ねこかぶり通信1998年12月号 Written by Sakuzo
12/31実家にいてもつまんないので、旭川に帰ることにする。昼ごろ起き出してそう告げるともう帰るのかと言われる。つまんねえから帰るとも言えず。幸い1/2に仕事が入っていたので、それを口実に「仕事だから止むを得ず」って面をして帰る。
実家から旭川へ向かう特急は、いつもより少し混んでいる程度ですんだ。旭川まで立って行くことを覚悟していたら、おれ様が立っていたそばの座席の人が速攻で降りたので、何の苦労もなく座ることができた。これもおれ様の人徳と日頃の行いの賜物でござる。
旭川に着くと日は暮れていたが、雪は降っていなくて穏やかな年の瀬って感じ。ただ、おれ様が実家に帰っている間にめちゃめちゃ雪が降ったらしく道路は至る所で混乱が生じていた。
不吉な予感がして、家まで泣きながら走って帰ると、案の定、追跡戦闘車を置いて行った場所に、追跡戦闘車の形をした雪の山が築かれていたのであった。腹いせにとりあえず荒井先生の家に108発の無言電話をかける。すーっとした。
12/30朝、10時近くまで寝ている。面白おかしい夢を見たはずであるが、良く覚えていない。わたしは怖い夢を見たときは月を見るようにしています。
自動的にご飯が出てくるのはありがたい限り。ぼそぼそとご飯を食らい、年末・正月系のTVのぬる〜い特番を聞き流しながら、『イスラエルとパレスチナ』と言う本を読む。面白い。
昼ごろ、髭を剃って札幌へ出かける。今日は高校のときの同窓会があるのであった。JRで行こうかと思ったが、我が父に高速バスを勧められたため、そっちにしてみる。バスターミナルから発車。おれ様は運転手のすぐ後ろの座席であった。何となく肌寒い田舎の高速バス・・・などと感傷的な気分に浸っているとバスの運転手が無線で本部と何か交信している。
「えー、暖房の故障により、札幌で代車をもとむ」
きっちりオチをつけないと気がすまないのか。この田舎は。時計台のそばでバスを降り、中古CD屋などを巡る。友達から見かけたら買っておくように言われていた『ピチカート・ファイヴ』のヴィデオ・クリップを3本購入。そのほか、自分用にCDを10枚程買う。特にタワーレコードのインディーズコーナーで『cinnamon toast crunch』の『Jumper's survive』を発見したのは幸いであった。これは旭川でさんざっぱら捜してもなくて、先日、CD屋に取り寄せ注文したかなりレアなCDだ。発注したとき、それがインディーズであることを知った店員は「そんなめんどくせえ注文すんな!」って面をしてたなあ。品物は今だ手元に届かないが、どうなっているのだろう。
やがて、同窓会会場へ。ははは。いいことしか残らないよ思い出なんか。10年の歳月が流れたらしい。その後、数次にわたる波状攻撃。気が付けば会は散会し、午前5時の氷点下5度のすすきのにひとりでいる。ゲーセンで時間をつぶし、電車に乗って実家に帰る。一寝入りして12/31へ飛べ!
