西南海観光鉄道
北丹鉄道廃線跡訪問

 山陰線福知山駅から由良川沿岸を北上し、旧大江町の河守までの12.4キロを走っていた1067mmの非電化鉄道です。当初は日本海側の宮津までを結ぶ計画でしたが、昭和恐慌やトンネル掘削の資金難などから実現には至りませんでした。河守までは1923(大正12)年9月に開業。路線の一部は増水すれば水没する由良川の河川敷を通っていて、ヘロヘロのレールが草に埋もれている線路の写真を見たことがある人も多いはずです。モータリゼーションに押されて経営的にも苦しく、昭和30年代終わりに河守〜宮津間が国鉄線として建設されることが決まった後は、なんとか買収や補償に持ち込もうと営業を続けていましたが、沿線鉱山の閉山、由良川の堤防改修の問題もあり、1971年3月で営業を休止。福知山〜河守間も国鉄線として建設される見通しが立った後の1974年4月に正式に廃止となりました。

 福知山〜宮津間はその後、第3セクターの宮福鉄道(現北近畿タンゴ鉄道=KTR)として開業。変容の激しい福知山の市街地や、改修された由良川の堤防、河川敷部分を除けば、廃線跡と現路線が重なるところは多くはありません。北丹鉄道の痕跡はところどころ明確に残り、往時の姿を思い浮かべることができます。 (2009年4、5月訪問)New!

・福知山駅付近
・福知山西駅跡
・由良川河川敷
・下川駅跡〜上天津駅跡
・下天津駅跡付近
・日藤トンネル跡
・公庄駅跡〜蓼原駅跡
・河守駅跡付近

参考文献:RM LIBRARY14「北丹鉄道〜河川敷に消えた小鉄道」


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