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ベンチャー企業の経営管理

平成11年3月24日に開催された東京総研株式会社主催
「第20回 未公開株式研究会 テーマ:ベンチャー企業の経理の仕組み・作り方」
の講演録です。

T-3 ベンチャー企業の管理体制は容易に破綻してしまう
 10もの事例が出てくるほど、ベンチャー企業の管理体制というのは容易に破綻してしまいます。積み木細工とかプラモデルを組み立てるのと違いまして、会社の経営というのは、組織、これ生き物なんですね。従業員一人ずつそれなりの経験を踏まえて会社に勤めているつもりでいるわけですし、それなりの思惑がある。オーナーはオーナーで社長としての夢があったり思惑があったり、諸般の事情がある。たとえば公開に向けて第三者割当引き受けてしまったが、なかなか公開できず資金繰り苦しいなども含め、いろんな思いが交錯するのが会社の組織ですので、ベンチャー企業が急成長を志向する零細企業であると定義しますと、零細企業とはいえ、それなりに人が絡んでいるので、会計士が一人ぽっと乗り込んだから管理体制はよくなりますよ、というものでもないんだと私は思っているんです。
 かつ、経営管理を破綻させないという意味合いでのコンサルティングや支援は、ちょっと地味ではありますね。もっとたくさん売れるようにとか、安く仕入れるためのコンサルティングといった話ですと前向きで、やるコンサルタントの方もたくさんいますが、本来経理は翌月の半ばになったら月次がぱっと締まって、2ヶ月経ったらちゃんと年度決算の申告書が書けているといった当然のことを当然のように実現させるコンサルティングというのはありがた味がないものですから、そういうコンサルタントもなかなかいません。経営者の方もそういうものはできて当然で、自分はもっと売れる方向の営業部隊の旗を振りたい、経営者は10年後を考えるのが経営者の仕事だと、なかなか経理ないしは販売管理・購買管理に目がいかないことがあるようですが、そうであるがためにさきほどのアキアのような事例が出てしまったということを、しっかりと念頭に置くべきなんだと思うわけです。飯塚さんにしてこうですから、特にアキアに限らずパソコンのベンチャーというのは非常に破綻しやすいことからも、一般のオーナー企業の社長は言うに及ばずということです。  

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