Haiku 1,000 days(一人千日句会/97年7、8月)


        035  負われつつ蝙蝠(こうもり)を指す帰り道  8/31


        034  案山子にも学ぶことあり親の秋  8/30


        033  吊革が人影さがす冬の駅  8/29


        032  カイヅカイブキとたたずむ闇の庭  8/28


        031  夏深し失せし蝉らは安らかか  8/27


        030  赤カンナ地底のひかり汲み上げり  8/26


        029  子供らに持ち帰りたし二色雲  8/25


        028  蝙蝠(こうもり)が飛び交い星を追う夜道  8/24


        027  夏のひる蛇口からたどる星邑(むら)  8/23


        026  エンゼルがレモンスカッシュ飲んで夏  8/22


        025  突つかれて嵐いさめる冷奴  8/21


        024  いにしえの星の苫屋か軒しのぶ  8/20


        023  幼子は蛹(さなぎ)と眠らんつぷつぷと  8/19


        022  地平まで電車の続く青き夕暮れ  8/18


        021  なぞの蝶追いて踏みこむ去年(こぞ)の道  8/17


        020  もくれんの黒き葉形に吾子(あこ)の月  8/16


        019  なき友と風を読みとく日陰蝶  8/15


        018  孫かねえほっペが揺れてからもう  8/14


        017  漆黒の画幅掛けにし夜電車  8/13


        016  法師ぜみ有明の月見えぬげに  8/12


        015  打ち水の匂ひにひそむ縁涼み  8/11


        014  熱の床遠い花火を音で観る  8/10


        013  ひぐらしの幼生を聞く夜のつどい  8/9


        012  はなを飲む孫を盗み見ほくそえむ  8/8


        011  みずすまし奈落に掛かる布鏡  8/7


        010  空蝉が子らと添い寝の夏休み  8/6


        009  同胞(はらから)は虫を分け合い嬉しげに  8/5


        008  雨粒は車窓を目指す流星で  8/4


        007  ひぐらしの我はいずれの一匹ぞ  8/3


        006  眼を閉じてカナカナだけを聞き分ける  8/2


        005  鳥見えず平たい空を包む雲  8/1


        004  髪拭きの欠伸(あくび)になぞる妻の秋  7/31


        003  ひとり寝の枕から立つ蝉時雨  7/30


        002  店先の精霊舟で夢渡す  7/29


        001  雨上がり路傍の虹に今日しのぐ  7/28


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