2006年4月25日  
長野県知事  田 中 康 夫  殿
                           長野県自然保護連盟 会長 町 田 和 信


美ヶ原台上歩道の「実質的車道化」と「雪上車走行」への対策を求める要請書

 美ヶ原の台上歩道が特定の業者により実質的に車道として使用(以下「実質的車道化」とする)されていることは、当連盟の現地調査(2002年5月)のみならず、多くの関係者が現認している動かしがたい事実である。かつ、新聞広告や電柱看板、ホームページで台上歩道の利用を営業的に宣伝し、実際に自動車を走行させる「実質的車道化」としている。また、冬季には「雪上車走行」も行っており、閑静であるべき積雪期の自然環境に多大な悪影響をもたらしているなど、もはや根本的な対策が必要とされている。
 台上歩道の車両の利用については、ビーナスライン建設後の「美ヶ原台上保護利用計画」に基づいて制定(1978年8月)された「美ヶ原における交通規制要領」によって、厳格な利用規制が取り決められており、それが堅持されないとすれば、美ヶ原のみならず長野県下の自然保護行政に大きな悪影響を及ぼすこととなろう。ついては、長野県は「美ヶ原における交通規制要領」に基づき、特定の違反業者への強力な行政指導を実行すべきであると考え、以下のように申し入れる。

 なおこの要請書については、2006年5月25日までに下記の事務局まで文書でご回答いただきたい。

                            記

 美ヶ原の台上歩道においては、相変わらず特定の業者が、新聞広告や電柱看板、ホームページで台上歩道の利用を営業的に宣伝し、かつ実際に自動車や雪上車を走行させている。当連盟としては、「美ヶ原における交通規制要領」の堅持について、長野県が強力な行政指導を行うように申し入れる。
 しかしこの「要領」には、法的拘束力が不十分なので、これに違反したときには、社会的に公表する等の措置をとるよう長野県に要請する。
                                                          以上

長野県自然保護連盟事務局 〒381-2233 長野市川中島町上氷飽 1332-1  
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