12/29実家に帰る予定であった。しかし昨日、卓球便(仮名)の不在連絡の紙がドアに挟まっていたので、今日持ってきてもらうことにする。『麗美』の『走るそよ風たちへ』、『エレキブラン』の『SLIP』、『ブロンソンズ』の『スーパーマグナム』などを聞いて時を過ごす。
途中幾度もしつこくカラ電話あり。またあのゲームがらみのいやがらせ電話と思い、断固として出ず。出ないことが「聞く耳持たぬ」というわしの意思表示であるということが、なぜ彼等には分からぬのか。
などと考えていたら、それはどうやら卓球便(仮名)からの電話であったらしい。しかも、いないようなので荷物は職場のほうへ預けておきます、と言っている。職場まで持って行くくらいなら、電話で不在確認する前に家に持ってこいよ。もう絶対卓球便(仮名)では荷物を送らないと決意する。無駄な時間を浪費し、駅へ。
田舎の寂れた駅に降りる。駅前にあるバスターミナルに行くと、田舎のヤンキーがたむろっていた。骨董品的価値を感じ、哀れみのまなざしを送る。実家方面に向かうバスが来たので乗ろうとすると、ヤンキーの一群も一緒のバスに乗り込んでくる。哀れみのまなざしが即座に嫌悪のまなざしに変わる。早く降りろと、同乗の人々すべてが思っていたに違いない。ヤンキーは乗車中騒ぎっぱなしで、すべての停留所で「止まります」を押し、携帯(PHSかもしれぬ)で声高に話していた。結局、彼等が降りたのは終点の一個手前で、一方のわしは終点まで乗っていたのである。まったく田舎は困る。時間の流れが遅いのか。21世紀になろうという昨今、今だにヤンキーとは・・・。
12/28仕事おさめの日でもある。当然のように忙しく、気が狂いそうになる。それでも納期前の荒井先生に比べればまだましか。もうすべて面倒くさくなって、他の人たちが残業している最中、一人帰る。家に帰れば食料も灯油もなかった。しかしCDだけは腐るほどあるから、毛布にくるまり震えながら『ショコラ』の『one too many chocolat』、『Escalators』の、『Mighty Gravity』『テイ・トウワ』の『フューチャーリコール』を立て続けに聞いて寝る。
12/27親戚のシャバ僧どもにお年玉としてくれてやる予定でとっておいた金に手を付ける。その金で『小島未歩』の『未来』をはじめとするCD数枚を入手する。家に帰り、早速聞く。やっぱり、まあ売れるだけあって良いよ。うん。でも、おれはもっと良い曲を歌ってる人達を知ってるぜ。その人達は何故売れないのか。
いつか誰かに問いただされたら阿呆の振りしよう。
その後一緒に買ってきた『エスレフノック』の『s.s.t.』、『advantage Lucy』の『シトラスe.p』を聞く。
12/26土曜日も休みなく出番。しかもそこそこ忙しいと来た。先に述べたゲームの件で、滅ぼされる側からと思われるカラ留守電が数十件入っていてうんざりする。
CD屋で、『メスカリン・ドライヴ』のベストを見つけ、つい「あっ!」などと声を出してしまう。いや、本当にびっくりした。即座に保護し、聞く。懐かしい青葉町の風景が目に浮かぶ。最近殺人事件があったあの青葉町。マッドシティ厚別。ヴァイオレンスシティ厚別。
『なぜあつべつ?』って、ちょうど『メスカリン・ドライヴ』を聞いていた頃、わしの縄張りが厚別だったのよ。
12/25昨日程でもないにしても、忙しかった。「クリスマスなのにひとりかい」などといわれ、クリスマスってなに? と純粋な疑問が発生するも、恐らくただの負け惜しみと処理されるのが恐ろしいため黙っていることにする。
部屋に戻り、お歳暮でもらった肉を焼いて食う。一人で。やもめ同盟構成員として理想的なクリスマスの過ごし方であろ。クリスマスということで、クリスマスソングを聞く。もちろん『フリッパーズ・ギター』の『スライド』でとどめ刺すでしょ。
12/24ばかみたいに忙しい。本来の自分の仕事がまったくできない。気が付くと17時で、自分の机に座ったとたん、立ち上がれなくなる。同僚の人に「なにぼーっとしてるの?」なんて言われるも、なにも考えられず、面白いことの一つも言えなかった。
部屋に戻り、『コーネリアス』の『FM』を聞くも途中で寝る。そういえば、夜を徹して続いたこの振動。今日はクリスマス・イヴかい。さかってろ、ばかども。
すいません。まけおしみでした。
12/23昼まで寝る。8年間やっている、手紙を介した三国志ふうのゲーム、隣の国に攻め込んで、気に入らねえバカを始末することにする。ざまあみろだ。
年賀状を書き、飽きて昼寝。
