨しています。組み立て説明書が日本語版しかない日本型軽便については、ミニランドシリーズの組み立てを経験していれば、図だけで組み立ての要領がつかめると述べています。プラフレームの動力の性能について、苦言めいた記述もありません。この筆者は乗工社製品をHOn3に改軌して楽しんでおり、ペンチを使って強引?に車輪を押し広げて改軌する方法を写真付きで解説しています。


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