さよならぼくの美少女よ

 ここ3週間ほどしつこい風邪に悩まされ続け、悪化したり少し楽になったりしているのだが、治る気配がぜんぜんない。やはりトップの蟲画像の呪いなのか、それとも私が大きな事を言い出したり喧嘩をふっかけたり駄洒落が冴えていたりすると1週間以内に体調を悪くするというジンクスなのか。こういうときは昔の話でもしよう。

 昨今は児童ポルノ法というものがなにやらうるさくて、うっかり少女の写真一枚も撮影できないご時勢になってきている。夏に王子公園や代々木公園に行ったときには、幼児たちがすっぱだかで噴水のなか水浴びしている回りで、いかめしいおじさんたちがデジカメ撮影等行われないよう監視していて、なんか笑えた。
 しかし20年ほど前、まだ私が学生の頃はそのへんは牧歌的であった。そろそろ「ロリコン」という言葉が現在の「萌え」程度の市民権を得つつあったころである。「ロリコン漫画誌」を銘打った雑誌が老舗のレモンピープルをはじめとしてプチパンドラ、メロンコミック、プチアップルパイ、キャンディコミック、漫画ブリッコ、ええとまだまだあったと思うが思い出せない。そのくらい多かった。その作家の多くは同人誌出身で、当然コミケでは3日開催のうち1日の半分をロリコンサークルが占め、このま和歩、早坂美紀等のベテランから、破李拳竜、千野ナイフ、あさりよしとおら、今ではロリコン漫画家とは思われていない人までが活動していた。なんといっても、ロリコンポルノマンガ家の内山亜紀が「週刊少年チャンピオン」に手塚治虫と並んで連載する時代だったからねえ。
 アニメはまあ、あんまりくわしくないけど、伝説の「くりぃむれもん」シリーズが出て、「亜美、まだこんなに元気だよ」「亜美、とんじゃう!」という台詞がギャグになるくらい浸透していた。
 写真集もかなりに牧歌的で、どうみてもそこらの女の子を肖像権無視で勝手に撮影して本にしたようにしか見えない「街には女の子たちがいっぱい」や、モデル志望の小学生をスタジオに連れ込んで無理矢理脱がしてポーズ作らせたんじゃないだろうかという清岡純子の一連の本や、8歳の少女の裸を撮って「ロリコンのバイブル」と呼ばしめた「少女アリス」など、これは法的に許されて流通してるのだけで、アメリカや韓国のヤバい筋から流れてくるご禁制本になるとそれどころの騒ぎじゃない。

 ところで今度、衆院解散総選挙の前に児童ポルノ法改正があるという昨今の噂だが、漫画・アニメ・ゲームはとりあえずおいといて、実物の少女や少女の写真を単純保持しているだけでも罪に問われるという内容になりそうだ。
 そうするとうちにあって罪に問われそうなのは、上述写真集の一部が転載されている「ふゅーじょんぷろだくと・ロリコン特集号」「ロリコン大全集」や、「ルイス・キャロル写真集・ビクトリア朝のアリスたち」「カンボジア大虐殺」くらいだろうか。かといってこれら貴重な本を捨てる気はさらさらない。


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