また起きて『真心ブラザーズ』の『ねじれの位置』を聞く。まあ、こんなもんだろ。
12/22どうやって手抜き仕事をして、明日の休みになだれ込むかって事だけ考えて仕事する。おれの嫌いなくそバカ上司が、例によって適当に仕事ぶっこいているのをみて、あきれると同時にばかばかしくなる。
そろそろ引き際か。
今度はマツキヨ辺りで働こうか知らん。『デスマーチ艦隊』の『空にはとどろ。号砲の』を聞いて、自分を慰め、気合いを入れる。
12/21月曜日、めちゃめちゃ忙しい。これを読んでいる人は月曜日とか、連休前とか、そういう混み合うことが予想される日に大きめの病院には行かないようにすることをお薦めする。忙しいと、人はいらいらする。いらいらすると、対応がぞんざいになる。具合が悪くって病院に行ってんのに、ぞんざいに扱われたいなんて、誰も思わねえだろ。まあ具合が悪かったら混み具合がどうのとか、言ってらんねえこともたしかだが。
おれ? おれはじぶんでそのへんの薬つまんじゃうもの。
当然のように残業して帰って、『T.V.ジーザス』の『T.V.Doll』を聞く。疑問だ。少し時間を置いてもう一度聞いて見よう。仕方なく、口直しに『瀧勝』の『人生』を聞く。感動する。
12/20寝たいときに寝、起きたいときに起きる。食いたいときに好きなものだけ食い、聞きたい音楽だけを聞く。
毎日こんなふうだったら良いのになー。
『YAPOOS』は『HYS』、戸川関連ということで『戸川京子』の『涙』を聞く。昨日かってきた『消えたマンガ家』という本を読み始め、面白くてあっという間に読み干す。それから、思い出したかのように年賀状を書き始める。当然、荒井には書かない。敵だからな。(笑)
12/19残りの給料を殆どCDにつっこむ。おかげで今日から塩ご飯と水の生活だ。
おいしい塩ご飯の作り方
(1)ご飯を炊く
(2)炊けたらお膳に盛り、塩をかける。塩はあじしおより、ノーマルな食塩の方がおれは好きだ。
(3)できあがり
さあ、きみも塩ご飯、ぜひお試しあれ。素材の味を生かした究極の味だ。
そういや、久しぶりにバスに乗ったな。ちょうど高校生の下校時間に直撃したらしく、めちゃ混みだった。そして、もう若え衆の中に混じって騒ぐのは不可能と痛感する。
ひとり部屋に戻り、静かに『新居昭乃』の『空の森』をきく。? このひと、自分で歌ってる曲より、他人に提供している曲のほうが良いんじゃねえか?
12/18朝起きるなりやる気なし。もう一秒でも早く部屋に戻ってきて、このベッドで寝ることだけを考えつつ仕事にいく。
昼休み、年末ジャンボを買う。何でもいいから当たりてえ〜。『末等当たるじゃん』なんてつまんねえ感想を持ったそこの君、剃ってやるぞ。昨日もらった給料を引き落とし専用の銀行口座に振り込む。
17時頃、とりあえず仕事が終わって、ぱやぱやしていたら事務の人にアブダクションされる。気が付くと緑色をしたテーブルの前に座っている自分に気付く。半荘6回打って、1回トップをとったものの他はすべてラスを引かされ、6000円を失う。そして記憶を消される。
この日の記憶はUFO研究家の方に逆行催眠をかけてもらって書きました。
12/17給料日であった。しかし、これは見せ金である。行く宛のある金である。右から左へおれの手の上をすり抜けていくだけの金である。・・・ああ、金、金、金。なんだか郵便受けにお金が投げ込まれたなんてニュースを聞くけど、おれだったら絶対黙ってる。そして腹一杯お金を使ってみたい。
『ゆらゆら帝国』の『3×3×3』を聞く。収録曲の中でも『発光体』かなりいい。早速追撃戦闘車に搭載。
12/16 慢性肺気腫の話しを聞きに行った帰り道、対向車と擦れ違うとき、雪で道幅が狭くなっていたので路肩によって道を譲った。そしていざ発進と言うところではまって動けなくなる。追跡戦闘車2400CC、150馬力も白い悪魔の前には無力なのか。前後左右に少しずつ動いてやっと脱出。うちにたどりつくと、世界中から、非難メールの嵐。どうもわしが荒井を過度にいじめていると思われているらしい。荒井は悲劇のヒーローみたいに乙女の涙を振り絞っているらしい。
くそ。
わしのほうがいつも荒井にはいじめられてるのに何故・・・
12/13 東京に出張してきた先輩が、『もんじゃ焼のもと』をお土産にくれた。作ってみる。『何だかよく分からないが、少なくとももんじゃ焼ではない殺人的な何か』ができた。食べる。
わが軍の冬期主力装備である石油ストーブのエネルギー残量がわずかとなっていることに気付き、ジェーンにポリタンクを増槽し、ガソリンスタンドまで買いにいく。しかしガソリンスタンドの灯油タンクも空っけつだと言われ、今年の冬の厳しさを再認識する。仕方ないのでエネルギー消費を抑えるためストーブの稼働を制限し、布団にくるまっていることにしよう。
吉田美奈子と大貫妙子を聞く。絶品だ。とくに吉田美奈子の『凪』も知らずにとりこ暮しの毎日を送っている奴らの気が知れない。と、考えたところで、相対的価値観からすれば、わしのほうが狂っているのかもしれないことに気が付き愕然とする。不安に駆られ、荒井のところに無言電話30連発いれる。とりあえず落ちついたので寝る。
12/14 ナタか手オノで顔面をぐしゃぐしゃに叩つぶす殺人現場に居合わせた、夢をみた。爽快な目覚めではないが、止むを得ず起きる。わしが受けた原稿依頼が終了したことを祝い、ささやかな宴会が催される。わしとしてはあんなつまらない報告書みたいな原稿でなく、もっと面白おかしい原稿を書きたかったが、依頼では仕方が無い。
焼肉をビールで流し込み、げっぷで理性を吹き飛ばす。次にいったスナックで、いい気分であったので『たいやきやいた』を歌う。
すべる。
不愉快になったので店内で大暴れし、破壊の限りを尽くす。家に帰ると午前2時。あす請求書が来る予定。
12/15 午前、前々から嫌っていた上司から仕事を押し付けられる。『こんなことやってられるか。オレは忙しいんだ』オーラを発しつつ昼休み、ご飯を食べに外へ。戻ってくると上司は、やっぱり必要無かったからいいわ、という。そんなものを人に頼むな!!!
気分を落ち着かせるため雪印北海道生クリームヨーグルトを食す。冷たくておいしい。
午後、仕事をしながら約8年間続いている三国志風PBMの作戦をつらつらと考えてすごす。やはり荒井にはゲストブックを設置するように進言しようと心に決める。
エネルギーの補充がまだなので、ストーブの上にさつまいもを置いて焼いて食べることができない。
12/12 荒井からメール。更にかっこ良くなったらしい。さすがは映画俳優である。皆の衆は知らないかもしれないが、彼はハリウッドスターである。出演作は、あのスピルバーグである。主題歌はシンディ・ローパーが歌っていた。君は知っているかい? 荒井毅の出ていたあの映画を。
12/11 同僚から借りたCDのケースをふんずけて割ってしまう。同じものを買って返すことにする。それとは別に、最近のお気に入りはCHOCOLATE FASHIONの『ROMANCE DEL DIABLO』はかなりの良いできだ。これも持っていないようではCDヤクザの称号は与えられないね。買っとけ。
22時ころ帰ってきて、ビールを飲んだら眠くなったので寝る。夜半電話にて起こされるが、ムカついたので出なかった。
12/10 ロディマスコンボイがうちに来て『駄目だ、危険すぎる』と言って去っていった。そんな夢を見ていたら目が覚めた。ボーナスが出る日だが、不吉な予感がする。君はいくらもらったかな? 正しいボーナスの使い方を教えろ!
12/9 わが軍のCDコレクションをつらつら眺めていると、筋肉少女帯のところで目が止まった。『大水銀』がない。そういえば、ベスト盤だし、いつでも買えるからいいや、なんて考えていたらいつの間にか無くなっていた『大水銀』気になると、猛烈に欲しくなってきた。駄目だ。コレクションは断固として完成されなければならない。ブーツを履いた足が痒くてたまらないが掻けないようないらいらする状況だ。
いらいらするので腹いせに荒井に電話することにした。
『おはようフェルプスくん。今回の君への指令だが、大水銀を入手することだ。手段は問わないが、例によって君および、君の仲間が作戦遂行中に敵に捕捉あるいは殺されても当局は一切関知しないのでそのつもりで。なおこの留守電は自動的に消滅する』
12/8 毎日吹雪吹雪氷の世界である。おかげで毎日毎日ジェーンの除雪を行っている。で、ふと車の表面を見ると、傷がびっしり・・・ひえええ!どおしたんだい?HEY HEY BABY!
・・・そおだよなあー。あの雪落としのブラシだよ。ガソリンスタンドにある洗車マシーンのブラシでも傷がつくんだから、もっと固い毛でできている雪落としで傷がつかないはずが無い。
心無しかジェーンも悲しげに見えらあ。つぎ生まれるときは雪の降らないアンダルシアに生まれたい。
12/4 CRFファイターに出てくるいやらしい名前の宇宙人の名前がどうしても思い出せず、電話をかけまくる。最終的に『オンニー星人』と判明。
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